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WEC 2019-2020 ROUND 1
SILVERSTONE

■予選:8月31日/決勝:9月1日
■開催地:シルバーストーン・サーキット(イギリス)
■レース時間:4時間

開催全クラスにおいてコースレコードが更新
No.7 トヨタ小林可夢偉組がポールtoフィニッシュを飾る

2019年9月に開幕し2020年6月に最終戦が行われる2019-2020年シーズンのWEC(FIA世界耐久選手権)。その開幕戦シルバーストーン4時間が行われ、トップカテゴリーのLMP1クラスではトヨタ TS050ハイブリッドを駆るNo.7 マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ‐マリア・ロペス組がチームメイトであるNo.8 セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/中嶋一貴組をわずか1.9秒差ながらも下してシリーズ初戦を制しました。GTマシンの上位クラスであるLMGTE Proクラスではポルシェ GTチームが1-2フィニッシュを達成。そして開催全クラスにおいてミシュランユーザーによりコースレコードと決勝レース中の最速ラップタイムが更新され、新シーズンに投入されたミシュランタイヤの進化が示されました。

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シルバーストーン4時間 LMP1クラス優勝
No.7 トヨタ TS050ハイブリッド

LMP1クラスに参戦する唯一の自動車メーカーチームとして今シーズンも圧倒的な存在ながら、チームメイト同士で手加減抜きの真っ向勝負を開幕戦から演じたTOYOTA GAZOO Racingの2台。レース終盤には中嶋一貴がステアリングを握っていたNo.8 トヨタ TS050ハイブリッドが素晴らしい追い上げを見せましたが、この週末を終始優勢に戦ったNo.7 マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ‐マリア・ロペス組がチームメイトの追撃を1.9秒差で振り切って“スーパーシーズン”初戦のウイナーとなりました。

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2年またぎで行われる2019-2020年WECスーパーシーズンにミシュランは、LMP1、LMP2、LMGTE Pro/Amの各クラス用のタイヤをそれぞれ改良して臨みました。今大会はWEC史上初の4時間レースとして開催されましたが、スリックタイヤの使用可能本数は6時間レースと同じで、LMP1、LMP2、LMGTE Proの3クラスに出場する各車両が20分間の予選セッションと4時間の決勝レースにおいて使用できたのは18本まででした(LMGTE Amクラスは22本まで)。なお、今回はレース中に降雨がありましたが、ウェット用タイヤについては使用本数の制限がないレギュレーションとなっています。

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様々な性能調整措置の結果、LMP1クラスに唯一参戦する自動車メーカーのワークス車両であるトヨタ TS050ハイブリッドは2つのプライベートチームが走らせる非ハイブリッドLMP1マシンより車重が約100kgも重くされるなどして、両者の性能差はかなり縮まることになりました。それでも絶対性能と車両の完成度の双方に長があるトヨタは、小林可夢偉のドライブによって新しいコースレコードを記録しながらポールポジションを奪い、決勝レースでもスタート直後から他を引き離しながらチームメイト同士の首位争いを演じていきました。

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一時はチームメイトやライバルチームの先行を許したものの、いずれも自力でかわして首位に立ち、結果的にポールtoフィニッシュを果たすことになったコンウェイ/小林/ロペス組。彼らの駆ったNo.7 トヨタ TS050ハイブリッドは金曜日の公式練習で他車と軽く接触し、その際に乗り越えることになった高さのある縁石で車体を破損。メカニックたちが徹夜で新しいモノコックに入れ替えてマシンを組み上げ直すという苦難を乗り越えての勝利でした。

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GTマシンの上位クラスであるLMGTE Proクラスは、ポルシェ GTチームのNo.91 リヒャルト・リーツ/ジャンマリア・ブルーニ組が優勝。今大会がデビュー戦であった新型のポルシェ 911 RSR-19は、決勝レース2時間目に一時的に生じたウェットコンディションにおいては特に際立った速さを見せました。2位には昨シーズンのチャンピオンコンビであるNo.92 ミカエル・クリステンセン/ケヴァン・ウストル組が入って、LMGTE Proクラスはポルシェの1-2フィニッシュとなりました。

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GTレースにおけるフェラーリのワークスチームであるAFコルセ。同チームのジェイムズ・カラード/アレッサンドロ・ピエール・グイディ組が駆るNo.51 フェラーリ 488 GTE EVOは、レース序盤にパンクを喫したものの巻き返し、先行する2台のポルシェを2度目のセーフティカーランが明けたところで一気にかわして首位に浮上。ところが、セーフティカーラン中に追い越しを行っていたとしてドライブスルーペナルティを受けることになり、優勝車からは6秒強の遅れながらも4位でのフィニッシュにとどまりました。

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たとえばLMP1クラスだけを見ても、4輪駆動であるトヨタ TS050ハイブリッドと後輪駆動である非ハイブリッドマシンは重量配分や車重自体が異なり、つまりタイヤにかかる荷重がかなり違います。そうした車両特性の違いに個別に対応したタイヤ開発をミシュランはLMP1、LMP2、LMGTE Pro/Amの各クラスにおいて行いました。その結果、全クラスのコースレコードと決勝レース中の最速ラップタイムがミシュランユーザーによって更新されるという素晴らしい成果が挙げられました。

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