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FORMULA E 2021 ROUND 5-6
VALENCIA

■Round 5:4月24日/Round 6:4月25日
■開催地:サーキット・リカルド・トルモ(スペイン)

MICHELIN PILOT SPORT EV、高μ路面&ウェット路面の
常設サーキット戦でも高いグリップ性能と耐久性を披露

電動フォーミュラカーによるFIAフォーミュラE世界選手権のバレンシア大会がサーキット・リカルド・トルモにおいて開催されました。今大会もひとつの週末に2レースを実施するダブルヘッダー戦とされ、4月24日にウェットコンディションのもとで行われた第5戦ではMercedes-Benz EQ Formula E Teamのニック・デ・フリースが、翌25日にドライコンディションのもとで行われた第6戦ではBMW i Andretti Motorsportのジェイク・デニスがそれぞれ優勝を飾りました。今回はフォーミュラEでは希少な常設サーキットでの大会で、路面のμ(摩擦係数)が低い市街地コースにおいてドライでもウェットでも高いグリップ性能を発揮するよう作られたフォーミュラE公式タイヤ MICHELIN PILOT SPORT EVですが、μが格段に高いぶんタイヤの消耗が進む度合いも高かった今大会でも市街地コース戦と変わらぬタイヤ本数で各ドライバーの戦いを支えました。

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Round 5優勝 ニック・デ・フリース
(Mercedes-Benz EQ Formula E Team)

ウェットレースとなってアクシデントが続いた第5戦では、セーフティカーが入って低速走行が続く状態となったことを受けて、各車両がレース中に使用できる電力量が下げられる措置が競技運営側によって繰り返し取られました。その結果、使用できる電力量の上限を超えて失格となるドライバーが何人も出る波乱の事態となりましたが、そうした中でも適切な対応を行って最も速く走り切ったデ・フリースがサウジアラビアでの開幕戦に続く今季2勝目をマーク。チームメイトのストフェル・ヴァンドーンも3位に入り、メルセデス・ベンツのドライバー2名がそろって表彰台に上りました。

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サーキット・リカルド・トルモはMotoGPのバレンシアGPの開催地としても知られているテクニカルなコースですが、今大会では特設シケインを追加したフォーミュラE専用のレイアウトに。路面のμやタイヤにかかる荷重がフォーミュラEの標準である市街地コースより格段に高いことから、公式タイヤ MICHELIN PILOT SPORT EVの能力が大いに問われた週末でした。

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ウェットコンディションのもとでアクシデントが多発し、計4回もセーフティカー(SC)が入ることになった第5戦では、SCランのたびに使用可能電力量が競技運営側によって各車一律で引き下げられていきました。スロットルを開けていかなければ勝てず、しかし開けすぎれば電力が持たない。ひときわ難しい判断とドライビングが各車に求められた一戦となりました。

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第5戦の大半をリードしたのは予選でポールポジションを獲得したDS Techeetahの#13 アントニオ・フェリックス・ダ・コスタでしたが、昨シーズンのチャンピオンである彼も使用可能電力量の上限を超えてしまって最終ラップに失速。その後方で使用電力をセーブする走りを続けていた#17 デ・フリースが最後に繰り上がって、今季2つ目となる勝利を手にしました。

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明くる日の第6戦は完全なドライ路面のもとで開催。終始全開で行っては1周3.376kmのサーキットを30周するレースを走り切れないと見込まれたことから、前走車のスリップストリームなどを使ってスロットル開度を抑える巧みなドライビングが要求されましたが、これを最もうまくやり抜いたBMW i Andretti Motorsportの#27 ジェイク・デニスがフォーミュラE出場6戦目で初優勝をさらいました。

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第6戦を2位でフィニッシュしたのはROKiT Venturi Racingのノルマン・ナトでしたが、彼はMahindra Racingのアレックス・リンに追突して相手を後退させてしまったことからペナルティを受けることに。これでTAG Heuer Porscheの#36 アンドレ・ロッテラーが2位へと繰り上がり、日本でのレースキャリアの長いこのドイツ人ドライバーは昨年のベルリン大会以来となる表彰台に立ちました。

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市街地コースより路面のμがずっと高い常設サーキットであろうとも、また、路面がドライであろうとウェットであろうとも、使用するタイヤはその仕様がシーズンを通して固定されたMICHELIN PILOT SPORT EVの1種類であり、ダブルヘッダー戦の場合は2レース分の練習走行と予選と決勝を2セット=8本のタイヤだけでこなさねばならないルールは市街地コース戦と変わりありません。今大会におけるタイヤの使用条件はひときわ厳しいものでしたが、各ドライバーが使用したPILOT SPORT EVは持ち前の懐の深さを存分に発揮してみせました。

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