
WEC 2025 ROUND 2
IMOLA
■予選:4月19日/決勝:4月20日
■開催地:イモラ・サーキット(イタリア)
■レース時間:6時間
同一セットのタイヤで540km以上も首位を走行
No.51 フェラーリ 499Pが地元大会を制す
ミシュランが、トップカテゴリーであるハイパーカークラスの全車にタイヤ供給を行っているFIA世界耐久選手権(WEC)の第2戦が開催されました。舞台となったイモラ・サーキットは、フェラーリの本拠地マラネロから約1時間のところにあるコース。まさにお膝元と言える場所で、跳ね馬のワークスチームであるFerrari AF CorseのNo.51 フェラーリ 499Pが優勝を飾りました。
アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェイムズ・カラード/アントニオ・ジョビナッツィのトリオがドライブしたNo.51 フェラーリ 499Pは、同一セットのMICHELIN Pilot Sportエンデュランスレーシングタイヤで3つのスティントを立て続けに走行。同じタイヤを使いながら111周=544.899kmも首位を走り続け、ハイペースでの走行を長時間にわたって安定的に支えるミシュランタイヤの高性能が示されました。

イモラ6時間 ハイパーカークラス優勝
No.51 フェラーリ 499P
アントニオ・ジョビナッツィの予選アタックにより、開幕戦カタール1812kmに続いてポールポジションを獲得したNo.51 フェラーリ 499P。6時間にわたる今大会の決勝レースにおいても主導権を握り続け、サーキットに詰めかけた大勢のティフォシの歓声の中で勝利をもぎ取りました。同車をはじめとする上位車両各車のロングランを通してラップタイムは高いレベルで安定していましたが、それはハイパーカークラスの全車が履くミシュランタイヤの技術的品質の高さを物語るものでした。

ミシュランは、このイモラ6時間の昨年大会にはミディアムとハードのスリックタイヤを持ち込んでいましたが、今大会にはソフトとミディアムを用意して、より低い路面温度レンジに対応。各パートナーチームの様々なレース戦略に応えました。

2月末に行われた開幕戦カタール1812kmでは3位に入っていたA.ピエール・グイディ/J.カラード/A.ジョビナッツィのトリオ。昨年のイモラ6時間でフェラーリが果たせなかった地元優勝を実現させると同時に、ポイントランキング首位に立ちました。

レース前半で他車と接触し後退していたNo.20 BMW M ハイブリッドV8ですが、ハイペースでの走行により順位をどんどん上げていき、最終的には首位に8.490秒差の2位でゴール。BMWとしては昨年の富士大会以来の表彰台獲得を果たしました。

今シーズンから2台体制でWEC全戦を戦うアルピーヌ。一発の速さでは秀でたものがまだないものの、コンスタントな走行ペースは良好で、A424の36号車をドライブしたJ.グーノン/F.マコヴィッキィ/M.シューマッハー組が3位に食い込みました。

トヨタ勢は、GR010ハイブリッド7号車のドライバーでチーム代表も務める小林可夢偉が「我々にはフェラーリと戦うための十分なレースペースがありませんでした」と認める苦しい状態でしたが、チームの地力の高さにより8号車が5位に入りました。

ミシュランが用意したソフトとミディアムのMICHELIN Power Slickエンデュランスレーシングスリックタイヤは、そのポテンシャルを最大限に発揮。各パートナーチームは、タイヤの温度管理をしっかり行うことにより、多彩なレース戦略を描くことが可能でした。