WRCとは

世界各地の様々な道を舞台に速さを競い合うラリー競技。その最高峰の選手権シリーズが「WRC」です。トップカテゴリーの「ワールドラリーカー」で2020年シーズンに参戦している自動車メーカーのワークスチームのすべてがミシュランタイヤを採用しています。

WRCとは

一般の乗用車に競技用の専門的な改造を施した車両を使用し、「スペシャルステージ」と呼ばれる競技区間において単独走行により0.1秒単位で速さを競うタイムトライアルを繰り返し行い、その合計タイムの短さを競うモータースポーツが四輪のスプリント型のラリー競技です。初心者レベルから上級者レベルまで様々な四輪スプリントラリー大会が世界中で開催されていますが、その最高峰のシリーズがWRC(FIA世界ラリー選手権)となります。

各ラリー大会のスペシャルステージは主に公道を利用して設けられます。一般車両の通行を競技開催時だけ遮断して行うのです。そうしたことからWRCは「公道世界最速」の座を争うモータースポーツとも言われます。なお、スペシャルステージの路面は、グラベル(ダート)、アスファルト/コンクリート舗装、さらには雪や氷など、ラリーによって様々です。

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エンジンの排気量や車両に盛り込まれた技術のレベルによって異なる様々なカテゴリーのラリーカーがWRCに参加していますが、その頂点に立つのが「ワールドラリーカー」です。大量生産されている乗用車の車体をベースに用い、専用に開発された1.6ℓターボ過給ガソリンエンジンとフルタイム4WDシステムを装備した、技術的に非常に高度な車両です。WRCのマニュファクチャラー選手権(自動車メーカー選手権)に参加している自動車メーカーはそれぞれ独自に開発したワールドラリーカーを走らせています。そして、各自動車メーカーのワークスチームの車両の各ラリーにおける上位2台の獲得ポイントがマニュファクチャラー選手権ポイントとして有効となります。

ワールドラリーカーを筆頭とするWRCの上位カテゴリーのラリーカーが使用できるタイヤは、FIA(国際自動車連盟)により公式サプライヤーとして認定されたタイヤメーカーの品のみとされています。2020年の場合、WRCの公式タイヤサプライヤーを務めるタイヤメーカーはミシュラン、ピレリ、横浜ゴムの3社ですが、ワールドラリーカーで参戦する3つの自動車メーカーのワークスチームはすべてミシュランタイヤを採用しています。

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WRCの大半のラリーでは、ワールドラリーカーが使用できるタイヤのサイズ/プロファイル/構造/トレッドパターンは1種類のみに制限されており、コンパウンドだけは2種類の選択肢がある、という条件になっています。また、グラベル用/アスファルト用ともに、WRC公式タイヤが仕様変更を行うことができるのは1シーズンにつき一度とされています。したがって、たとえば同じグラベルラリーであってもラリー・メキシコとラリー・フィンランドでは路面のタイプが大きく異なりますが、どちらも同じ仕様のタイヤで戦わなければなりません。それだけに、WRC公式タイヤには様々なコンディションに対応できるトータルパフォーマンスの高さが求められます。

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ミシュランは1973年のシリーズ創設時からWRCに参戦しており、2019年までにドライバーズタイトルは27回、マニュファクチャラーズタイトルは29回それぞれ獲得しています。どちらも他のあらゆるタイヤメーカーのタイトル獲得回数を圧倒する記録です。そして、WRCが複数のタイヤサプライヤーが参加できる公式タイヤ制のもとで行われてきた2011年以降のドライバー選手権とマニュファクチャラー選手権のタイトルはすべてミシュランタイヤユーザーによって勝ち取られています。

2020年WRCの見どころ

2020年のWRCの特徴のひとつは、すべてのスペシャルステージが舗装路のみで行われる純粋なアスファルトラリーが2戦しかないことです。そして、グラベル(ダート)路面で行われるイベントは全体の7割以上にのぼり、これまでになく未舗装路イベントの比率の高いシーズンとなっています。

また、今シーズンのWRCには久々に開催カレンダーに返り咲いた注目すべき2つのイベントがあります。そのひとつはサファリ・ラリー、そしてもうひとつがラリー・ジャパンです。サファリ・ラリーは、WRCが創設される前の時代から“世界で最も過酷なラリー”として知られていたアフリカンイベントで、今年は2002年大会以来のWRC開催となります。一方、ラリー・ジャパンは10年ぶりのWRC日本開催イベントとなるもの。かつてのラリー・ジャパンは北海道のグラベルロードが舞台でしたが、今年行われる新生ラリー・ジャパンは愛知県と岐阜県にまたがるエリアでの開催で、すべてのスペシャルステージは舗装路を用いて行われるアスファルトラリーとなります。

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この2020年のWRCにトップカテゴリーのワールドラリーカーで参戦する自動車メーカーは、トヨタ、ヒュンダイ、フォードの3社です。

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TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team

(車両:トヨタ・ヤリス WRC)

2018年に同社にとって通算4回目のマニュファクチャラーズタイトルを獲得し、2019年にはオィット・タナックによって通算5回目のドライバーズタイトルをつかんだトヨタ。WRC参戦再開から4シーズン目となる2020年もシリーズ全戦に3台のヤリス WRCを送り込みます。ただし、それらを駆るドライバーのラインアップは一新。2013〜2018年の6年連続WRCチャンピオンであるセバスチャン・オジエをエースドライバーに迎え入れ、飛躍が期待される2017年ラリー・グレートブリテン優勝のエルフィン・エバンスが脇を固め、若干19歳ながらその豊かな才能が見込まれてワークスワールドラリーカーのシートを手に入れたカッレ・ロバンペラの育成を図っていくという布陣です。

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Hyundai Shell Mobis World Rally Team

(車両:ヒュンダイ i20クーペ WRC)

韓国の自動車メーカーであるヒュンダイは2019年に初めてWRCのマニュファクチャラー選手権を制し、モータースポーツ世界選手権のタイトルを初めて母国にもたらしました。そして2020年は、前年にトヨタでWRC王者となったオィット・タナックを迎え入れ、彼に続いてのランキング2位となったティエリー・ヌービルとタナックのふたりをシリーズ全戦にエントリーさせます。また、WRCの史上最多勝と最多タイトル獲得回数を誇るセバスチャン・ローブと、昨年のラリー・イタリア・サルディニアで7年ぶりのWRC優勝を飾ったダニエル・ソルドのふたりが、シリーズ全戦に出場する残る一台のi20クーペ WRCのステアリングを交替で握る予定です。

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M-Sport Ford World Rally Team

(車両:フォード・フィエスタ WRC)

セバスチャン・オジエを擁して戦った2017〜2018年は2年連続でドライバーズタイトルを獲得し、2017年にはマニュファクチャラー選手権も制してダブルタイトルを手にしているMスポーツ・フォード。オジエがチームを離れてからは若手ドライバーたちにマシンのステアリングを託して彼らの成長を促していくという方針を打ち出しながらの活動となっています。そして2020年は、同チームのワールドラリーカーに乗って4シーズン目となるティーム・スンニネンとシトロエンから移籍のエサペッカ・ラッピのふたりがシリーズ全戦に出場。そして9戦においてガス・グリーンスミスが3台目のフィエスタ WRCを駆ります。これら3名のドライバーは全員が20代という若いドライバーラインアップです。

2020年 WRCマニュファクチャラー選手権出場チーム ドライバーラインアップ

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