二輪ロードレースの世界最高峰シリーズ MotoGPの2023年シーズン第11戦カタルニアGPが開催され、Aprilia Racingのアレイシ・エスパルガロが土曜日のスプリントレースと日曜日の決勝レースの双方で優勝。決勝レースの2位にはチームメイトのマーベリック・ビニャーレスが入り、イタリアのバイクメーカーであるアプリリアが、世界グランプリの最高峰クラスにおいて、同社としては初の1‐2フィニッシュを飾りました。また、予選ではDucati Lenovo Teamのフランチェスコ・バニャイアが、新たなオールタイムラップレコード（当該コースにおけるMotoGPマシンの史上最速ラップタイム）でポールポジションを獲得。MotoGP出場全車が履くミシュランタイヤは、グリップレベルが低いカタルニア・サーキットにおいても、路面をしっかりと捉え続けました。
2戦前のイギリスGPで1年4カ月ぶりの優勝を手にしていたエスパルガロでしたが、今大会では土曜日のスプリントレースと日曜日の決勝レースの双方において誰よりも先にフィニッシュし、母国での一戦であったこの週末を制圧。決勝レースの表彰台では、ともに上がった子供たちに優勝トロフィーを掲げさせ、感極まって涙をにじませていました。
カタルニア・サーキットは路面のグリップレベルが低いことから、加速時におけるリアタイヤのスリップや、ブレーキング時におけるフロントタイヤのロックが起こりがち。そのぶん摩耗が進みやすく、タイヤにとっては思いのほか難しいコースです。
ミシュランはMotoGP各チームに専任のテクニシャンを配置し、適切なタイヤ選択や空気圧を提案しています。そして今大会では、スプリントと決勝の双方で、ほぼすべての車両のタイヤ選択が同じに。決勝レースでは、前後ともにミディアムが大半のチョイスでした。
今大会ではアプリリア勢が傑出したスピードを披露。スプリントレースでは、エスパルガロが優勝、ビニャーレスが3位に。決勝レースでは、同じ順でトップ2を独占。アプリリアとして初の世界グランプリ最高峰クラス1‐2フィニッシュが果たされました。
ポイントリーダーのフランチェスコ・バニャイアは、予選で新たなオールタイムラップレコードを叩き出し、スプリントレースでは2位に。決勝レースではスタート直後に転倒して後続車に脚を轢かれる事態が起こりましたが、深刻な怪我を避けられたことは幸いでした。
バニャイアによる新オールタイムラップレコードの樹立に加え、エスパルガロのアプリリアが356.4 km/hを記録して、このコースにおけるMotoGPマシンの最高速度記録を更新。難しい条件の中でも発揮されたミシュランタイヤの高性能が、各ライダーの素晴らしい走りを支えました。
サステナブル材料を前輪に34％、後輪に52％という高い割合で使用したミシュランタイヤを使用する電動バイクの世界最高峰シリーズ MotoEのレースも2戦行われ、HP Pons Los40の#40 マッティア・カサデイとRNF MotoE Teamの#9 アンドレア・マントヴァーニが両レースにおいて優勝と2位を分け合う結果に。MotoEは次週のサンマリノGPが今シーズンの最終戦となり、チャンピオン決定の舞台となります。
