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SUPER GT 2024 ROUND 1
OKAYAMA

■予選:4月13日/決勝:4月14日
■開催地:岡山国際サーキット(岡山県)
■レース距離:300km(82周×3.703km)

GT300クラスに集中するミシュランの新シーズンが開幕
Studie BMW M4が初戦で3位表彰台を獲得

4つの世界的なタイヤメーカーが参戦し高度なタイヤ競争が繰り広げられているSUPER GTシリーズ。その2024年シーズンが幕を開けました。ミシュランはGT300クラスに出場する3台のパートナーチーム車両にタイヤ供給を行いますが、その1台であるNo.7 Studie BMW M4(荒 聖治/ニクラス・クルッテン)がクラス3位に入って表彰台に上り、新シーズンを幸先良くスタートしました。また、ミシュランタイヤ使用のもとでGT300クラスへの新規参戦を今大会から開始したNo.45 PONOS FERRARI 296(ケイ・コッツォリーノ/リル・ワドゥー)は11位、同じく今回がミシュランでの初レースとなったNo.20 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎)は13位でそれぞれフィニッシュ。4月半ばの岡山国際サーキットとしては異例の高さとなった路面温度にもミシュランタイヤはしっかりと対応し、各パートナーチームの戦いを力強く支えました。

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SUPER GT開幕戦 岡山
Studie BMW M4

SUPER GTでは今シーズンから予選方式が改まり、結果的にタイヤに求められる能力が一段とシビアになりました。そうした中、No.7 Studie BMW M4は、予選で5位につけると、決勝でも高い競争力を発揮して3位でフィニッシュ。レースの開始時で40℃、終了時でも39℃と、この時期としては例外的な高さとなった路面温度のもとでも、ミシュランタイヤは高いパフォーマンスを安定的に発揮し続け、No.7 Studie BMW M4の表彰台獲得を足元から支えました。

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GT300クラスには今シーズンは26台がシリーズ参戦し、ミシュランを含む4つのタイヤメーカーが活動します。内訳を見ると、横浜ゴムが全体の6割に近い15台をユーザーとして抱え、ブリヂストンとダンロップが4台ずつ、そしてミシュランが3台に製品供給を実施。GT500クラスと同様に高度なタイヤ競争を繰り広げます。

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SUPER GTの新しいレギュレーションのもとでは、1セットのタイヤでQ1とQ2の2つの予選セッションをこなし、さらにそのタイヤを決勝のスタートでも使わねばならないことに。つまりタイヤには、予選での一発の速さに加え、2つの予選セッションと決勝の前半を十分に戦えるパフォーマンスの持続性が求められます。

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荒 聖治をエースドライバーとし、ミシュランタイヤ装着のBMW M4 GT3を走らせる、という不動の体制を取るBMW Team Studie x CSL。荒の相棒に選ばれたのは21歳のドイツ人ドライバーのニクラス・クルッテンで、岡山国際サーキットを早々に攻略。彼らのアタックにより、No.7 Studie BMW M4は予選5位を獲得しました。

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今大会がSUPER GTでのデビュー戦であったPONOS RACING。同チームがGT300クラスに挑むにあたって選んだタイヤはミシュランでした。マシンはフェラーリ 296 GT3で、ケイ・コッツォリーノと、四輪耐久レースの世界選手権で優勝した史上初の女性ドライバーであるリル・ワドゥーがドライブ。予選は12位となりました。

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自動車内装部品メーカーの林テレンプが設立したSHADE RACINGは、技術開発領域の広いGTA-GT300仕様のGR86 GTで2022年シーズンより出場。3年目の今シーズンからミシュランタイヤを使用することになり、ベテランの平中克幸とSUPER GT参戦3シーズン目の清水英志郎のコンビで予選17位につけました。

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この週末の岡山は初夏を思わせる天候となり、路面温度は昨年大会より20℃近くも高いものに。一方、使用できるドライコンディション用タイヤが昨シーズンの5セット=20本から4セット=16本に削減されており、ひとつの仕様のタイヤがいかに幅広いコンディションに対応できるかが問われました。

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決勝でのNo.7 Studie BMW M4は、予選順位と同じ5番手をキープして前半スティントを終了。荒からステアリングを引き継いだクルッテンがSUPER GT初レースとは思えぬ見事なドライビングを見せて、後半スティントでポジションを2つアップ。3年目の正直でタイトル獲得を狙うに上々のシーズンスタートを切りました。

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SUPER GT初登場のNo.45 PONOS FERRARI 296は、前半スティントを担当したコッツォリーノが、予選アタックをこなしたタイヤを使い続けながら、1名のドライバーに認められた乗車周回数の上限まで走行。替わって乗り込んだワドゥーは最終ラップにオーバーテイクを決めてみせ、上昇ムードで初戦を終えました。

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No.20 シェイドレーシング GR86 GTは、平中がスタートを担当し、予選から使い続けてきたタイヤで前半スティントを乗り切ると、後半スティントは清水が担当。前を走っていた同じミシュランユーザーのNo.45 PONOS FERRARI 296より速いラップタイムを時折刻みながら、13位でフィニッシュしました。

【GT300クラス予選】
SUPER GTでは予選方式が今シーズンから大きく変わりました。すべての出場車両がQ1とQ2の2つの予選セッションを走り、その合計タイムで予選順位を決する、というものです。また、2つの予選セッションで使用できるドライコンディション用タイヤは1セットのみとされ、決勝もドライコンディションで迎えた場合は、予選で使ったタイヤでスタートしなければならないルールとなりました。

この新方式での予選が初めて行われたのが今大会でしたが、GT300クラスに出場した3台のミシュランタイヤ装着車の予選最上位はNo.7 Studie BMW M4でした。同車は、Q1でニクラス・クルッテンが1分26秒280を、Q2で荒 聖治が1分26秒885をそれぞれマーク。合計タイム2分53秒165で、予選5位につけました。

今大会からミシュランタイヤを履いてGT300クラスへの参戦を開始したNo.45 PONOS FERRARI 296は合計タイム2分53秒819(Q1:ケイ・コッツォリーノ 1分26秒258/Q2:リル・ワドゥー 1分27秒561)で予選11位、やはり今大会からミシュランタイヤを使用するNo.20 シェイドレーシング GR86 GTは合計タイム2分53秒860(Q1:平中克幸 1分27秒199/Q2:清水英志郎 1分26秒661)で予選17位となりました。

【GT300クラス決勝】
決勝日の岡山国際サーキットは前日に続いて晴天に恵まれ、レーススタート時で気温は29℃、路面温度は40℃と、初夏と同じかそれ以上の高さにまで上昇。しかも、約2時間のレースがフィニッシュを迎えた時点でも、気温/路面温度ともに、ほとんど下りませんでした。

レースはオープニングラップから接触などのアクシデントが複数発生して早速セーフティカーが入ることに。バトル再開となった後のミシュラン勢最上位はNo.7 Studie BMW M4で、予選順位と同じ5番手を走行しました。ステアリングを握っていた荒 聖治は、先行車両に幾度も並びかけていきましたが、抜くには至りませんでした。そして、38周を周回したところでピットストップを行いました。

No.7 Studie BMW M4の後半スティントを担当したのはニクラス・クルッテン。岡山国際サーキットを走るのはこれが2回目、そしてSUPER GTのレースを戦うのはこれが初めてと思えぬ、見事なドライビングを見せました。彼がドライブするNo.7 Studie BMW M4は、前を走る昨シーズンのチャンピオンマシンNo.52 Green Brave GR Supra GTを追い詰めていき、70周目にはオーバーテイク。その後のフィニッシュまでの7周のうちにリードを4秒以上に広げながら3位でゴールし、シーズンの初戦で表彰台をつかみました。

No.45 PONOS FERRARI 296は、スタートを担当したケイ・コッツォリーノがレースの3分の2をドライブ。そしてステアリングを受け継いだリル・ワドゥーは、最終ラップでNo.60 Syntium LMcorsa GR Supra GTをかわしてその実力を披露。12位でのフィニッシュを果たしました。

No.20 シェイドレーシング GR86 GTは、前半スティントを平中克幸が担当し、33周目を終えたところでピットストップを実施。43周の長さになった後半スティントでは清水英志郎が安定的に周回を重ね、No.45 PONOS FERRARI 296の約10秒後にゴール。ミシュランタイヤでの初戦を13位で終えました。

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■日本ミシュランタイヤ モータースポーツダイレクター 小田島広明のコメント:

「今シーズンの開幕戦に我々ミシュランは、ドライコンディション用タイヤについては、7号車と20号車にはミディアムコンパウンドを、そして45号車にはミディアムとソフトの2種類のコンパウンドを持ち込みました。つまり7号車と20号車は、この週末を通じてミディアムのみを使用しました。一方、45号車は、すべての予選走行と決勝のスタートではミディアムタイヤを使い、第2スティントではソフトタイヤにスイッチしました。

 今大会のような300kmレースでは、去年は5セットのドライタイヤを持ち込めましたが、今年は4セットに削減されました。そして、すべての車両が、予選Q1とQ2で使用したタイヤを履いて決勝をスタートしなければならなくなりました。これは、我々の開発においては、タイヤのパフォーマンスをいかに安定させるか、というところに集中できることを意味しています。

 今回のレースでは、7号車が良いスタートを切り、予選5位から決勝は3位でフィニッシュしました。BMW M Team Studie × CRSチームは、昨シーズンを通してマシンのセットアップを含めて様々な努力を重ね、ミシュランタイヤをいかに使うかを学んできました。今ではクルマをうまく合わせて、タイヤを効果的に使えるようになっています。対して、ミシュランタイヤを使うのは今大会からであった2つのチームには、優れている点とまだまだな点があるように思います。タイヤそのものにも不十分なところがあったかもしれませんが、いずれにせよ今回がミシュランでの初めてのレースだったわけで、経験を積むためにレースをフィニッシュまで走り切ることが重要でした。その点においては、ポイント獲得圏外であったとはいえ、今回のレースにおける彼らの目標は達成できたと考えています」

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