WEC 2023 ROUND 2
PORTIMAO
■予選:4月15日/決勝:4月16日
■開催地:アルガルベ・インターナショナルサーキット(ポルトガル)
■レース距離:6時間
平川 亮組のトヨタ8号車が今季初優勝
ミシュランがWEC通算80勝目を飾る
FIA世界耐久選手権(WEC)の2023年シーズン第2戦ポルティマオ6時間が開催され、前年のシリーズチャンピオンであるセバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川 亮組のNo.8 トヨタ GR010ハイブリッドがポール・トゥ・フィニッシュで今季初優勝を果たしました。2位にはNo.50 フェラーリ 499P、3位にはNo.6 ポルシェ 919ハイブリッドが入って、3つの自動車メーカーのワークスチームがハイパーカークラスの表彰台を分け合いました。そして、トヨタ8号車の勝利により、WECのトップカテゴリーにおけるミシュランタイヤ装着車の通算勝数は「80」に達しました。
今大会が開催されたアルガルベ・インターナショナルサーキットは、起伏に富み、フロントタイヤにひときわ高い荷重がかかる下りながらのブレーキングポイントがいくつもあるタフなコースです。その中で、ハイパーカークラスの出場全車が使用するミシュランタイヤは、170km弱となる1スティントを2回連続でこなす能力を安定的に発揮し続けました。
ポルティマオ6時間
ハイパーカークラス優勝
No.8 トヨタ GR010ハイブリッド
フェラーリとポルシェとキャデラックが新たに参入し、5つの自動車メーカーのワークスチームが激突するフィールドとなったWECハイパーカークラスですが、トヨタは今回も王者たる強さを発揮。ライバルメーカーの車両を一度も前に出すことなく、8号車がポール・トゥ・フィニッシュを決めてみせました。
イベリア半島の南部にあるアルガルベでWECが開催されるのは2年ぶり・通算2度目。タイヤにかかる負荷が非常に大きく、四輪車の場合は左側のタイヤに特に厳しいレイアウトです。
予選では、ブレンドン・ハートレーがアタックを担当したNo.8 トヨタ GR010ハイブリッドが最速。ハイパーカークラスの新コースレコードでポールポジションをもぎ取りました。
レース序盤はトヨタ7号車が首位を走りましたが、部品に不具合が生じて後退。一方、8号車はトラブルフリーで快走を続け、ライバル全車を周回遅れにして優勝しました。
デビュー2戦目を戦ったフェラーリ 499P。ペースではトヨタ勢にかないませんでしたが、50号車はさしたるトラブルを出すことなく6時間レースを走り切って2位に入りました。
No.6 ポルシェ 963も、タフなコースでの6時間レースをトラブルなしで走り切り、2位フェラーリ50号車と同一周回の3位に。ポルシェがWEC復帰2戦目で表彰台に上ってきました。
縦方向と横方向の高荷重が、タイヤにひっきりなしにかかり続けるアルガルベのコース特性に加え、路面温度が最高で50℃近くになるなど、タイヤにとってはひときわ厳しいレースでしたが、タイヤ性能の高さとそれを安定的に発揮することにおいて、ミシュランはユーザーの期待を裏切りませんでした。