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WEC 2019-2020 ROUND 7
LE MANS

■予選:9月17日〜18日/決勝:9月19日〜20日
■開催地:ル・マン24時間サーキット(フランス)
■レース時間:24時間

No.8 トヨタがル・マン24時間を3連覇
ミシュラン装着車が23年連続ル・マン総合優勝

WEC 2019-2020年シーズンの第7戦となる第88回ル・マン24時間レースが開催され、レース中盤から首位をひた走ったNo.8 トヨタ TS050ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー)が3年連続となる優勝を手に。これにより、23年連続でミシュランタイヤ装着車がル・マン24時間の総合優勝を獲得しました。また、GTカテゴリーで自動車メーカー直系チームが競い合うLMGTE Proクラスではアストンマーチン・レーシングのNo.97 アストンマーチン・ヴァンテージ AMR(マキシム・マルタン/アレキサンダー・リン/ハリー・ティンクネル)が優勝。そして、WECで唯一タイヤ競争のあるLMP2クラスはミシュランユーザーであるユナイテッド・オートスポーツのNo.22 オレカ 07・ギブソン(フィリップ・ハンソン/フェリペ・アルバカーキ/ポール・ディレスタ)が制し、開催全クラスでミシュランタイヤ装着車が優勝を飾る結果となりました。

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ル・マン24時間 総合優勝
No.8 トヨタ TS050ハイブリッド

来シーズンから新たな車両規則が導入されるため、最高出力1000馬力で4輪を駆動させるハイブリッドLMP1マシンがル・マン24時間に挑む機会は今回が最後でした。ノンハイブリッド車と足並みをそろえるための厳しい性能調整措置が課せられ、そしてレースでは思わぬトラブルをいくつも抱えた2台のトヨタ TS050ハイブリッドでしたが、チーム力の高さで障害を乗り越え、3年連続となるル・マン24時間総合優勝を勝ち取りました。

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新型コロナウイルス感染症拡大の影響で開催そのものが危ぶまれた今年のル・マン24時間。例年は夜が短い6月に行われていますが、今回は開催時期を9月に移し、史上初めて無観客でのレース実施とされました。また、恒例の公開車検やドライバーズパレードは行われないなど、ル・マン24時間としては異例尽くしのイベント開催となりました。

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開催時期が6月から9月に移ったことによる最大の変化は決勝レースにおける夜の走行時間が4時間ほども増えたことでした。そんな今大会には計59台が出場し、その90%を超える54台の車両がミシュランタイヤを選択。約120名を数えたミシュランの現場スタッフは新型コロナウイルス対策に最大限の配慮をしながら献身的にユーザーサポートにあたりました。

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予選ではNo.7 トヨタの小林可夢偉が自身3年連続となるポールポジションを獲得。決勝レース前半もNo.7 トヨタが首位を突っ走りました。しかし、24時間レースが折り返しを迎えたところで同車は排気マニホールドの破損に見舞われ、その修理のために約30分を失って大きく後退。代わって中嶋一貴組のNo.8 トヨタがレースリーダーとなりました。

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No.8 トヨタは、レース序盤のうちに異物によってタイヤを痛めたことが原因と考えられる左後輪のパンクを抱えたほか、ブレーキダクト清掃のためのピットストップを繰り返し強いられるなどして遅れを取ったところから巻き返しての勝利でした。同車を駆った中嶋一貴とセバスチャン・ブエミは史上8人目&9人目の3年連続ル・マンウィナーに輝きました。

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総合2位にはレベリオン・レーシングのNo.1 レベリオン R13・ギブソン(ブルーノ・セナ/ノルマン・ナト/グスタボ・メネゼス)が入りました。同車はレース後半にトラブルに見舞われて長いピットストップを余儀なくされましたが、レース中の最速ラップを記録するなど、プライベートチームの活動としては称賛されるべき競争力を見せました。

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タイヤ競争のあるLMP2クラスには24台もの車両が出場。このうち5台がグッドイヤーユーザーで、残る19台がミシュランユーザーでした。レースではP.ハンソン/F.アルバカーキ/P.ディレスタ組のNo.22 ユナイテッド・オートスポーツが、最後まで同一周回で争ったNo.38 JOTAを30秒強の差で振り切って優勝。同クラス4戦連続優勝を飾りました。

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GTカテゴリーの上位クラスであるLMGTE Proクラスでは、No.97 アストンマーチン・ヴァンテージ AMRとNo.51 フェラーリ 488 GTE EVOが長い夜が明けてからも秒差を争う接近戦を展開。3度のセーフティカー介入時の対応が明暗を分け、No.97 アストンマーチンのM.マルタン/A.リン/H.ティンクネル組が今シーズン初の勝利をル・マンで挙げました。

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最高出力1000馬力のトヨタ TS050ハイブリッドでさえ、1セットのタイヤで4スティント(計44周=約600km)を走行することを基本戦略として今大会を戦いました。また、No.1 レベリオン R13・ギブソンは一度は5スティント(約750km)をタイヤ無交換でこなしてみせました。ミシュランタイヤの圧倒的な性能持続力とそれに寄せるユーザーチームの信頼が為せる業でした。

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ミシュランのWEC用レーシングタイヤの傑出した懐の広さ、つまり対応できるコンディションの幅の広さは、まさしくル・マン24時間で鍛えられてきたものです。そんな特別な今大会にミシュランは1万1000本のタイヤを持ち込み、64名のタイヤフィッターと50名のタイヤテクニシャンからなるタイヤサービスチームによって、エントリーの90%以上を占めた54台をサポートしました。

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