LMS(Le Mans Series=ル・マン・シリーズ)は、ル・マン24時間の技術規則を適用して開催されるシリーズ戦として2004年にスタートしました。当初は「ル・マン・エンデュランス・シリーズ」という名称でしたが、2006年に変更されて「ル・マン・シリーズ」となり、さらに今年から「ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(European Le Mans Series=ELMS)」に変わりました。同時にクラス編成も変わって、LM P1クラスの設定がなくなり、シリーズ最上位カテゴリーがLM P2クラスとなりました。すなわち、プロフェッショナル志向であるWEC(世界耐久選手権)という耐久レースの頂点シリーズの設立を契機に、ELMSはプライベーターを主役に据えた耐久レースシリーズという位置づけを明確化したわけです。
1998年10月、ル・マン24時間の主催者であるACO(Automobile Club de l'Ouest=西部自動車クラブ)とパートナーシップを結んだドン・パノスが、ル・マンのレギュレーションに則り、「ル・マン」の名を冠したレースをアメリカで初開催しました。「プチ・ル・マン(Petit Le Mans)」と名付けられたこのレースは、ロードアトランタ(ジョージア州)で1,000マイルレースとして催されました。そして翌1999年から、プチ・ル・マンを含む全8戦のシリーズとしてALMS(American Le Mans Series=アメリカン・ル・マン・シリーズ)がスタートしました。
日本ミシュランタイヤ(株)小田島広明モータースポーツマネージャーが語る、2012年ル・マン24時間&WEC(世界耐久選手権)他のポイント
「ル・マン24時間に限らず、コンペティション(競争)の場は、技術開発の場であり、イノベーション(技術革新)の場でもあります。それが、我々ミシュランの モータースポーツタイヤ開発部門の姿勢です。たとえば耐久レースは、勝つことを追求するだけの場ではなく、1セットのタイヤで走行できる距離をいかに伸ばせるかという技術的なチャレンジの場でもあるということです。
モータースポーツタイヤにおけるイノベーションには、たとえばグリップを上げるとか、タイヤで速く走るといった課題があるのはもちろんのことです。しか し、現在はそれだけではなく、環境への寄与とか、社会の要請に応えたいろいろな技術的進歩を図るという課題があります。その趣旨でミシュランは、高いエネルギー効率を示したチームを表彰する『ミシュラン・グリーンXチャレンジ』という賞典を設けています。この賞を得るにはミシュランタイヤを履いてなくても いいのです。
また、タイヤが長持ちしてパフォーマンスを維持できるようになると、サーキットに持っていくタイヤの本数を減らすことができるようになります。タイヤ本数が少なくなれば、当然それにかかる輸送コストも下げられます。コストだけでなく、動かすトラックの数や大きさも減じることができるので、CO2の排出量を減らすことにもつながる。タイヤの生産量も少なくできるので、生産する工場でのCO2排出量も減らすことができる。今、ヨーロッパでは様々なところで、 製品の環境負荷をCO2に換算して示し、それを抑えていこうという動きが出てきていますが、我々はそれも進んで取り組むべき競争だと思っています。そうい うことも我々ミシュランにとっては価値のあるチャレンジなんです」
ル・マン24時間の競技、技術の両規則はル・マン24時間の主催者ACO(Automobile Club de l'Ouest=西部自動車クラブ)が制定します。そのうち技術規則はELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)、ALMS(アメリカン・ル・マン・シリーズ)およびアジアン・ル・マン・シリーズにも適用されます。
一方、WECの競技規則と技術規則の双方はFIA(国際自動車連盟)が制定しますが、その内容はACOとの協議のもと、基本的なところはル・マン24時間や各ル・マン・シリーズと同じになるように定められています。
| ラウンド | 決勝レース開催日 | 開催地 | 決勝レース時間 |
|---|---|---|---|
| Round 1 | 3月31日 | ル・カステレ(フランス) | 6時間 |
| Round 2 | 5月20日 | ゾルダー(ベルギー) | 開催中止 |
| Round 3 | 7月15日 | ドニントンパーク(イギリス) | 6時間 |
| Round 4 | 9月9日 | ブルノ(チェコ) | 6時間 |
| Round 5 | 11月4日 | アルガルベ(ポルトガル) | 6時間 |
※予定は変更になる場合があります。

