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WEC 2022 ROUND 3
LE-MANS

■予選:6月8~9日/決勝:6月11~12日
■開催地:ル・マン24時間サーキット(フランス)
■レース時間:24時間

25年連続でミシュランタイヤ装着車がル・マンを制覇
トヨタが伝統の一戦で5年連続優勝を飾る

今回が通算90回目の開催であったル・マン24時間がFIA世界耐久選手権(WEC)の2022年シーズン第3戦として行われ、セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川 亮のトリオが駆ったNo.8 トヨタ GR010ハイブリッドが総合優勝。トヨタはこの特別なレースにおいて2018年大会からの5年連続・5回目の勝利を手中にしました。1998年大会から数えることになるミシュランタイヤ装着車による優勝もこれで25年連続となりました。ミシュランの最新世代の耐久レース用タイヤは、設計と検証のすべてをコンピュータによって行い、初期開発における実走行テストを排することで環境負荷の低減を図った条件のもと作り上げられたものですが、今大会でも高いパフォーマンスを安定的に発揮し、各ユーザーの長丁場の戦いを力強く支えました。

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ル・マン24時間ハイパーカークラス優勝
No.8 トヨタ GR010ハイブリッド

晴天に恵まれ続け、路面温度は決勝レースのスタート時には55℃をゆうに超えるものに。しかし、日が落ちて暗闇が続いた夜明け前の時点では20℃を下回っていました。35℃を超えることになった路面温度の変化に対して、ハイパーカー、LMGTE Pro、LMGTE Amの各クラスにミシュランが用意した3種類のスリックタイヤはしっかりと対応。総合優勝を飾ったブエミ/ハートレー/平川組のNo.8 トヨタ GR010ハイブリッドは24時間で5177.17kmを走破しました。

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1923年に第1回大会が行われたル・マン24時間は、今回が第90回の記念大会でした。出場台数は、ハイパーカークラスに5台、LMP2クラスに27台、LMGTE Proクラスに7台、LMGTE Amクラスに23台の合計62台でした。そして、ル・マン24時間としては3年ぶりに入場者数制限を設けず、スタンド席やコースサイドの各所に大勢の観客を迎えて行われました。

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今大会におけるミシュランユーザーは35台。これらを支えるためにミシュランがル・マンに持ち込んだタイヤは約7000本で、各パートナーチームを専門的に担当するタイヤテクニシャン30名とタイヤフィッター54名からなるル・マン専用のサポート体制を組織しました。なお、ハイパーカークラス各車がこの週末に使えるスリックタイヤの上限は88本でした。

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ミシュランは、2030年までに、製造するタイヤの40%の材料を生物由来の原料もしくはリサイクル原料とする企業方針を発表しています。その実践のひとつとして、全体の53%にサステナブル原料を使用した高性能レーシングタイヤを開発。燃料電池レーシングカーであるGreen GT H24に装着されて今大会でデモンストレーション走行が行われました。

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2回の予選と3回のフリープラクティスをこなしたところで、決勝のスターティングリッドを決定するハイパーポールが行われました。このセッションでトップタイムをマークしたのは、ブレンドン・ハートレーがタイムアタックを担当したNo.8 トヨタ GR010ハイブリッド。これでトヨタは8年連続でのル・マン24時間ポールポジション獲得を果たしました。

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今大会では、予選でトップ2を占めたトヨタの2台が決勝レースでもチームメイト同士ながら緊張感のある接戦を展開し続けました。しかし、レースが残り3分の1になろうというところで7号車にハイブリッド駆動系のトラブルが発生し、8号車が単独トップの状態に。7号車はピットで修理を受けたのちに1周遅れながら戦列に復帰してレースを続けました。

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55℃を超える路面温度のもと始まった今大会。ハイパーカークラスの各車は今大会で最もハード寄りの選択肢であるミディアムコンパウンドを履いてスタートを切りましたが、路面温度が下がった夜間走行では今大会で2番目の硬さの“ソフトホットウェザー”を使用しました。なお、優勝したトヨタ8号車のピットストップ回数は31回にのぼりました。

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表彰台の中央で優勝トロフィーを掲げるトヨタ8号車の面々。左から、ブエミ、平川 亮、ハートレー、そして昨年で現役ドライバーを引退しトヨタのモータースポーツ欧州拠点の副会長となった中嶋一貴。平川は最高峰クラスでは初めてのル・マン挑戦で優勝を手にし、この伝統の一戦で表彰台の中央に立った通算5人目の日本人ドライバーとなりました。

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ポルシェのワークスチームとフェラーリの実質的なワークスチームであるAFコルセのWECレギュラー勢にコルベット・レーシングが加わったLMGTE Proクラスの戦いは、トップに立った車両が次々と不運に見舞われていく展開に。結果、序盤でトラブルに襲われ遅れを取ったものの生き残ったポルシェGTチームのNo.91 ポルシェ 911 RSR-19が優勝を手にしました。

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長いル・マン24時間の歴史の中でもかなり高めである55℃超えの路面温度でのスタートとなった今大会でしたが、ミシュランタイヤは厳しいコンディションのもとでも高い性能を安定的に発揮。ハイパーカークラスにおいても3スティントをひとつのタイヤセットで順調にこなしてみせるなど、各パートナーチームの戦いをしっかりと支え切りました。

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