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SUPER GT 2019 ROUND 8
MOTEGI

■予選:11月2日/決勝:11月3日
■開催地:ツインリンクもてぎ(栃木県)
■レース距離:250km(53周×4.801km)

MOTUL AUTECH GT-Rがシリーズ3位を獲得
9年連続でミシュラン装着車がGT-R勢の最上位に

2019年SUPER GT最終戦が開催され、ミシュランタイヤを履くNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は、予選で3位を奪い、決勝レースは8位でフィニッシュ。これにより、松田とクインタレッリのコンビはGT500クラスのドライバー部門において日産 GT-R勢ではトップのシリーズランキング3位となり、9年連続でミシュランタイヤ装着車がGT500クラスにおける日産 GT-R勢の最上位を獲得しました。もう一台のミシュランタイヤ装着車であるNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ)は、レース前のウォームアップセッション中にエンジントラブルに見舞われ、最終戦の決勝を戦うことなくシリーズを終える痛恨の事態となりました。

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2019年SUPER GT最終戦 もてぎ
MOTUL AUTECH GT-R

予選では、Q1(予選第1セッション)をトップタイムで抜け、Q2(予選第2セッション)でも3番手タイムを叩き出したNo.23 MOTUL AUTECH GT-R。決勝レースは思うようにペースを上げられない展開となりましたが、最後までプッシュを続けて8位に入り、松田次生とロニー・クインタレッリのコンビとしては6年連続で日産 GT-R勢最上位のシリーズランキング獲得となりました。

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2週間前はMotoGP日本GPにおけるタイヤサービスの拠点となっていたツインリンクもてぎの日本ミシュランタイヤのガレージ。この週末に降雨はなく、写真右側に見えるドライイングタイヤ(※主にハーフウェット路面に対応したタイヤ)が実際に使用されることはありませんでした。

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ミシュランは今大会でもタイヤサービス見学ツアーを開催。一般入場者である参加者のみなさんに、本来はミシュランのスタッフとパートナーチームの関係者だけがアクセスできる場所へ入っていただき、タイヤをホイールから外す作業の見学やレーシングタイヤに触れる機会を持っていただきました。

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フレデリック・マコヴィッキ(写真右)と話すのはミシュラン・モータースポーツのダイレクターであるマシュー・ボナルデル。ミシュランはWECやWRCなどの世界選手権シリーズと並ぶ重要度でSUPER GTに取り組んでおり、シリーズ最終戦の現場にモータースポーツの幹部が訪れるのは恒例となっています。

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No.23 MOTUL AUTECH GT-Rは公式練習において様々なセットアップを試し、そして松田次生が同セッションにおけるトップタイムをマーク。Q1(予選第1セッション)でも松田は気迫溢れるドライビングによって最速タイムを叩き出し、悠々Q2(予選第2セッション)進出を決めてみせました。

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Q2はロニー・クインタレッリの担当でしたが、アタックラップの序盤でわずかに遅れ、それが響いて2台のレクサス LC500に上回られて予選3位に。NISMOチームの鈴木 豊監督(写真左)の労いに応えながらも、このイタリア人ドライバーはポールポジションを逃した悔しさをにじませていました。

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前戦の菅生で待望の初優勝を飾ったNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rでしたが、今回は公式練習の段階からやや苦戦気味でした。セットアップ変更を重ねてフィーリングの改善を図り、そして予選に臨みましたが、マコヴィッキのアタックをもってしても10位にとどまる予選結果となりました。

独自のウェイトハンディ制を採用しているSUPER GTシリーズですが、開幕戦以降の7戦すべてに出場した車両は8戦目にはウェイトをすべて下ろすことが認められています。そして、GT500クラスでは出場全車がその条件を満たしていることから、シリーズ第8戦である今回のレースには全車がノーハンディの状態で出場しました。

このシリーズ最終戦の週末のツインリンクもてぎは終始好天に恵まれ、すべての走行セッションがドライコンディションのもとで行われました。

11月2日(土)の午前に行われた公式練習では、ミシュランタイヤを履くNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが松田次生のドライブにより断トツのトップタイムをマーク。同日午後2時20分から行われたQ1(予選第1セッション)でも松田は素晴らしいアタックを見せ、同セッションの一番時計を叩き出しました。

続いて迎えたQ2(予選第2セッション)では、クインタレッリが1分36秒128を記録し、一時はタイミングモニターの最上位にNo.23 GT-Rの車名を位置させました。ただし、その後2台のレクサス LC500が1分35秒台にタイムを入れてきたことでNo.23 GT-Rのポールポジション獲得はなりませんでした。

一方、No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rは予選10位に。今大会の予選でQ1を突破できた日産 GT-R NISMO GT500はNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rのみで、No.3 GT-Rはフレデリック・マコヴィッキのアタックをもってしてもQ2進出はなりませんでした。

明くる11月3日(日)。曇り空ながらも降雨の可能性はないという空模様のもと、午前11時55分から20分間のウォームアップ走行が行われましたが、このセッション中にNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rにエンジントラブルが発生。午後1時30分に開始される決勝レースまでに修理することは不可能なトラブルであったことから、No.3 GT-Rはレースを戦うことなく最終戦を終えるという痛恨の事態となりました。

No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rを欠いたことでGT500クラスの決勝レースは14台によって争われることになりました。クインタレッリが乗り込み、予選3位・セカンドロウから出たNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは、スタート直後の第1コーナーでNo.6 レクサス LC500をかわして2位に浮上と、上々の滑り出しを見せました。しかし、周回遅れのGT300車両が発生し始めた5周目には2台にかわされ、その後もなかなかペースを上げることができず苦しい展開に。そこでNISMOチームは早めのピットストップに出て状況を変えることを狙い、53周のレースの折り返しまでまだ7周ほども残した19周目終了時にNo.23 GT-Rをピットロードへと向かわせました。

松田が新たに乗り込んだNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは9位で後半スティントを戦い始めました。その後、No.23 GT-Rは2つポジションを上げて一時は7位を走行しましたが、スティントの後半はペースを維持することが困難な状態となっていきました。それでも松田は最後まで粘り強いドライビングを続け、8位でシリーズ最終戦のチェッカーフラッグを受けました。

この結果、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rの松田/クインタレッリのコンビは、ドライバー部門で2台のレクサス勢に続くシリーズ3位で2019年シーズンを終了。これで9年連続でGT500クラスにおける日産 GT-R勢の最上位をミシュランタイヤ装着車が獲得したこととなり、同じマシンで競合他社のタイヤを履くライバルたちを上回るというミシュランがSUPER GTにおいて最も重要視している目標は今年も達成されました。

また、今回は決勝レースに出場することができず終わったNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rの平手/マコヴィッキのコンビはシリーズ9位に。GT-R勢では2位の結果であり、ミシュランタイヤ装着車2台のドライバーたちがGT-R勢のシリーズランキングトップ2を占めました。

日本ミシュランタイヤ モータースポーツマネージャー 小田島広明 2019
■日本ミシュランタイヤ モータースポーツダイレクター 小田島広明のコメント: 

「今回の予選では23号車と3号車の双方がソフトコンパウンドのスリックタイヤを使用しました。23号車は惜しくもポールポジションを逃しましたが、アタックラップの解析の結果、23号車のパッケージはポールを獲るのに十分なポテンシャルを持っていたと分かりました。レースの前半スティントでも23号車は自ずとソフトタイヤを履いたわけですが、そのウォームアップの早さは良かったです。しかし、その後ペースを上げていくのに苦労したことから、後半スティントではハードタイヤに変更しました。それでもペースを改善することはできず、順位挽回はなりませんでした。全体的にスピードがやや足りていなかったことは確かです。ただし、タイヤだけにその要因を求めることは難しい問題ですし、いずれにせよ我々は持っていたパッケージはこの時点におけるベストなものであったと考えています。
我々の目標は、GT500クラスにシリーズ参戦した4台の日産 GT-Rのトップ2を我々のタイヤを履く2台によって占め、ミシュランタイヤの優秀性を示すことでした。今シーズンにおいて直面してきた技術的な課題を我々はいずれもクリアしてくることができましたし、他のタイヤメーカーに対して常に高い競争力を持って戦うことができていたと思います。実際、GT-Rで今シーズン優勝できたのは我々のタイヤを履いた車両だけでした。こうしたことから、我々は今シーズンもタイヤの開発をうまく行うことができたと思っています」

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2019年SUPER GT最終戦 もてぎ
MOTUL AUTECH GT-R

2014年大会は優勝、2015年大会は2位、2017年大会では優勝と、ノーハンディで争われるもてぎ戦で強さを見せてきたNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rですが、今大会では苦闘を強いられて8位に。それでも日産 GT-R勢では最上位となるシリーズランキングを獲得し、ドライバーの松田/クインタレッリのコンビとNISMOチーム、そしてミシュランタイヤの地力の高さを示しました。

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決勝レース前のウォームアップセッションに向けてコースインするNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R。この後、エンジントラブルが同車を襲い、レース出場を諦めざるを得なくなるという痛恨の事態に。平手晃平/マコヴィッキ組の今シーズンはここで終わり、ランキング9位という最終成績となりました。

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3番手グリッド・セカンドロウから鋭いスタートを決めたNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは、直後の第1コーナーでNo.6 レクサス LC500のインを突いて2位に浮上。ミシュランタイヤの温まりの良さを信頼してアグレッシブに行ったクインタレッリのドライビングが光りました。

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No.23 MOTUL AUTECH GT-Rは、前半スティントは予選で履いたソフトタイヤ、後半スティントはハードタイヤと使い分けましたが、どちらにおいても思うようなペースでの周回を実現できず。それでも8位でフィニッシュしてランキング3位を確保し、今年もGT-R勢最上位の結果を残しました。

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レース終了後、今大会に出場した全ドライバーがピットロードに並び、ファンのみなさんに感謝の意を表すセレモニーが行われました。SUPER GTの今シーズンのシリーズ戦はこれで終わりましたが、11月23〜24日には富士スピードウェイにおいて、DTMドイツ・ツーリングカー選手権の車両とGT500車両との特別交流戦が開催されます。

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今大会はミシュランにとってベストな一戦ではありませんでした。それでも、予選ではソフトタイヤを履いたNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが速さを見せ、そして同車によりミシュランタイヤ装着車が9年連続でGT-R勢のシリーズ最上位を得るという素晴らしい結果が残されました。

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来年はGT500クラスの車両規則が改まり、出場車両全車が「クラス1+α」と呼ばれる新規定に基づいたものに一新されます。その2020年規定の車両が今回デモンストレーション走行を実施。NISMOが走らせた2020年型日産 GT-R NISMO GT500はミシュランタイヤを履いての走行でした。

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