
スケジュール
井口/国本組のCOROLLA Axio apr GTがGT300初優勝!
2010 AUTOBACS SUPER GT第3戦
FUJI GT 400km RACE
2010年5月1日(公式予選)、2日(決勝)
富士スピードウェイ(静岡県駿東郡):全長4,563m
入場者数:予選26,500人 決勝53,100人(主催者発表)
2010 AUTOBACS SUPER GT第3戦「FUJI GT 400km RACE」が5月1、2日、富士スピードウェイで開催された。毎年ゴールデンウイーク中に開催される今大会は、通常より距離が長い400kmで争われる。大会特別規則で2回のピットイン、ドライバー交代が義務付けられていることも特徴となっている。
ミシュラン・パートナーチーム、NISMOがエントリーするNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山 哲/ブノワ・トレルイエ)は予選で4位に入り、決勝での走りが期待されたがマシントラブルによりリタイアした。
一方、GT300クラスではミシュランタイヤを履くNo.74 COROLLA Axio apr GT(井口卓人/国本雄資)とNo.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一)が完璧なレース運びを見せて1、2位を占めた。
5月1日土曜日の富士スピードウェイ上空には朝から青空が広がり、くっきりと姿を現した富士山を背景にしながら公式予選が展開された。今回の予選2回目は1台ずつタイムトライアルを行うスーパーラップ(SL)方式。
No.23 MOTUL AUTECH GT-Rは公式予選1回目にブノワ・トレルイエが乗って1分35秒367を記録して8位。上位8台のみが参加を許されるSLへの進出を果たした。
そのSLでもブノワ・トレルイエが力走。1分34秒562までタイムを詰めて4位となり、スターティンググリッド2列目を確保した。
GT300クラスではミシュランを履く2台がともにSL進出を果たした。公式予選1回目ではNo.43 ARTA Garaiyaが高木真一の手により1分43秒685の最速ラップをマークして1位。No.74 COROLLA Axio apr GTも国本雄資のドライブで1分43秒952を記録して3位に入った。SLでは高木真一が1分43秒613とわずかにタイムを更新したものの5位。国本雄資は1分43秒423を叩き出して3位に入った。
決勝レースが行われる5月2日日曜日も朝から晴天に恵まれ、富士スピードウェイには5万人を超える大観衆が詰めかけた。スタート前のコンディションは気温22℃、路面温度は35℃。
No.23 MOTUL AUTECH GT-Rはスタート直前に駆動系のトラブルが発覚。NISMOチームのクルーが懸命の修復作業を行うが、スタートに間に合わず、全車がスタートした後、トップからほぼ2周遅れてレースに加わった。ステアリングを握るブノワ・トレルイエは上位グループと同等のラップタイムを刻みながら周回を重ね、33周して予定のピットイン。タイヤ交換と給油を済ませて本山哲が乗り込んでコースへと復帰した。ところがNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rにエンジントラブルが発生し、59周目にコース上でストップ。そのままリタイアとなった。
GT300クラスではNo.43 ARTA Garaiyaに高木真一、No.74 COROLLA Axio apr GTには国本雄資が乗り込みスタート。1周目から国本が4位、高木が5位に就けて周回を重ねる。3位を走行していたNo.33ポルシェが早めのピットインをしたため、国本、高木はレースが中盤に差し掛かる前にそれぞれ3、4位へと浮上する。その後、国本は徐々に前車との差を詰めて行く。そして30周目にNo.25ポルシェを抜いて2位に上がると、次の周にはGT300クラスをリードするNo.66アストンマーチンをも抜き去ってついにトップに躍り出た。国本は38周を終えてルーティンのピットイン。タイヤ交換、給油を済ませて井口にステアリングを託した。No.43Garaiyaもそれより先、3位を走行中の36周を終えた時点でピットインし、同じくタイヤ交換、給油、そして新田へのドライバー交代を済ませる。
その後、ストレートスピードに勝るNo.33ポルシェに一時先行を許すが、45周目にはNo.74COROLLA井口、No.43Garaiya新田が1、2位を占める。3~6秒の間隔で走行する2台は、1分45秒台を時計のように正確に刻み、安定した走りを続ける。レースが後半に入ってもNo.74 COROLLA Axio apr GT、No.43 ARTA Garaiyaの1、2位は変わらない。この間、No.74 COROLLAの井口がレース中の最速ラップとなる1分44秒753をマークした。
No.43 Garaiyaの新田が64周を終えたところで、またNo.74 COROLLAの井口も67周を終了したところで2度目にして最後のピットイン。ここでは両チームクルーともタイヤ交換は行わず、給油とドライバー交代を済ませてマシンをコースへと送り出した。そして終盤になると2位のNo.43 Garaiya高木がトップを行くNo.74 COROLLA国本との差を徐々に詰めて行く。68周終了時点で5秒近くあった差は、72周終了時点では1秒を切る。周回遅れのマシンが間に入り、一時は両車の間隔が再び3秒近くに広がるが、高木が力走。再び1秒以内の差とする。最終ラップにはNo.74 COROLLA Axio apr GTの背後にNo.43 ARTA Garaiyaが迫る。しかし弱冠19歳の国本が、ベテラン高木を見事に抑えきり、初優勝のチェッカーフラッグを受けた。井口卓人、国本雄資にとってのSUPER GT初表彰台をGT300クラス優勝で決めた。COROLLA Axioにとっても初優勝だった。
井口卓人
「雄資につなげるために自分なりに、ペースをコントロールして走りました。タイヤをいたわりながら、8割くらいの走りでも1分45秒台前半で走れて、ちょっとプッシュすれば44秒台に入りました。後半Garaiyaよりもこちらの方がタイヤはつらくて雄資に迷惑かけた部分があったので、その辺は僕ももっともっとうまくやらなければならないところでもあります。今後に向けて良い勉強になりました。最後は雄資が守りきってくれたので、ほんと、雄資のおかげです」
国本雄資
「最初のスティントは追い抜くのに手こずりましたけど、クルマのバランスは変わらなくて、良い状態でした。最後のスティントは、後ろからかなりプッシュされましたけど、井口君がすごくセーブして走ってくれたのでタイヤについては安心して走れました。勝てて良かったです」
新田守男
「前半は去年のデータを重視しました。タイヤについては僕から真一へとつなぐところでは無交換の予定だったので、僕のスティントのところでは超ガマンの走りでした。雄資と真一の勝負のところに向けていかにタイヤを残してあげられるか、と。本当はここで勝ちたかったんですけど、良いレースだったと思います」
高木真一
「タイヤは本当に完璧でした。第2、第3スティントは無交換で走ったんですが、終盤にそれまでと同じタイムが出るというのは、ガソリンは軽くなっていますがタイヤがすごくいい状態だったからです。COROLLAと同じタイヤを装着したんですけど、新田さんが残してくれていたおかげで、僕の方がマージンがあったようです」
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日本ミシュランタイヤ(株)・モータースポーツマネージャー小田島広明
「MOTUL AUTECH GT-Rについてはきちんとレースの組み立てができそうだという予測はできていたのですが、スタート前に問題が見つかって、修理の関係でピットスタートになりました。エンジントラブルのため、きちっとレースができませんでした。これもレースですが残念です。
GT300については、ともにミディアムソフト・タイヤでスタートして、後半も同じスペックのタイヤに変えました。完璧で文句のない勝ち方でしたし、違う車両2台で充分な性能を見せることができたので、我々としては手ごたえのある結果でした。
Garaiyaの二人は経験があるし、うまさもあるのですが、COROLLAの若い二人が初表彰台で優勝というのは実に喜ばしいことです。2台の争いはきれいなファイトでした。
シングルシーター出身の若い二人は、これまで車両に明確な違いがあるカテゴリーでは走って来なかった。それが戦略の立て方、GTの難しさをうまく乗り越え、学んで勝利を手にした。我々もそれをタイヤの面でサポートできたと思うので、良かったです」
写真撮影:Junya Sasaki






