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タイヤ火災の危険に関する情報

タイヤに関連する主な火災リスクとは? その防止方法は? 取るべき緊急措置とは? 詳しくは、続きをお読みください。

火災の危険

  • 通常の使用および保管条件下では、タイヤは特別な危険はありません。
  • タイヤは簡単には着火しません。燃焼反応が開始するためには、強力な着火源が必要です(付録の燃焼性パラメータを参照)。
  • タイヤが燃焼すると、高温とともに、二酸化炭素、炭化水素(特に多環芳香族炭化水素)、窒素酸化物、ハロゲン化酸、大量のすすや未燃焼物質などの生成物を含む濃い黒煙が発生します。タイヤが燃えて油性液体が放出される場合もあります。
  • 火煙の組成は、炎への酸素供給(屋外または閉鎖空間の火災、換気不足または換気過多など)や気象条件(風、霧、雨、外気温など)によって異なります。
  • タイヤから発生する大量の煙により、すぐに視界が妨げられる場合があります。閉鎖空間(地下鉄のトンネル、プラットホーム、駅など)では、大気の存在が妨げられる可能性もあります。
  • Michelin Acoustic® technology(ミシュラン・アコースティックテクノロジー)は、タイヤの内側にポリウレタンフォームストリップを貼り付け、タイヤの回転騒音を低減する技術です。このポリウレタンフォームは、特有の燃焼挙動をもたらします。アコースティックタイヤは標準的なタイヤよりも早く燃焼し、非常に大量の煙を放出する場合があります(1kgのポリウレタンフォームは、最悪の場合、約300°Cで2000m3以上の有毒で可燃性のある黒煙を放出する可能性があります)。

実験室条件下でのタイヤの燃焼性パラメータ

  •  引火点:288 °C
  • 自然発火温度:315 °C
  • 発熱量:タイヤの種類と組成に応じて24~30MJ/kg

タイヤ火災を防ぐ方法

  • タイヤは、直火や熱源から離し、涼しく乾燥した換気の良い場所に安定した方法で保管する必要があります。特に、適切な安全装置を使用せずに、タイヤの間近で高温作業(溶接、研削、切断など)を行ってはなりません。高温表面(加熱管やラジエーターなど)との直接接触は避けてください。
  • タイヤの保管場所付近は禁煙とします。
  • タイヤは、溶剤、石油、ディーゼル燃料、オイル、グリース、酸、消毒剤など、ほとんどの化学物質から遠ざける必要があります。
  • タイヤが反応すると発火します。特にMichelin®アコースティックタイヤの場合は(火が急速に広がり、大量の煙を放出するため)、保管場所から人を避難させるためのあらゆる手段を利用できるようにしておく必要があります。避難訓練を定期的に行うことを推奨します。
  • 地下室にタイヤを保管することは推奨しません。
  • Michelin®アコースティックタイヤの場合、地下室または1階での保管は避けてください。建物の各階や地下室に煙が侵入する可能性がある場合は、1階での保管についても地下室と同様です。
  • タイヤは意図された条件下で使用する必要があります。ホイールや加圧されたタイヤの周囲で高温作業を行うと、重大な事故につながります。温度が上昇すると、タイヤ内の圧力が上昇し、タイヤが破裂する可能性があります。タイヤは熱源からできるだけ遠ざけてください。
     

火災時の緊急対応

  • 主な消火剤は、大量の水と泡です。消火の開始時(初期消火)には、ABC粉末消火器を使用して炎を抑えてから、水や泡で消火作業を続けることができます。
  • 熱くなった空気入りタイヤを冷却すると、熱衝撃によってタイヤが破裂する可能性があります。破片や圧力波による衝撃を避けるため、妥当な距離(5~10m以上)をとって消火活動してください。採掘用タイヤの火災が発生した場合は、特定の消火手順に従う必要があることに注意してください。個別の技術カタログを参照してください。
  • 炎で加熱されたタイヤには、多くの熱が蓄積されます。その後、再着火する可能性が非常に高くなります。燃えたタイヤを消火したら、数時間監視して継続的に冷却する必要があります。炎が消えたからといって、火災が収まったわけではありません。
  • タイヤ火災に対応する際は、自給式呼吸器を着用してください。
     

燃焼煙への暴露は避けてください。

注意
本書には、想定される使用条件下でのタイヤの危険性に関する情報を記載しています。これらの情報は、本書の執筆時点で入手可能な知識に基づいています。また、乗用車、小型トラック、トラック、二輪車、農業用、航空機用、土木機械用、鉱業用、レース用、地下鉄車両用、Michelin®アコースティックタイヤなど、主な種類のタイヤに関する情報を記載しています。タイヤの種類と使用法(鉱業用タイヤなど)によっては、技術カタログに補足的な注意事項を記載している場合があります。

作成日:2022年11月

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