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SUPER GT 2019 ROUND2
FUJI

■予選:5月3日/決勝:5月4日
■開催地:富士スピードウェイ(静岡県)
■レース距離:500km(110周×4.563km)

MOTUL AUTECH GT-R&ミシュランタイヤ
2戦連続ポールポジション&2戦連続2位表彰台を獲得

ゴールデンウィーク真っ只中の富士スピードウェイで開催された2019年SUPER GT第2戦は、ミシュランタイヤを履くNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)がドライコンディションで行われた予選において圧倒的なトップタイムを記録して2戦連続でのポールポジションを獲得。明くる日の決勝は、序盤が雨に見舞われ、中盤以降は乾いた路面のもとでのレースとなりましたが、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rは力強い戦いを終始見せ、やはり2戦連続となる2位表彰台を獲得しました。また、もう一台のミシュランタイヤ装着車であるNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ)も速さを示し、6位で今大会をフィニッシュしました。

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SUPER GT第2戦 富士
MOTUL AUTECH GT-R

開幕2戦連続でポールポジションおよび2位表彰台を獲得し、「今年のGT-Rとミシュランタイヤのパッケージは速い」と改めて印象づけた一戦に。今大会の結果、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rの松田次生とロニー・クインタレッリのコンビはドライバーランキングで単独の首位に立ちました

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今大会で最初の走行セッションであった公式練習でのミシュラン勢2台は終始好調で、23号車がトップタイム、3号車が3番手タイムを記録。決勝レースを想定したロングランのペースも両車ともに良好でした。

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ディスカッションを重ねるNISMOの中島 健トラックエンジニア(写真左)と日本ミシュランタイヤの23号車担当テクニシャンである鴨下広之(写真右)。ドライバーであるクインタレッリ(写真中央)も積極的に話に参加しています。

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Q2で渾身のタイムアタックを成功させ、見事に2戦連続ポールポジション獲得を果たしたクインタレッリ。またひとつ仕事を成した充実感を浮かべながら、スタンド席のお客様から送られた拍手と歓声に応えていました。

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裾野付近まで雪を被った美しい霊峰富士をバックにした走行シーンはこの季節ならではのもの。写真の3号車はQ2で4番手タイムを記録したものの、4輪脱輪によるペナルティが課されてベストタイムが抹消されて予選8位に。

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SUPER GTの人気の高さは衰えを知らず、今大会は例年以上に長い連休の真っ只中での開催となったこともあり、富士スピードウェイには、予選日でも3万5800人、決勝日には5万6000人ものお客様が来場されました。

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決勝日、スターティンググリッドについた愛機GT-Rを見やる松田次生。この時点では雨はまだ降っておらず、しかし遠からず降雨があることは確実であったため、グリッド上にレインタイヤが持ち込まれて用意されていました。

10日間にわたる大型連休の真っ只中での開催となったSUPER GT第2戦。ミシュランタイヤを履いてGT500クラスに挑む2台の日産 GT-R NISMO GT500は前戦である開幕戦岡山でそろって上位フィニッシュを決めており、今大会にNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は17kg、No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ)は8kgのハンディウェイトをそれぞれ搭載して出走しました。

走行初日である5月3日(金)は終日晴天に恵まれ、午前中に行われた公式練習ではNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rがトップタイムをマーク。No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rも3番手タイムを記録しました。

同日の午後に行われた公式予選を迎えると、GT-R&ミシュランタイヤの速さは一層の凄みを見せました。午後2時50分から行われたQ1(予選第1セッション)では、平手晃平がこのセッションを担当したNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rがトップタイム。松田次生が乗ったNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rも5番時計を刻み、ミシュラン勢は2台そろってQ1突破を果たしました。

そして午後3時33分から行われたQ2(予選第2セッション)では、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rでアタックしたロニー・クインタレッリが1分27秒の壁をただひとり突破。1分26秒871という新コースレコードを叩き出し、前戦に続いてのポールポジションを獲得しました。また、フレデリック・マコヴィッキがステアリングを握ったNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rもこのセッションで4番手となるタイムを記録。ただし、車両の4輪すべてがコースからはみ出た一瞬があったことによるペナルティでベストタイムが抹消され、No.3 GT-Rには8位という予選結果が与えられることになりました。

決勝日である5月4日(土)の富士スピードウェイは、午前中こそ好天であったものの、午後2時30分にスタートする500kmの決勝レースが近づくにつれて雲行きが怪しくなり、やがて雨が降り始めました。レースコントロールは前戦である開幕戦岡山に続いてセーフティカー先導によるスタートとすることを決定しました。

ミシュランのフルウェットタイヤを装着してポールポジションから出たNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rにはロニー・クインタレッリが乗り込んでいました。同車は、一旦はNo.37 レクサス LC500の先行を許しましたが、7周目に抜き返して首位を奪還。しかし、その後さらに雨脚が強まると、水量の多いコンディションに条件的によりマッチしていたNo.38 レクサスがNo.23 GT-Rの前に出ていくことになりました。ただし、その直後にレースコントロールは天候の悪化を理由にセーフティカーを導入。さらには赤旗が提示されて、レースは一時中断となりました。

約30分間の中断のうちに雨は上がり、路面は依然ウェットコンディションながらもレースは再開されました。このとき、温まりがより早い設定のタイヤを履いたブリヂストン勢3台がNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rの前に出ていきました。しかしながら、ミシュランのフルウェットタイヤがベストパフォーマンスを発揮できる状態になると、No.23 GT-Rはどんどんペースを上げ、やがてはライバルたちより1秒近く速いラップタイムで周回。次々に前走車をかわしていったNo.23 GT-Rが、31周目には首位に躍り出ました。

その後、路面はどんどん乾いていくことになりましたがNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは首位を走り続けました。そして41周目を終えたところでピットへ。クインタレッリから松田次生に交替し、ソフト仕様のスリックタイヤに履き替えました。

No.23 MOTUL AUTECH GT-Rは首位の座を保った状態で第2スティントを戦い始めました。ところが、雨による中断などによって低下が進んだ路面温度がこのときのNo.23 GT-Rにはマッチせず、よりコンディションに合ったタイヤを履いていたNo.38 レクサスが接近していきました。そして同車は59周目にNo.23 GT-Rをかわして首位に立ちましたが、No.23 GT-Rの松田次生はギャップを大きく広げられることのないよう懸命な走りを続けました。

この松田の奮闘は実を結び、80周目を終えたところで行った2度目のピットストップにおいてNo.23 MOTUL AUTECH GT-RはNo.38 レクサスを再逆転することに成功します。NISMOチームが引き続き選択した今大会のソフト仕様のミシュランスリックタイヤのウォームアップ性能の良さも手伝って、今回のレースで2度目の走行を迎えたクインタレッリはベストラップを繰り返し更新しながらリードを広げていきました。

しかし、レース時間が3時間を超え、時刻が午後6時になろうという頃になると、コースはミシュランが想定していた路面温度を大きく下回るレベルになり、今大会に持ち込んだ中ではソフト仕様のタイヤであってもグリップの低下を隠せない状況となっていきました。そして99周目にはNo.38 レクサスがNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rを再びかわして首位に浮上。No.23 GT-Rのクインタレッリはマシンがひっきりなしに横滑りする状態ながらも奮闘を続けて、さらなるポジションダウンは阻止しました。そしてNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは2戦連続となる2位でフィニッシュし、松田とクインタレッリのコンビはドライバーランキングで首位に浮上しました。

もう一台のミシュランタイヤユーザーであるNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rの戦いもNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rのそれに似た内容のものとなりました。

予選では4番手タイムを記録しながらペナルティにより8番手グリッドからのスタートとなったNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R。ウェットコンディションでの第1スティントは平手晃平が担当しました。スタート直後のNo.3 GT-Rは先にタイヤが温まったライバル車両4台に先行されましたが、やがてミシュランのフルウェットタイヤが本来の性能を発揮できる領域に入ると次々に前走車をパス。8周目には7位にまでポジションを上げました。

その後、天候の悪化による赤旗中断がありましたが、レースが再開されるとその直後のNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rは再びポジションを落としていき、やがてタイヤが本来の性能を発揮できる状態になるとライバルたちを上回るペースで走って順位を回復していくという、レース序盤と同様の展開に。そしてNo.3 GT-Rは、路面が乾いていく状況に対応して、38周目を終えたところでGT500クラスの中では最も早くピットインし、ソフト仕様のスリックタイヤに履き替えて第2スティントを戦い始めました。

この作戦は功を奏しました。No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rは第2スティントを担当したフレデリック・マコヴィッキの巧みなドライビングもあって3位へと進出。そのポジションをキープし続けました。そして、75周目終了時にNo.3 GT-Rは2度目のピットストップを実施。第2スティントと同じソフト仕様の新品タイヤに履き替え、平手が再び乗り込んで最後のスティントに臨みました。

この第3スティントの序盤におけるNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rのスピードは良好でした。ただし、夕暮れ時が迫り、路面温度の低下が進むにつれてのグリップダウンを免れることはできず、第3スティントの中盤以降のNo.3 GT-Rは思うようにペースを上げられない状態となりました。結果、3台の車両に先行されることを余儀なくされましたが、平手の踏ん張りによってそれ以上のポジションダウンは回避し、No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rは6位で3時間40分に及んだ長丁場のレースをフィニッシュしました。

今大会では、前戦に続いて日産 GT-R NISMO GT500勢の最上位をミシュランタイヤ装着車が獲得すると同時に、GT500クラスに4台が出場したGT-Rのトップ2はミシュランタイヤユーザーが占めるという結果が残されました。

日本ミシュランタイヤ モータースポーツマネージャー 小田島広明 2019
■日本ミシュランタイヤ モータースポーツダイレクター 小田島広明のコメント:

 「我々が持ち込んだスリックタイヤは、今大会におけるミディアム仕様とソフト仕様の2種類、そしてレインタイヤはフルウェットとダンプ(路面が湿ったコンディションのこと)の2種類でした。予選と決勝を通じて23号車と3号車が使用したタイヤの種類はまったく同じで、予選ではソフト仕様のスリックタイヤを、決勝の第1スティントではフルウェットを、残る2スティントではソフト仕様のスリックタイヤをそれぞれ使用しました。今大会では我々のタイヤを履いた車両がポールポジションを獲得し、レースにおいてもGT-R勢のトップ2を占める結果となりました。23号車には優勝のチャンスがありましたし、3号車も表彰台を得るチャンスがありました。レース後半の路面温度が我々の予測を下回るものとなり、それが最終成績に影響したように思います。いささか残念に思うところはありますが、我々が今回持ち込んだタイヤに対して十分な結果は残されたと思いますし、ミシュランにとっては総じて良い週末になったと思っています」

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SUPER GT第2戦 富士
MOTUL AUTECH GT-R

今シーズンのSUPER GTで2番目に長い500kmのレース距離で行われた今大会。トータルのレース時間は3時間40分に及ぶ長丁場となりましたが、その中盤以降は、基本的にはドライながら走行ラインの外側は路面が湿った状態で残っているという厄介なコースコンディションでした。そしてレースが長引いたぶん、終盤はミシュランの予測以上に路面温度が低下することになりました。

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直前に雨が降り出し、全車レインタイヤを履いてのスタートに。ポールポジションから出た23号車はNo.37 レクサス LC500他の鼻先を巧みに押さえながら、真っ先に第1コーナーへ入っていきました。

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スタートから20分あまりのところで、強まった雨脚に対応して赤旗が提示され、レースは中断。各車はメインストレート上に整列して停車し、約30分にわたって天候の回復が待たれました。

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今大会ではブリヂストンが持ち込んだレインタイヤの温まりが早く、スタート後/レース再開後のペースでは彼らに分がありましたが、タイヤが温まった後のペースではミシュラン勢が優れており、順位の挽回も急でした。

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No.23 MOTUL AUTECH GT-Rは結果的に2戦連続でのポールポジションから2戦連続で2位表彰台を獲得。松田次生とクインタレッリのコンビはランキング首位に立ちましたが、「ここから先をいかに大事に戦うかが重要」と松田は気を引き締めていました。

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No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rはレース後半には路面温度の低下の影響を大きく受けてペースを上げることができませんでしたが、それでも6位でフィニッシュ。速さがあることは確認できており、今後に向けて期待が高まります。

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全部で15台がシリーズ参戦するGT500クラスですが、開幕2戦の双方で6位以内でフィニッシュしたのは23号車と3号車の2台のみ。GT-Rとミシュランタイヤのパッケージの安定的な強さが結果に残された格好になりました。

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