WEC 2024 ROUND 1 カタールでのレース風景

WEC 2024 ROUND 1
QATAR

■予選:3月1日/決勝:3月2日
■開催地:ルサイル・インターナショナルサーキット(カタール)
■レース距離:1812km

史上最多19台が最高峰クラスで争う新シーズン
開幕戦はポルシェ+ミシュランタイヤが表彰台を独占

BMWやランボルギーニが新たに加わり、ハイパーカークラスへの参戦自動車メーカーは9社、シリーズ参戦車両は19台に膨れ上がった2024年シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)。その開幕戦カタール1812kmが開催され、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのNo.6 ポルシェ 963(ケヴァン・ウストル/アンドレ・ロッテラー/ロウランス・ヴァントール)が優勝。2位にはハーツ・チームJOTAのNo.12 ポルシェ 963、3位にはポルシェワークスのもう一台である5号車が入って、ポルシェ勢が表彰台を独占しました。一方、過去5シーズンにわたってWECのトップカテゴリーを牛耳ってきたトヨタ勢は、今大会では7号車の6位が最上位という結果に。昨シーズンからWECに参戦し、ル・マン24時間を制したフェラーリ 499Pも、今回は83号車の5位をベストリザルトとするにとどまりました。

なお、ミシュランは今シーズンもシリーズ全戦において、ハイパーカークラスに出場するすべての車両にタイヤ供給を行っていきます。パワーユニットの形態がそれぞれ異なる9種類の車両が出場しますが、ミシュランは各々のマシンの特性に対して最適化を図った専用のレーシングタイヤを供給し、各パートナーチームの戦いを全力で支えてまいります。

WEC 2024 ROUND 1 カタール ハイパーカークラス トップ6 最終結果
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WEC 2024 カタールでのレース風景

カタール1812km ハイパーカークラス優勝
No.6 ポルシェ 963

WECのレースがカタールで開催されたのは今回が初めて。同国の建国記念日である12月18日にちなんで1812kmというレース距離で行われたこの一戦は、ほぼ10時間にわたる長さのものでしたが、ハイパーカークラス参戦2年目を迎えたポルシェ 963が戦いの主導権を握り続け、最後まで離しませんでした。

WEC 2024 カタールでのレース風景

写真手前の車両はNo.35 アルピーヌ A424で、奥の車両はNo.63 ランボルギーニ SC63。どちらも今大会でデビューを飾った新型車です。また、BMWが新たにWECへ参入するなどして、2024年シーズンのハイパーカークラスはWECトップカテゴリー史上最多の台数で争われることになりました。

WEC 2024 カタールでのメンテナンス風景

ミシュランは最高峰のハイパーカークラスで出場全車にタイヤ供給を行います。3種類のスリックタイヤと1種類のレインタイヤには、その種類に応じた色のマーキングをサイドウォールに施し、コースの外からでも各車が装着しているタイヤの種類を識別できるようにしています。

WEC 2024 カタールでのレース風景

決勝レースがスタートしたのは午前11時。序盤はフェラーリ 499Pやプジョー 9X8が首位を走りましたが、各車のペースが落ち着いてくると、ポルシェ 963勢が上位に進出。これにNo.93 プジョーが食い下がり続け、2位表彰台に迫りましたが、最後にガス欠に見舞われてしまいました。

WEC 2024 カタール ハイパーカークラスで1位となったポルシェ6号車とガッツポーズをする選手達

ポルシェ6号車のウストル/ロッテラー/ヴァントール組は、LMGT3車両と交錯するアクシデントに3度も見舞われましたが、それでも首位を余裕でキープし続ける強さを披露。ポルシェとしては2017年シーズン第6戦以来、約6年半ぶりとなるWECトップカテゴリーでの勝利を飾りました。

WEC 2024 カタールでのレース風景

ハーツ・チームJOTAの2台のポルシェ 963は、100周以上、つまり500km近くのレース距離を1セットのタイヤでこなす優れたマネージメント力を見せ、同チームの12号車が首位と33秒差の2位でフィニッシュ。ライフの最後まで高性能を発揮し続けるミシュランタイヤが、その力走を支えました。

WEC 2024 カタールでのタイヤ交換を真上から見た様子

細かな改良を各所に施されながら、4シーズン目のWECに投入されたトヨタ GR010ハイブリッド。過去3シーズンのチャンピオンマシンですが、今大会ではコースとのマッチングに苦しみ、7号車が6位に滑り込むので精一杯。もう一台の8号車は9位と、厳しい内容の開幕戦となりました。

WEC 2024 カタールでレースカーの写真を撮る人達

昨シーズンのWECで最も注目を集め続けたハイパーカーであるフェラーリ 499Pは、今シーズンは3台に増加しました。しかし、今大会ではトヨタと同じくスピード不足により上位争いに絡めず。元F1ドライバーのロバート・クビサらがドライブする83号車の5位がベストリザルトでした。

WEC 2024 カタールでのレース風景

BMW M ハイブリッドV8、アルピーヌ A424、ランボルギーニ SC63、イゾッタ・フラスキーニ Tipo 6-Cという、今回初登場のニューカマーたちはことごとく苦戦を強いられました。その中での最上位は写真のNo.20 BMW M ハイブリッドV8で、首位から3周遅れの11位で完走しました。

ミシュランのモータースポーツ用タイヤを履くレースカー

路面のタイヤへの攻撃性が高いルサイル・サーキットですが、ハイパーカーの多くは、各スティントの終盤に自己ベストのタイムをマーク。「Performance Made to Last」の理念を体現するように、各車が装着したミシュランタイヤはライフの最後まで高性能を発揮し続けました。

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