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WEC 2021 ROUND 4
LE MANS

■予選:8月18〜19日/決勝:8月21〜22日
■開催地:ル・マン24時間サーキット(フランス)
■レース時間:24時間

ミシュランタイヤ装着車が24年連続でル・マン総合優勝
ハイパーカー時代初のル・マンをトヨタ7号車が制す

FIA世界耐久選手権(WEC)の2021年シーズン第4戦ル・マン24時間が行われ、No.7 トヨタ GR010ハイブリッドをドライブしたマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ‐マリア・ロペス組が総合優勝を飾りました。ル・マン24時間は年に一度開催される世界で最もステータスの高い耐久レースであり、今回で89回目の開催でしたが、この伝統の一戦においてミシュランタイヤ装着車が24年連続で総合優勝を遂げることとなりました。また、今大会はトップカテゴリーが「ハイパーカー」となって初めてのル・マン24時間でしたが、ミシュランは傑出したタイヤ性能とサポート体制をもって各車の戦いを支えました。

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ル・マン24時間 ハイパーカークラス優勝
No.7 トヨタ GR010ハイブリッド

いずれもル・マン24時間で初めての総合優勝を飾ったトヨタ7号車のドライバー3名(写真左から、マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ‐マリア・ロペス)。このトリオは過去数年のル・マンでは運に恵まれず、勝利に手を届かせることができずに来ていました。今大会でも、車両のトラブルやタイヤが異物に傷つけられたことによる2度のパンクなどの苦難に見舞われましたが、それらを見事に乗り越えて栄冠をつかみ取りました。

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初開催は98年前の1923年で、今回が第89回大会であった今年のル・マン24時間ですが、長い歴史の中で初めての8月開催となりました。決勝レースに出走したマシンの数は、ハイパーカークラスが5台、LMP2クラスが24台、LMGTE Proクラスが8台、LMGTE Amクラスが23台、特別枠が1台の計61台。5万人という上限がありましたが観客をサーキットに迎えての開催とされました。

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WECのシリーズ戦のひとつとはいえル・マン24時間はやはり特別な一戦です。ハイパーカー、LMGTE Pro、LMGTE Amの各クラスに出場した計43台がミシュランタイヤを履いて戦いましたが、これらのパートナーチーム車両のためにミシュランは約7000本のタイヤを現地に持ち込み、54名のタイヤフィッターと39名のタイヤテクニシャンによるサポート体制を組みました。

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小林可夢偉のアタックによりポールポジションを獲得したトヨタ7号車が決勝レースでもスタートからトップを走行。レースが残り5分の1を切ったあたりで燃料システムのトラブルを抱えましたが、チームとドライバーの見事な連携によって大きなタイムロスを喫することなく切り抜け、2位の僚友車に2周差をつけてゴール。トヨタはル・マン4年連続優勝を飾りました。

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従来のLMP1規定の車両を使うアルピーヌは、WEC独自の性能調整による恩恵もあって開幕3戦ではトヨタと拮抗する速さでしたが、ひときわハイスピードのル・マンに来るとトヨタ勢に水を開けられました。最終的にはトップから4周遅れとなりましたがそれでも3位に入り、2011年大会のプジョー以来となるフランスチームのトップカテゴリー表彰台登壇を果たしました。

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GTカテゴリーの上位クラスであるLMGTE Proクラスではフェラーリの直系チームであるAFコルセのNo.51 フェラーリ 488 GTE EVOとコルベット・レーシングのNo.63 シボレー・コルベット C8.Rが接戦でのトップ争いを延々と展開しましたが、No.51 フェラーリがレース終盤に徐々にリードを広げていき、2019年大会に続いてのル・マンクラス優勝を飾りました。

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WECへのレギュラー参戦は行っていないもののル・マンには毎年挑んでいるアメリカのコルベット・レーシング。No.63 シボレー・コルベット C8.Rは、特に夜の時間帯で光る速さを見せました。最後はNo.51 フェラーリに突き放されましたが、24時間走って41秒及ばなかっただけという白熱した戦いを演じ切り、LMGTE Proクラス2位を獲得しました。

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1周13.626kmのル・マン24時間サーキットは公道を一時的に閉鎖することによって作り出されるコースであることなどから、新しいハイパーカー用タイヤを事前に現地でテストするチャンスはありませんでした。つまり、設計はもちろん検証もコンピュータ上で行う以外になかったのですが、新開発タイヤは狙いどおりに機能してトヨタの4年連続優勝を支えました。

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今大会の決勝レースの前に、材料の46%をサステナブル(持続可能)なものとした世界初のレーシングタイヤ「démonstrateur 46(デモンストレーター46)」を装着した燃料電池レーシングカー Green GT H24のプロトタイプによるデモンストレーション走行が行われました。démonstrateur 46が公のサーキットに登場したのは今回が初めてのことでした。

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ミシュランは、2030年までに自社製タイヤの材料の40%を持続可能なものとし、2050年までにはその割合を100%とする「オールサステナブル計画」を進めています。ミシュランはモータースポーツを技術革新促進の場と見なしており、タイヤ性能の高さと持続可能材料の割合の高さの双方を追求したdémonstrateur 46はオールサステナブル計画の先頭を走る存在です。

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