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WRC 2019  ROUND 5
ARGENTINA

■4月25日〜28日
■開催国:アルゼンチン
■ステージ路面:グラベル

ティエリー・ヌービルが独走で2連勝をマーク
ヒュンダイが両選手権でのリードを拡大

今シーズンのWRCでは2戦目のグラベルラリーとなるラリー・アルゼンチンが開催され、ヒュンダイのティエリー・ヌービルが独走で優勝。前戦のラリー・フランス/ツール・ド・コルスに続いての勝利で今季2勝目を挙げ、ドライバー選手権におけるリードを拡大しました。また、2位には彼のチームメイトのアンドレアス・ミケルセンが入り、今大会で1-2フィニッシュを飾ったヒュンダイはランキング首位に立つマニュファクチャラー選手権でもポイントのリードを大きく広げることに成功しました。

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ハイライト

ギャラリー

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ラリー・アルゼンチン総合優勝
ティエリー・ヌービル(ヒュンダイ i20クーペ WRC)

ポイントリーダーとして今大会を迎え、デイ1とデイ2では1番手スタートのハンディを負ったヌービルでしたが、速さと安定性を高度にバランスさせたドライビングを披露し続けました。そして、彼と首位争いを演じていたトヨタのオィット・タナックがリタイアすると、ヌービルは一気に約50秒ものリードを手にすることに。しかし、その後も彼は大きくペースを落とすことなくアタックを続け、前戦ツール・ド・コルスに続く2連勝を見事に飾りました。

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ラリー・アルゼンチンは今年も同国第2の都市コルドバに近いカルロス・パスの町にベースを置き、「パンパ」と呼ばれる草原地帯の起伏に富んだグラベルロードやアンデス山脈の山岳路にアタックしていく内容でした。ミシュランはワールドラリーカー各車用にミディアムコンパウンドのMICHELIN LTX Force M6とハードコンパウンドのMICHELIN LTX Force H4(ともにサイズは205/65R15)を用意して臨みました。

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ラリー序盤の各スペシャルステージは、今大会を迎えるまで数日にわたって降った雨の影響を強く受けたコンディションとなっていました。その中で好調な走りを見せたのはオィット・タナックとクリス・ミークのトヨタ勢でした。しかし、デイ2最後のステージで彼らは相次いでトラブルに襲われて後退を余儀なくされました。

 

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トヨタ勢の後退により、デイ2最後のSS8を終えたところでヒュンダイのティエリー・ヌービルが首位に立ちました。ただし、一旦は彼より約14秒遅れの位置へと下がったタナックがデイ3に入ってじりじりと追い上げてきます。それに対してヌービルはもちろん応戦。すると、デイ3後半のSS14でタナックがマシントラブルに見舞われてリタイアを喫し、ヌービルは一気に大量のリードを手にしました。

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2位に対して約50秒ものリードを手にしながら、ヌービル(写真右から2人目)はラリー最終日もハイペースを貫き、SS17で今大会4つ目のトップタイムを叩き出すなどしてフィニッシュ。舗装路イベントであった前戦のツール・ド・コルスに続いて今度はグラベルイベントのラリー・アルゼンチンを制覇し、首位を行くドライバー選手権ではランキング2位とのポイント差を10点に広げました。

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今大会を2位でフィニッシュしたのは、優勝したヌービルのチームメイトであるアンドレアス・ミケルセンでした。アクシデントが多く、本来のスピードが結果につながらない戦いが続いていた昨今の彼でしたが、今大会ではコンスタントに速さを示し続け、3本のスペシャルステージでトップタイムをマーク。昨年のラリー・スウェーデン以来、1年2カ月ぶりとなる表彰台を獲得しました。

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ラリー序盤は首位を走行したトヨタのクリス・ミーク。しかし、その後はギアボックス等に不具合を抱え、デイ3では1カ所で主催者の指示とは異なるルートを走ってしまいペナルティタイムが課されるなどしましたが、速さそのものはあり、最終ステージは3位のポジションでスタートしました。ところがこのステージ中にミークは左前輪をパンクさせ、出入りの激しかった今大会は4位で終えることとなりました。

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シトロエンのセバスチャン・オジエは、「路面のグリップレベルが低い区間やテクニカルな区間におけるマシンのパフォーマンスが不十分」と訴えながら、ラリー中盤までは精彩を欠いた彼らしからぬ戦いぶりを余儀なくされていました。それでもラリー終盤には巻き返し、SS13、SS14、そして最終ステージのSS18でトップタイムを叩き出して3位表彰台に上る強さを見せました。

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前戦のツール・ド・コルスでエルフィン・エバンスが優勝目前に迫ったMスポーツ・フォードでしたが、今大会では奮いませんでした。エバンスはデイ3でマシンを横転させてしまいリタイア。「今年はどのラリーでも必ず完走して経験を積むこと」とチームから厳命されているスンニネンは7位でフィニッシュしました。

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ラリー前の降雨の影響が残るコンディションとなったため、ミシュランユーザーのワールドラリーカー各車は今大会で使用できる28本のタイヤの大半にミディアムコンパウンドのMICHELIN LTX Force M6を選んで競技に臨んでいました。デイ1とデイ2の大半の路面はウェットコンディションとなり、路面温度も低いものでしたが、ミシュランタイヤは高いグリップ力を発揮し続けて各ユーザーの戦いを支え続けました。

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