SUPER GT 2021 ROUND 3
SUZUKA

■予選:8月21日/決勝:8月22日
■開催地:鈴鹿サーキット(三重県)
■レース距離:300km(52周×5.807 km)

 

ミシュラン勢 圧巻の1-2フィニッシュ
MOTUL AUTECH GT-R&ミシュランが鈴鹿3連勝を飾る

本来は5月開催の予定が新型コロナウイルス感染症の拡大によって延期されていたSUPER GTの2021年シーズン第3戦鈴鹿大会が行われ、ミシュランタイヤを履く2台の日産 GT-R NISMO GT500が傑出した強さを見せて1-2フィニッシュを達成。No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が今季初優勝を飾り、前年に行われた2度の鈴鹿ラウンドをともに制している同車は同一サーキット3連勝というSUPER GT史上初の記録を打ち立てました。また、No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)が後続を大きく引き離しての2位に入り、シリーズの中でもタイヤにかかる負荷がひときわ高いことで知られる鈴鹿でミシュランタイヤがそのパフォーマンスの高さを大いに示しました。

supergt 2021 rd3 result

supergt 2021 rd3 01

SUPER GT第3戦 鈴鹿
MOTUL AUTECH GT-R

鈴鹿サーキットにおける日産 GT-R NISMO GT500は期待どおりの高い戦闘力を発揮し、予選では出場4台すべてがQ2(予選第2セッション)に進出し、決勝レースではトップ3を占めて表彰台を独占しました。そんなGT-R勢の中で最も速かったのは、予選においても決勝においてもミシュランタイヤを履くマシンでした。これで決勝レースでは7戦連続でミシュランタイヤ装着車がGT-R勢の最上位を得る結果となりました。

supergt 2021 rd3 02

今回の第3戦鈴鹿大会は本来は5月に行われる予定であったラウンドです。しかしコロナ禍拡大によって延期されたことにより、先に第4戦もてぎ大会が行われた後での開催となりました。この週末も折からの不順な天候が続き、搬入日であった金曜日の午後には激しく雨が降った時間もあり、続く予選日と決勝日も降雨の可能性が絶えずあるという状況でした。

supergt 2021 rd3 03

今大会にミシュランは2種類のスリックタイヤと2種類のウェット用タイヤを持ち込みました。後者には、完全に濡れた路面用のフルウェットタイヤと、アスファルト舗装の上に水が浮いてくる手前の段階の路面に対応するダンプ(※Damp=「湿った」の意)タイヤがありました。ただし実際には、ウェット用タイヤを使うコンディションに至ることはありませんでした。

supergt 2021 rd3 04

No.23 MOTUL AUTECH GT-Rは予選日の午前に行われた公式練習において松田次生のドライビングによりトップタイムをマークして好調をアピール。同日午後の予選でも、松田が担当したQ1を4番手で突破すると、ロニー・クインタレッリがアタックしたQ2では3番手のタイムを叩き出し、今シーズンこれまでの予選における日産 GT-Rの最上位を記録しました。

supergt 2021 rd3 05

Q2を終えてピットに引きあげてきたクインタレッリを松田が出迎え、予選における互いの健闘を称え合いました。ポールポジションには届かなかったものの彼らの表情がことのほか明るかったのは、ミシュランタイヤが決勝レースでの性能を最も重視して作られたものであり、それでも予選で一発の速さを十分に発揮してくれたことへの喜びがあったからでした。

supergt 2021 rd3 06

予選で使用したタイヤで決勝レースをスタートしなければならないというSUPER GTの競技規則を踏まえ、No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rは今大会における硬めの方のスリックタイヤを履いて予選に出走。それでもQ1を千代勝正のアタックによって6番手で突破し、Q2では平手が7番手タイムを刻んで、同車としては前戦に続いての予選7位を獲得しました。

supergt 2021 rd3 07

決勝日は朝から曇り空でしたが、スターティンググリッドに各車が並んだ頃には青空が顔をのぞかせました。しかしそれも束の間のことで、出場全車両がエンジンを始動させてフォーメイションラップを走り始めた頃には空一面を再び灰色の雲が覆う状況に。ただし、路面をウェットコンディションに変えるほどの雨が決勝レース中に降ることはついにありませんでした。

ドライバー部門のシリーズポイントに応じて各出場車両にウェイト(重り)の搭載を課すサクセスウェイト制度を採用しているSUPER GTシリーズですが、今大会におけるミシュランパートナーチーム車両は、No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが26kg、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rが4kgのウェイトを搭載しての出走でした。

【今大会のミシュランタイヤ】
■ドライコンディション用:スリックタイヤ(ソフト、ミディアム)
■ウェットコンディション用:フルウェットタイヤ、ダンプタイヤ

【予選】
今季4戦目の予選日を迎えた鈴鹿サーキットは朝から曇天模様。午前中に行われた公式練習では一時的に小雨が降るなどしましたが、大半はドライ路面で走行が行われました。そうした中、公式練習の最後に設けられたGT500クラス車両のみが走行する時間帯で、松田次生がステアリングを握ったNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rがトップタイムをマーク。今大会における好調ぶりを印象づけました。

そして迎えた午後の予選もかろうじてドライコンディションのもとで行われました。路面温度はあまり上がらず、この時期としては高くはない31℃程度。その予選ではミシュランユーザーである2台の日産 GT-Rの間でタイヤ選択が分かれ、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rは今大会におけるソフト仕様、No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rはミディアム仕様をそれぞれ使うこととしました。

午後3時03分から行われたGT500クラスのQ1(予選第1セッション)では、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rには松田次生、No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rには千代勝正が搭乗。No.23 GT-Rは4番手、No.3 GT-Rは6番手のタイムをそれぞれマークし、2台ともにQ1突破を果たしました。

続いて行われたQ2(予選第2セッション)では、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rがロニー・クインタレッリのアタックによって3番手のタイムを叩き出し、今季これまでの予選で日産 GT-R NISMO GT500が記録したものとしては最上位の予選結果を獲得。これで、3つの異なるメーカーのタイヤを履いた4台の日産 GT-R NISMO GT500の予選最上位を6戦連続でミシュランタイヤ装着車が得ることとなりました。

【決勝】
8月22日(日)の決勝日は、天気がどうなるかが前日にも増して読みにくい雲行きでした。鈴鹿サーキットの周辺の町では局地的な雨に見舞われており、予報は刻々と変化しながらも決勝レース中に降雨がある可能性を伝え続けていました。実際には、レース中に小雨がパラついて走行車両がワイパーを作動させる局面はありましたが、雨が本降りになることはついになく、レースは終始ドライコンディション&全車スリックタイヤを使用する中で行われました。なお、決勝レースのスタート時の気温は30℃、路面温度は前日より上がっていて36℃でした。

午後2時40分に各車はスターティンググリッドを離れ、2周のフォーメイションラップを終えたところでレースが開始されました。予選で使用したソフト仕様のスリックタイヤを履き3番手グリッドからスタートしたNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rはポジションをキープ。ロニー・クインタレッリが乗り込んだ同車を含む上位3台のペースは速く、4位以下をどんどん引き離していきました。一方、やはり予選で履いたミディアム仕様を装着して7番手グリッドから出たNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rは、千代勝正のドライビングによって1周目と2周目に1台ずつかわして5位に浮上。日産 GT-R&ミシュランタイヤのパッケージの今大会における強さが現れたレースの立ち上がりとなりました。

すると5周目のシケインで、首位を走行していたNo.64 ホンダ NSX-GTがトラブルによりクラッシュを喫するアクシデントが発生。これにより6周にわたって入ったセーフティカーがコースから退去して12周目からレース再開となると、1位と2位にそれぞれ順位が繰り上がったNo.16 ホンダ NSX-GTとNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが拮抗したトップ争いを繰り広げながら周回を重ねていく展開となりました。

52周のレースの3分の1を消化した18周目終了時に、前を走っていたNo.16 ホンダ NSX-GTがピットイン。これでNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは暫定的にトップを走ることになりました。その後、ライバルたちが続々とピットストップを実施。15周にわたって4位を走行してきたNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rは20周目を終えたところでピットに入り、千代勝正から平手晃平に交替し、前半スティントと同じミディアム仕様のニュータイヤに履き替えました。一方、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rがピットへと向かったのは24周目を終えるときでした。前半スティントではソフト仕様を履いた同車でしたが、後半スティントに対してはミディアム仕様を選択しました。

GT500クラスの全車がピット作業を終えて後半スティントに入ると、トップにはNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが躍り出ていました。迅速なピットワークと、その後の平手によるニュータイヤでの力走が躍進の原動力でした。一方、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rは大半のGT500車両よりも前半スティントを長く引っ張ったことが今回は裏目に出た格好で、4位にまで順位を落としていました。

しかし、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rは、鈴鹿サーキットにマッチした日産 GT-Rと抜群のパフォーマンスを見せるミシュランタイヤ、そして後半スティントを担当した松田次生の素晴らしいドライビングによって、他のすべての車両を上回るハイペースで周回。前走車との差をみるみるうちに削り取っていきました。26周目にはNo.16 ホンダ NSX-GTを抜いて3位に。そして30周目には同じ日産 GT-Rでブリヂストンタイヤを履くNo.12 GT-Rをかわして2位に再浮上しました。

レースの残り周回数が15周を切ったあたりで、東西に長いレイアウトである鈴鹿サーキットの西コースでは雨が降り落ちる状況になりました。ただし、路面を濡らすまでに至らず、各車はスリックタイヤのまま走行を続けました。そうした中、相棒のクインタレッリも唸らせるほどの鋭いドライビングを見せていた松田のNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは、同じ日産 GT-R&ミシュランタイヤのパッケージであるNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rをどんどん追い詰めていき、やがてテールtoノーズの状態に。そして41周目のヘアピンへの進入でインから抜き去りました。

力づくでトップを奪い返したNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rですが、松田はその後も手を緩めることなくハイペースで走り続けます。そして10周ほどの間に10秒をゆうに超えるリードを築き上げ、独走状態でフィニッシュ。No.23 MOTUL AUTECH GT-Rは、昨シーズンの第3戦、同第6戦、そして今大会と、鈴鹿サーキット開催のSUPER GTにおいて3戦連続で優勝するという偉業を成し遂げました。

また、No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rも力走を続け、3位に対して10秒近くの差をつけての2位でチェッカーを受けました。この結果、平手晃平/千代勝正のコンビはドライバーズランキングで首位と12ポイント差のランキング6位に浮上。また、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rの松田次生/ロニー・クインタレッリのコンビはランキングを8位に上げてシリーズを折り返すことになりました。

odajima 2020

■日本ミシュランタイヤ モータースポーツダイレクター 小田島広明のコメント: 

「今回我々は、2014年シーズンの第5戦富士大会(※注)以来となるミシュラン勢による1-2フィニッシュを飾ることができました。今大会では日産 GT-Rが非常に強力なパフォーマンスを発揮したと思いますし、タイヤメーカー間の競争がとてもレベルの高いものであることが示されたレースにもなったと思います。
 我々が今大会に持ち込んだタイヤは決勝レースにおける競争力を重視したものですが、それでも予選においても非常に高いパフォーマンスを見せ、23号車は良い予選順位につけることができました。3号車はQ2でミスがあったとドライバーの平手選手が認めていますが、クルマとタイヤのパフォーマンスとしては23号車と同等のものがあったと思います。総じて、我々のミシュランタイヤは今回の鈴鹿大会の予選と決勝の双方において狙いどおりに機能してくれたと評価しています」

※注:2014年シーズン第5戦富士大会では、No.18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキィ)が優勝し、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が2位に。両車はともにミシュランタイヤを使用していました。

supergt 2021 rd3 08

SUPER GT第3戦 鈴鹿
MOTUL AUTECH GT-R&CRAFTSPORTS MOTUL GT-R

今シーズンこれまでの3戦すべての予選と決勝で日産 GT-R勢の最上位を得てきていたミシュラン勢ですが、順位そのものは第2戦富士大会でのNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rの5位がベストと決して満足できる成績ではありませんでした。しかし今大会では、鈴鹿サーキットと良好なマッチングを見せる日産 GT-Rのいずれもが好走を見せ、さらにそれらのトップ2を2台のミシュランタイヤ装着車が独占。ミシュラン勢による圧巻の1-2フィニッシュが果たされました。

supergt 2021 rd3 09

スタート直後はフロントロウを占めた2台のホンダ NSX-GTが飛ばし、それに3番手スタートのNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rがしっかりと食らいついていきました。この上位3台のペースは図抜けており、4位につけたNo.24 GT-R以下をじりじり引き離していくことに。そして5周目にトップの車両がアクシデントに見舞われたことで、No.23 GT-Rのチャンスはさらに広がりました。

supergt 2021 rd3 10

早めにピットストップを行い、他車のペースが落ちていく間にフレッシュタイヤでプッシュする戦略を成功させたNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rは、GT500クラスの各車がルーティンのピットストップを終えたところでトップに立っていました。しかしその背後には、後方から猛烈なペースで追い上げてきたNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが急速に迫っていきました。

supergt 2021 rd3 11

「我ながら今回の自分は“ゾーン”に入っていたように思います」とレース後に本人が語ったとおり、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rの後半スティントにおける松田次生の走りは鬼気迫るものがありました。No.16 ホンダ NSX-GT、そして同じマシン&タイヤのNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rを次々に抜き去り、その後は大量リードを築いてゴールまで突っ走りました。

supergt 2021 rd3 12

フィニッシュ後、マシンを降りた松田(写真左)を、クインタレッリ(写真中央)と松村基宏ニスモ最高執行責任者(写真右)が出迎えました。これでNo.23 MOTUL AUTECH GT-R&ミシュランタイヤのパッケージは鈴鹿大会3連勝を達成。同一サーキット3連勝はSUPER GT初の記録です。また、松田はSUPER GT通算23勝目を飾り、自身が持つ最多勝記録を更新しました。

supergt 2021 rd3 13

No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rは2位でフィニッシュ。チームおよびドライバーとしてはうれしさと悔しさが半々というところですが、同車の表彰台獲得は、優勝を飾った2019年シーズン第7戦菅生大会以来、そして平手晃平と千代勝正のコンビとなってからは初めてのことでした。なお、同車はこれで今季前半の4戦すべてでポイント獲得を果たすこととなりました。

supergt 2021 rd3 14

ミシュランの今シーズンのSUPER GTにおける一番の目標は、複数の異なるメーカーのタイヤを履き分けている日産 GT-R勢の最上位を得ることで、それは昨シーズン第6戦以降の全レースで果たしてきていることですが、やはり総合成績での勝利の喜びは格別です。それも1-2フィニッシュという圧倒的な内容であり、ミシュランタイヤのパフォーマンスの高さを大いに知らしめた一戦となりました。

You are using an unsupported web browser
本ウェブサイトではサポートされていないウェブブラウザをお使いのようです。一部の機能が正常に作動しない場合があります。閲覧中に動作が不安定になる場合があります。このウェブサイトを最大限活用していただくため、以下のブラウザのいずれかを使用していただくか、アップグレードまたはインストールしてください