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SUPER GT 2024 ROUND 8
MOTEGI

■予選:11月2日/決勝:11月3日
■開催地:モビリティリゾートもてぎ(栃木県)
■レース距離:300km(63周×4.801 km)

ミシュランタイヤの安定的な高性能の証明
Studie BMW M4が3戦連続で5位以上フィニッシュ

日本で最も人気の高いモータースポーツシリーズであるSUPER GTシリーズの2024年シーズン第8戦がモビリティリゾートもてぎで開催されました。ミシュランがタイヤ供給活動を行っているGT300クラスには3台のユーザー車両が出場しましたが、その中での最上位を得たのはNo.7 Studie BMW M4(荒 聖治/ニクラス・クルッテン)で、5位に入賞しました。ミシュランタイヤの安定的な高性能を証明する走りを見せた同車は、これで3戦連続で5位以上でのフィニッシュを果たしたことになりました。同じくミシュランタイヤユーザーであるNo.45 PONOS FERRARI 296(ケイ・コッツォリーノ/リル・ワドゥー)は15位、No.20 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎)は16位で今大会を終えました。

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SUPER GT最終戦 もてぎ
Studie BMW M4

予選日はまたも雨に見舞われましたが、決勝日は晴天に。レーススタート時の気温は25℃、路面温度は29℃と、11月とは思えぬ高さになりましたが、日が傾いてくる早さはやはり11月のそれでした。No.7 Studie BMW M4は、ウェットコンディションの予選で2位を奪い、ドライコンディションの決勝でも良好なペースで終始走行。菅生大会、オートポリス大会と過去2戦連続で4位に入ってきた同車が、今大会でも5位という好位置でフィニッシュしました。

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そもそもは今シーズンの最終戦として予定されていた今大会ですが、第5戦鈴鹿大会が台風の影響によって12月に延期となったことにより、シリーズ7戦目としての実施に。そのため、ドライバーズポイント獲得車両にはサクセスウェイト搭載のある状態でのレース開催となりました。

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過去2戦と同様に今大会でも予選日は雨天となってしまいましたが、決勝日の天候は一変し、さわやかな青空が広がりました。この2日間を通じて4万2300人のお客様がモビリティリゾートもてぎへ来場され、トップレベルのレースが催されている雰囲気とレースそのものを楽しまれました。

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予選はウェットコンディションとなったことから、Q2のタイム順で予選順位を決める方式となりました。No.7 Studie BMW M4は、もてぎを走行するのは今回が初めてであったニクラス・クルッテンにQ2アタックを任せ、彼は期待に見事応えてセカンドベストのタイムを叩き出しました。

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No.45 PONOS FERRARI 296は、23歳のフランス人女性ドライバーであるリル・ワドゥーがQ2を担当。もてぎでの走行経験は彼女もありませんでしたが、6番手のタイムをマークしました。もう一台のミシュランタイヤ装着車であるNo.20 シェイドレーシング GR86 GTは予選15位となりました。

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予選日は空模様が不安定で、午前中の公式練習では終盤に激しい雨が。しかし、雨はその後は小康状態に。お昼のピットウォークは無事開催でき、ミシュランマンは体形に合わせて成形されたスペシャルなレインコートを着用して登場しました。彼は、どんな状況でも笑顔を忘れません!

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No.7 Studie BMW M4は、荒 聖治が担当した前半スティントの大半では予選順位と同じ2番手を走行。その後、タイヤ無交換作戦を採った数台に先行されましたが、クルッテンがステアリングを握った後半スティントでも7号車のペース自体は良好で、5位入賞を果たしました。

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No.45 PONOS FERRARI 296は、スタートをワドゥーが担当し、ケイ・コッツォリーノにつなぐというシフト。前半スティント、後半スティントともに、同じ種類のタイヤを選んだNo.7 Studie BMW M4と伍するペースで走ることは難しく、がまんのレースを戦って15位でゴールしました。

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No.20 シェイドレーシング GR86 GTは、前半スティントでは思うようにポジションを上げられず、1名のドライバーの義務周回数をクリアしたところで早々にピットストップを実施。ロングスティントとした後半で巻き返しを図り、予選順位とほぼ同じ16位にまで挽回してフィニッシュしました。

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予選ではミシュランのウェットタイヤの性能の高さが発揮され、決勝でもNo.7 Studie BMW M4の好走によりドライタイヤも高性能を有していることは示されました。ただし、まったく同じタイヤ選択を行ったNo.45 PONOS FERRARI 296とNo.20 シェイドレーシング GR86 GTが奮わなかったことも事実であり、ミシュランとしても課題を確認した一戦となりました。

【サクセスウェイト】
SUPER GTは、前戦終了時点での各ドライバーの獲得ポイントに応じてハンディキャップを課すサクセスウェイト制度を採用しています。シリーズの6戦目までは1ポイントにつき2kgのサクセスウェイトが課されましたが、7戦目である今大会では1ポイントにつき1kgでの計算に。したがって、前戦終了時点での獲得ポイントが35点であったNo.7 Studie BMW M4は35kg、22点であったNo.45 PONOS FERRARI 296は22kg、2点であったNo.20 シェイドレーシング GR86 GTは2kgのサクセスウェイトをそれぞれ搭載して今大会に出走しました。

【GT300クラス予選】
今大会からGT300クラスの予選の実施方式が変更になりました。従来同様にQ1(第1予選)とQ2(第2予選)が行われますが、Q1にはGT300クラスの出場全車が出走することに。そしてQ2は、Q1の上位グループと下位グループの2つのセッションに分けて実施されるものとなりました。

迎えた今大会の予選は雨に見舞われました。そのため、ドライコンディションでの予選であれば各車両のQ1とQ2の合算タイムで順位を決するところを、レギュレーションに基づき、Q2の各車両の自己ベストタイムのみで決める方式で行われました。

今大会のGT300クラスに出場した全27台が一斉に走行したQ1でトップタイムを叩き出したのは、ケイ・コッツォリーノが乗り込んだミシュランタイヤ装着のNo.45 PONOS FERRARI 296でした。さらに4番手には荒 聖治がステアリングを握ったNo.7 Studie BMW M4が入り、ウェットコンディションにおけるミシュランタイヤの競争力の高さを改めて印象づけました。

続いて行われたQ2もウェットコンディションでしたが、No.7 Studie BMW M4に乗り込んだニクラス・クルッテンが、モビリティリゾートもてぎを走行するのは今大会が初めてと思えぬ素晴らしいアタックラップを決めてセカンドベストタイムを叩き出し、予選2位を獲得しました。また、No.45 PONOS FERRARI 296もリル・ワドゥーのドライブにより6番手タイムをマークして予選6位につけました。

一方、過去2戦の雨の予選で速さを見せてきたNo.20 シェイドレーシング GR86 GTは、Q1では苦戦して24番手。セッティングを大幅に見直して臨んだQ2では、平中克幸のアタックによってQ2下位グループセッションで首位につけ、予選総合では15位の結果となりました。

【GT300クラス決勝】
決勝日の天候は一転して晴天に恵まれました。レースがスタートした午後1時の気温は25℃、路面温度は29℃と、11月に入ったとは思えぬ陽気でした。

今大会の決勝は、SUPER GTシリーズでは標準的な長さであるレース距離300kmで行われ、給油のためのピットストップを1度は行うことが各車に義務づけられていました。GT300クラス優勝車両の周回数は59周でした。

GT300クラスのフロントロウからスタートしたNo.7 Studie BMW M4は、荒 聖治のドライブにより2番手のポジションをキープして前半スティントを走行しました。そして、1名のドライバーの義務周回数をクリアする19周目を終えたところでピットに入り、給油と4輪全輪のタイヤ交換を行いました。

荒と交替してNo.7 Studie BMW M4に乗り込んだニクラス・クルッテンとミシュランタイヤにとっては長い後半スティントになりましたが、ペースは高いレベルで安定していました。ただし、GT300クラスにはタイヤ無交換作戦を採ってピット作業時間を短縮した車両が複数あり、同クラスの全車がピットストップを終えた段階でNo.7 Studie BMW M4の順位は7番手に後退していました。

その後、No.7 Studie BMW M4は27周目にNo.52 トヨタ GRスープラをオーバーテイクして6番手にポジションアップ。48周目には、4番手を走っていた車両がアクシデントで一時ストップしたことから、BMW M Team Studie x CRSが走らせるBMW M4 GT3の順位はひとつ繰り上がって5番手に。クルッテンはそのポジションをキープしてフィニッシュを迎えました。

No.45 PONOS FERRARI 296は、前半スティントをリル・ワドゥーが担当。オープニングラップから3周の間はスターティンググリッドと同じ6番手を守りましたが、その後、数台の車両に先行を許しました。そして22周目を終えたところでピットストップを実施。ケイ・コッツォリーノが担当した後半スティントでも苦戦気味で、やはり数台の車両に前へ出られましたが、同じ程度の数の上位車両がトラブルなどで脱落したことから、最終的には15位でのフィニッシュとなりました。

前戦のオートポリス大会で今シーズン初入賞を果たしたNo.20 シェイドレーシング GR86 GTは、今大会の決勝レースでは、前半スティントを平中克幸、後半スティントを清水英志郎がそれぞれ担当。レース序盤で順位を落としましたがその後挽回し、義務周回数をクリアした19周目終了時にピットストップを実施。39周の長さとなった後半スティントでじりじりと巻き返し、同じミシュランタイヤユーザーであるNo.45 PONOS FERRARI 296に続く16位で今大会を終えました。

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■日本ミシュランタイヤ モータースポーツダイレクター 小田島広明のコメント:

「シリーズ最終戦のひとつ前のレースであった今大会に我々ミシュランは、ドライコンディション用タイヤに関しては、7号車、20号車、45号車のいずれのパートナー車両に対しても、ソフトとミディアムの2種類のコンパウンドを用意しました。ウェットコンディション用タイヤについては、3台のいずれにもダンプタイヤ(湿った路面用のタイヤ)とフルウェットタイヤを持ち込みました。ウェットコンディションのもとで行われた予選Q1とQ2では3台ともにフルウェットタイヤを履き、決勝の第1スティントでは3台全車がソフト、第2スティントでは3台全車がミディアムのスリックタイヤを使用しました。
 土曜日は雨に見舞われ、予選を無事に行えるか心配しましたが、結果的には我々のウェットタイヤの高い性能を十分に示すことができたセッションになりました。パートナー車両3台のタイムに差が出ましたが、今回の予選では雨が強くなったり弱くなったりを繰り返していて、その状況とタイムアタックに出たタイミングがマッチしていたかどうかというところが大きかったように思います。その中で、7号車をドライブしたニクラス・クルッテンが、モビリティリゾートもてぎを走ったのは今大会が初めてで、しかも公式練習が大雨のために短縮されるなどしたため十分に走れなかったにもかかわらず、Q2でポールポジションに迫るタイムを記録したのは本当に見事で、これは非常にポジティブな結果でした。
 決勝に関しては、レース中の路面温度は、我々が今回持ち込んだ2種類のスリックタイヤの作動温度域として狙っていた範囲内でしたし、デグラデーション(タイヤの性能低下)もありませんでした。ですから、大きな問題というものはタイヤにはなかったと思っています。しかし、パフォーマンスという点においては、他社のタイヤに対して大きなアドバンテージはありませんでした。ソフトタイヤもミディアムタイヤも、許容範囲ではありました。パートナー車両3台は同じタイプのタイヤを選んでいましたが、クルマの特性がそれぞれ異なっており、その違いが今回のリザルトの違いに反映されたと考えています」
 

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