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WEC 2019-2020 ROUND 2
FUJI

■予選:10月5日/決勝:10月6日
■開催地:富士スピードウェイ(日本)
■レース時間:6時間

母国イベントでトヨタが3年連続1-2フィニッシュ
ミシュランパートナーチームが開催全クラスで優勝

2019年9月にイギリスで開幕したWEC(FIA世界耐久選手権)の2019-2020年シーズン第2戦が静岡県の富士スピードウェイで開催され、セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー組のNo.8 トヨタ TS050ハイブリッドが優勝。チームメイトのNo.7 マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ‐マリア・ロペス組が2位に続いて、トヨタが2017年大会と2018年大会に続いて母国イベントにおける1-2フィニッシュを果たしました。また、今シーズンのWECで唯一タイヤ競争があるLMP2クラスではミシュランユーザーのNo.29 レーシングチーム・ネーデルランドが勝利し、開催された4クラスすべてをミシュランパートナーチームが制する結果となりました。

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富士6時間 LMP1クラス優勝
No.8 トヨタ TS050ハイブリッド

予選日は晴天に恵まれ、まだ雪をいただいていない富士山が終日その姿を見せていましたが、明くる決勝日は雨混じりの天候となりました。そしてレースは、今シーズンから導入されたサクセス・ハンディキャップ制度によるハンディの違いがそのままパフォーマンスの差となって表れ、前戦での優勝でハンディがより重かったNo.7 小林可夢偉組に対して中嶋一貴組のNo.8 トヨタ TS050ハイブリッドは終始優勢に戦い、結果的にはポールtoフィニッシュを達成。トヨタは今回で8回目の開催であったWEC富士ラウンドで7回目の勝利を飾りました。

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前戦終了時点での獲得シリーズポイントに応じて各車両にハンディを課すサクセス・ハンディキャップ制度が今シーズンからLMP1クラスに導入され、前戦シルバーストーン4時間で優勝を飾ったNo.7 トヨタ TS050ハイブリッドは1周につき1.4秒相当、前戦2位のNo.8 トヨタは同じく1秒相当のハンディを課せられた状態で出場。僚友車に対して毎周0.4秒のマージンを持った格好であったブエミ/中嶋/ハートレー組のNo.8 トヨタが順当に今大会を制しました。

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レース中盤は路面をすっかり濡らすほどの雨天となり、LMP1クラスの各車は同クラス専用のインターミディエイトタイヤ MICHELIN Hybridを使用しました。グルーブがなく、一見したかぎりではスリックタイヤと見分けがつかないこのタイヤですが、ミシュラン独自のコンパウンド技術により、水しぶきが上がるほどのコンディションでも高いグリップを発揮。やがて雨は上がって路面は乾いていきましたが、MICHELIN Hybridは性能低下の度合いがグルーブドタイヤより格段に穏やかで、各チームが戦略を幅広く採ることを可能としていました。

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出場8台のうち、グッドイヤータイヤ装着車が3台、ミシュランタイヤ装着車が5台という構図となったLMP2クラス。フィニッシュまで残り2時間となった時点ではグッドイヤーを履くNo.37 ジャッキー・チェン・レーシングがリードしていましたが、先頃FIA F2選手権でチャンピオンとなったニック・デ・フリースが乗り込んだミシュランタイヤ装着のNo.29 レーシングチーム・ネーデルランドが約1分30秒差を逆転する猛烈な追い上げを実らせて勝利。これによりLMP2クラスでは開幕2戦連続でミシュランユーザーが優勝という結果となりました。

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今大会のLMGTEカテゴリーではアストンマーチン勢が速さを見せ、GTマシンの上位クラスであるLMGTE Proクラスの決勝レース前半は2台のヴァンテージ AMRがトップ2を走行。97号車はコース全域が追い越し禁止となっていた間にルーティンのピットストップをこなすことができなかったことから遅れて3位にとどまりましたが、チームメイトである95号車のマルコ・ソレンセン/ニック・ティーム組は好走を続け、昨年11月の上海6時間以来となる勝利を飾りました。また、LMGTE Amクラスでもアストンマーチンを走らせるNo.90 TFスポーツが優勝しました。

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先のシルバーストーン4時間で新型のポルシェ 911 RSR-19をデビューさせLMGTE Proクラスで1-2フィニッシュを飾ったポルシェ GTチームですが、今回の富士6時間ではスピードにおいてアストンマーチンには一歩及ばず、No.92 ミカエル・クリステンセン/ケヴァン・ウストル組が淡々と3位を走り続けていました。しかし、ピットストップのタイミングが良かったことによって順位を上げ、2戦連続での2位フィニッシュを果たしてGTEドライバーズランキングで首位に浮上することとなりました。

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今回の富士6時間においてミシュランは、WEC専任のタイヤサービスチームを日本ミシュランのモータースポーツチームがバックアップするという体制でタイヤサービスを展開。また、過去のWEC富士大会やSUPER GT戦でもたびたび行ってきたタイヤガレージツアーを開催しました。今回のタイヤガレージツアーには地元の御殿場南小学校から168名の児童が参加し、普段は目にすることのないレーシングタイヤの仕組みやレースへの取り組みについての説明に真剣に聞き入っていました。

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