
MOTOGP 2025 ROUND 7
GREAT BRITAIN
■予選:5月24日/決勝:5月25日
■開催地:シルバーストーン・サーキット(イギリス)
■レース周回数:19周(112.10 km)
ヤマハのクアルタラロが3戦連続ポールポジション
そしてベッツェッキ&アプリリアが今季初優勝を飾る
ミシュランが出場全車に公式タイヤを供給して行われている二輪ロードレースの世界最高峰シリーズ MotoGPの2025年シーズン第7戦イギリスGPが開催され、土曜日のスプリントレースではBK8 Gresini Racing MotoGPのアレックス・マルケスがDucati Lenovo Teamのマルク・マルケスとの兄弟対決を制して優勝。日曜日のグランプリレース(決勝レース)では、Aprilia Racingのマルコ・ベッツェッキが今季初の勝利を手にしました。
今大会ではMonster Energy Yamaha MotoGP Teamのファビオ・クアルタラロが3戦連続となるポールポジションを獲得しましたが、彼が予選で記録した最速タイムはオールタイムラップレコード(当該サーキットにおけるMotoGPマシンでの史上最速ラップタイム)の従来記録を塗り替えるもので、ミシュランが今大会に用意したMotoGP公式タイヤ MICHELIN Power Slickのハイパフォーマンスがその走りを支えました。また、グランプリレースは降雨後で路面温度が上がらない中での開催となりましたが、ミシュランタイヤは各ライダーの期待に応えるグリップ性能を安定的に発揮し続けました。

イギリスGP優勝
マルコ・ベッツェッキ(アプリリア RS-GP)
今大会のグランプリレースは、スタートから間もなくして4名のライダーが転倒したために赤旗が提示され、1周減らした周回数で仕切り直されました。その前半では、ヤマハのファビオ・クアルタラロが首位を走りましたが、12周目にマシントラブルに見舞われてリタイア。代わって首位に立ったベッツェッキが独走し、アプリリアとしても彼自身としても今季初の優勝を飾りました。なお、イギリスGPでは毎年異なるライダーによる優勝が続いてきていましたが、ベッツェッキの優勝によってその記録が更新され、この11年で11人目のウィナー誕生となりました。

例年より2〜3カ月も早い時期での開催となった今年のイギリスGPでしたが、ミシュランは例年のシルバーストーン戦より低めの路面温度のもとでの走行になることを見込んだコンパウンド選択を行って今大会用のタイヤを用意しました。

予選ではクアルタラロが新しいオールタイムラップレコードを叩き出し、3戦連続でポールポジションを獲得。彼はグランプリレースの前半も支配しましたが、マシンの車高を調整する機構にトラブルが発生し、走行継続を諦めました。

日曜日の午前中は降雨があり、ウォームアップ走行はウェットコンディションに。その後、路面は乾いていきましたが、路面温度は上がらず。しかし、ミシュランはこうした状況も想定して技術仕様を決定した公式タイヤを持ち込んでいました。

MotoGP参戦4年目のベッツェッキですが、アプリリアに乗り換えた今年は開幕戦から悪戦苦闘続き。しかし、今大会のグランプリレースでは高いレベルで安定した速さを見せ、彼自身としては2年ぶり、通算4度目のMotoGP優勝を勝ち獲りました。

母国グランプリであった前戦のフランスGPでホンダに2年ぶりの勝利をもたらしたCASTROL Honda LCRのジョアン・ザルコは今大会でも高い競争力を見せ、マルク・マルケスらの追撃を振り切って2位でゴール。2戦連続の表彰台獲得を果たしました。

ミシュランは、開催時期が例年と異なることによるコンディションの違いを予測し、用意すべきタイヤの技術仕様を入念に検討。その結果、変わりやすい天候のもとでも高性能を安定的に発揮するタイヤを各ライダーに提供し、注目度が高いイギリスGPにおける熱戦を支えました。