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モーターサイクル用タイヤの摩耗: モーターサイクル用タイヤの交換時期は?

モーターサイクル用タイヤの摩耗、膨らみ、変形、パンク…。タイヤの摩耗や衝撃による変形や膨らみ等が確認されたら、新しいタイヤに交換すべきでしょうか?安全に走るためのアドバイスと知っておくべき摩耗状態の確認方法をお教えします。

モーターサイクル用タイヤの交換時期は

劣化したタイヤでそのまま走行することは、車両の性能を台無しにするばかりか、思わぬ事故を引き起こす可能性があり、安全性をも脅かすことになりますので、日々の点検をおすすめします。定期的に以下をポイント点検してください:

  • タイヤの状態
  • スリップサイン
  • 衝撃による損傷や、異常摩耗のサインがないか
  • タイヤの空気圧

 
目視で点検する際は、特にトレッド部分とサイドウォール部を中心に注意深く確認してください。トレッドの異常摩耗、偏摩耗、異物の混入、膨らみや変形、貫通傷の有無、ゴムの亀裂、その他の劣化や損傷等がないかを確認します。

タイヤがパンクした場合

耐久性に優れ、ある程度のショックにも耐えられるよう設計されたタイヤでも、パンクを避けることはできません。万が一パンクした場合は、修理可能か否かについて販売店もしくはタイヤ専門店にご相談ください。タイヤが修理できない損傷を受けているかどうかを判断できるのは、トレーニングを受けた専門スタッフがいる販売店もしくはタイヤ専門店のみです。

トレッドの摩耗が法定限度に達した場合

タイヤは、走行距離や時間の経過とともに進行する摩耗を防ぐことはできません。摩耗が法定限度に達する前に新しいタイヤに交換してください。

モーターサイクル用タイヤの溝深さの法定限度は残溝0.8mmです。

スリップサインは摩耗レベルを知る目安であると同時に、タイヤが法定限度に達している可能性を知らせる指標でもあります。スリップサインが露出する前に、安全性を考慮して、早めに新しいタイヤに交換してください。

モーターサイクル用タイヤのスリップサインの見つけ方

サイドウォール上部にあるミシュランマンは、スリップサインの場所を示しています。主溝の底にある小さなこぶがスリップサインです。

wear indicator

1 - ミシュランマンを見つけてください
2 - 主溝の底にある小さなこぶ(スリップサイン)を確認してください

スリップサインが露出したら、摩耗が法定限度に達しているサインです。ミシュランタイヤは最後まで性能が持続するように設計・開発を目指していますが、スリップサインが露出したタイヤで走行することは、特に濡れた路面での制御力や運動性能が低下するばかりか、転倒や事故に至る可能性があり非常に危険です。したがって、安全性を考慮して摩耗が法定限度に達する前に新しいタイヤに交換してください。

タイヤが経年劣化した場合

タイヤは走行に関わる安全に重要な役割を担っています。そしてタイヤはゴムを含むさまざまな材料と成分で構成されています。これらの部材の特性は時間の経過とともに変化し、タイヤ特性も変化していきます。タイヤ特性の変化は、気候や保管状況、走行条件(負荷荷重・速度・使用空気
圧・乗り方など)さまざまな使用環境に影響されるため、タイヤの使用期限を正確に予測することは困難です。

タイヤ外部に、劣化、異常摩耗、亀裂または釘、金属片、ガラス等が刺さっていたり、溝に石やその他異物を噛み込んでいたりしていないか定期的に確認してください。異常を発見した場合は、販売店もしくはタイヤ専門店にご相談の上適切な処置を講じてください。

モーターサイクル用タイヤの寿命はどれくらい?

tyre lifespan jp

5年以上経過したタイヤは、販売店もしくはタイヤ専門店の専門スタッフによる点検を依頼してください。新しいタイヤへの交換が必要な場合、車両メーカーの推奨事項に従ってください。また、製造後10 年を超えたタイヤは、外観上で使用可能のように見え、法律に規定されている残溝0.8 ㎜(スリップサイン)に達していなくても、新しいタイヤの交換をおすすめいたします。

※ここに記載した10年という年数は、あくまで目安であって、そのタイヤの実際の使用期限(継続使用に、あるいは安全上の問題があるかもしれないことを示す時期)を示すものではありません。10年を経過していないタイヤであっても、環境条件等によっては交換する必要があることにご注意ください。また、10年という年数及びタイヤ販売店等による点検のお勧め時期である使用開始後5年という年数は、いずれも各タイヤメーカー・販売会社・販売店による品質保証期間・期限を示すものでもありません。

タイヤが損傷した場合

道路の舗装状態、凹凸、異物等は、タイヤの重大な損傷につながる原因となる場合があります。タイヤの亀裂や変形に気づいたら、販売店もしくはタイヤ専門店に点検を依頼してください。タイヤが修理可能か否かについて判断できるのは、トレーニングを受けた専門スタッフがいる販売店もしくはタイヤ専門店のみです。もちろん損傷やパンクしたタイヤでの継続使用は危険ですので絶対にお止め下さい。

修理不可能なタイヤとは?

repairable area of motorcycle tyre

次のような場合は、タイヤは修理できません:

  • タイヤ側面(サイドウォール部)のパンク(修理は、Tゾーン(トレッドの約3/4)に発生したパンクのみ可能)
  • ビードが露出している
  • トレッドのラバー(ゴム)が剥離している、または変形している
  • 摩耗によってタイヤの内部構造(ベルトやカーカスなど)が露出している
  • 燃料や腐食性の物質による損傷
  • タイヤの経年劣化によるラバー(ゴム)のひび割れ

以下は販売店もしくはタイヤ専門店での対応を必要とするケースです:
 

cracks

クラック

splits

スプレット(深いひび割れ)

marble

マーブル

タイヤに異常摩耗が見られる場合

トレッドセンター部もしくはトレッドショルダー部など特定の場所に偏摩耗が発生する異常摩耗。それらの多くは、不適切な空気圧管理が原因です。空気圧が高いとトレッドセンター部の摩耗進行が早く、空気圧が低い場合はショルダー部の摩耗が早く進行します。これらは、時間の経過とともにタイヤ内部のカーカスやベルトに損傷を与える恐れがあり非常に危険です。この事態を避けるため、タイヤの空気圧は定期的にチェックし、車両メーカーが推奨する空気圧に調整してください。

タイヤの異常摩耗を誘発するその他の原因として、車両に起因する問題(サスペンション、トランスミッション、ステアリング回り、ベアリング等のコンディション)や、使用状況が挙げられます。

少しでも不安を感じたら、販売店もしくはタイヤ専門店にご相談ください

タイヤがお使いのモーターサイクルに適していない場合

タイヤは法的に定められた要件と車両メーカーのホモロゲーション(承認)に従って選択してください。

最適なパフォーマンスを得るには、フロントとリアで同じブランド、同じシリーズのタイヤを使用することが推奨されています。車両メーカーの指定がある場合を除き、ラジアルタイヤとそれ以外のタイヤ(バイアスタイヤ等)を同時に使用することはお控えください。適切なタイヤを装着するには、車両メーカーのホモロゲーション(承認)に従うことが重要です。

タイヤ交換の際は、以下のタイヤセレクターで正しいタイヤを確認してください。また、販売店もしくはタイヤ専門店にご相談ください

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