1 csr header

Corporate Social Responsibility(CSR) and Creating Shared Value(CSV)

更新日:2022年8月26日

Corporate Social Responsibility(以下CSR)は、企業の社会的責任です。ミシュランは利益を追求するだけでなく、社会へ与える影響に責任をもち、すべての利害関係者(投資家、顧客、取引先、従業員、社会全体)からの要求に適切な意思決定を行います。
さらに、自社が持つ強み(経営資源や専門性など)を活かし、社会的な課題を解決することで、当社の持続的な成長へとつなげていく、Creating Shared Value(以下CSV)という視点に立ち、事業展開をしています。

すべてを持続可能に

ミシュランは、2050年のビジョンとして、100%の持続可能原料(すべて再利用できることまたは生体材料を使っていること)を使用してミシュランタイヤを製造することを約束します。また、すべてを持続可能にするため、人、地球、利益「三方よし」を実現する2030年の指標を定めました。

1889年の創業以来、130年以上前から変わらないミシュランの使命は「モビリティへの貢献」です。モビリティは人と経済が発展していくため欠かすことのできない大切な要素であり、ミシュランは、モビリティをより安全に、便利に、さらに環境に優しいものにするためのイノベーションに情熱を注ぎます。
ミシュランはタイヤ事業を核としながら、タイヤ関連サービス&ソリューション、エクスペリエンス、ハイテク素材の4つを柱とし、今後もヒトとモノのモビリティへ貢献していきます。

2 sustainable

VISION(ビジョン)コンセプト

持続可能なモビリティを具現化するため、ミシュランの経営・開発戦略として、2017年にVISIONコンセプトを発表しました。VISIONのイノベーションの大きな柱は、①エアレス ②コネクテッド ③3Dプリンティングの活用 ④100%持続可能原料(すべて再利用できること、または生体材料を使っていること)の使用であり、この4つを最終的に実現することを目指しています。

VISION(ビジョン)コンセプト

UPTIS(アプティス)

VISIONを目指す第一ステップとして、乗用車向けの新世代エアレスタイヤ「MICHELIN UPTIS Prototype(ミシュラン アプティス プロトタイプ)を2019年に発表しました。ミシュランはゼネラルモーターズとアプティス プロトタイプを共同研究開発し、早ければ2024年に実用化を見込んでいます。

UPTIS(アプティス)

ミシュランのCSR・CSV活動

持続可能な開発目標の達成をサポート

2015年国連本部で採択されたSustainable Development Goals(持続可能な開発目標、以下SDGs)は、持続可能な世界を実現するため、国連の加盟国が2030年までの達成に向け取り組むべき共通目標です。
ミシュランも、主に以下の活動を通じて、SDGs達成に取り組んでいます。

Sustainable Development Goals
sdgsタグ

日本の活動

すべてのひとが夢を追える社会に

日本ミシュランタイヤ㈱は、一般社団法人SSP(Side Stand Project、代表理事 青木治親氏)をサポートしています。SSPは、障がいを抱えてもオートバイを運転する“夢“を支える非営利団体です。
SSP活動のきっかけは、2019年鈴鹿8時間耐久レース中のイベントで、下半身不随の青木拓磨氏が22年ぶりにオートバイ走行をしたことでした。拓磨氏は1990年代に世界的活躍をしたオートバイ・ロードレースライダー「青木三兄弟」の次男です。

すべてのひとが夢を追える社会に

SSPは、無料走行体験会を年10回、サーキットや教習所で開催しています。走行体験会を通じ、障がいを負ったライダーが諦めた“夢”や“希望”を届けます。プロジェクトをサポートする私たちも、障がい者の困りごとへの対応を学び自然にコミュニケーションが取れるようになります。

3 ssp
4 ssp

2022年9月、世界で初めて、箱根ターンパイクの一般道でツーリングを一緒に楽しむイベントを開催します。2025年には、フランスのレース団体とも国際交流パラモトレースを開催予定です。
支え合い・共有・共感の輪を広げ、隔たりを無くし、誰一人取り残さない共生社会を目指します。

災害時のタイヤ寄付

日本ミシュランタイヤ㈱は、地震や台風など自然災害で被災された地域住民の移動手段確保、コミュニティ形成・維持のため、2011年に発生した東日本大震災直後から、一般社団法人 日本カーシェアリング協会の活動に賛同し、全国から寄付により集められた支援車にタイヤを提供しています。

日本カーシェアリング協会は、東日本大震災後の宮城県⽯巻市で設立された非営利団体です。自動車の寄付を募り、「寄付車」を活用して、コミュニティ・カーシェアリングの普及促進や災害時の車の無償貸出支援、生活困窮者やNPOへの車の貸出支援などを行っています。

地震や台風などの大規模災害時には、車両の⽔没や損壊により被災者が車不足で困る状況が多数発生します。被災直後の瓦礫の撤去、通勤・通学、通院、行政手続きなど生活再建に車は不可欠です。

災害時のタイヤ寄付
5 jcsk

10年にわたる活動を経て2021年7月、日本カーシェアリング協会と「モビリティ・レジリエンス・アライアンス」を締結しました。この協定に賛同する多くの企業や団体、自治体と共に「災害時に車に困らない社会の実現」に向け、地域社会の安心と安全に貢献することを目指しています。

注:モビリティ・レジリエンスとは、モビリティ(移動・交通手段)・レジリエンス(回復⼒)。車が被災して困窮する状態を回復させる⼒。モビリティ・レジリエンス活動は、寄付で集めた車を被災地に無償で貸し出し、災害時に車で困らない仕組みを作る取り組み。

6 jcsk

ワンウェイプラスチック使用削減

海洋プラスチック削減は、SDGs達成のためにも喫緊の課題となっています。日本ミシュランタイヤ㈱は、社員一人ひとりが貢献できる環境保全活動として、ワンウェイプラスチックの使用を削減するため、以下を実施しています。

1. 社内のワンウェイプラスチックの使用を控える
2. 会議中のペットボトル飲料の使用をやめる
3. ロゴ入りマイボトルとエコバッグを社員に提供
4. 社内自販機のペットボトルをゼロに
5. 社内で提供・販売されるワンウェイプラスチック容器
(コーヒーカップ・レジ袋・ストロー・マドラー)を紙製・木製に変更

ワンウェイプラスチック使用削減

フードロス低減と寄付

日本ミシュランタイヤ㈱の食堂では、食品ロス低減に取り組んでいます。食品ロス削減量をお米に換算し、地域の福祉団体やフードバンク等に寄付しています。

7 foodloss

教育ボランティア

日本ミシュランタイヤ㈱は、社員が地域社会と支え合い学び合うボランティア活動を奨励しています。
将来を担う子どもたちが環境問題に興味を持ち、積極的に関与するきっかけとなるようなフォーラム、体験型プログラムやワークショップに、ボランティアとして参加しています。

科学館の講座で、子どもたちにタイヤの科学を様々な実験を通して分かりやすく説明しています。
向井千秋記念こども科学館 科学クラブ

8 mukai
9 mukai

環境学習支援を目的とするイベント等で、子ども大人も楽しめる、タイヤにまつわる体験型ワークショップを実施しています。
おおた・まちの先生 見本市

csr image 16
10 ohta machi

アメリカで始まった地球の日(アースデイ)は、世界中で環境問題を考える日として知られるようになってきています。
産学官民実施の環境イベントに出展し、子どもたちが持続可能な未来を安心して迎えられるよう、低転がり抵抗タイヤの実験などを通じて、ミシュランの環境に対する永続的な取り組みを紹介しています。
アースディ

11 earthday
12 earthday

タイヤに起因する交通安全の啓発、及び環境配慮ボランティア

地域社会の交通安全意識の啓発や事故防止のため、みちの駅等で、空気圧点検と残溝の無料点検を実施し、交通安全を呼び掛けています。

交通安全ボランティア 1
交通安全ボランティア 2

清掃ボランティア

地域社会の自然や本社ビル在籍法人が参加する清掃ボランティアに参加しています。

社員の感想:「清掃ボランティアに参加してみると、人通りの多い道路なのにゴミが多いことに改めて驚かされます。空きカン、空きビン、壊れたビニール傘、特に煙草の吸い殻は至るところに捨てられています。活動を通して自身が環境保全に貢献するとともに、通行している人達の環境への意識向上に役立つことになれば嬉しいです」

清掃ボランティア 1
清掃ボランティア 2
清掃ボランティア 3

ミシュラングループの活動

ミシュランの事業内容や方針に沿い、グループの経営資源や専門性を活用し、世界中で課題解決に貢献する取り組みを展開しています。

csr sdgs icon 01

新たなゴム農園を開発するため、インドネシアのパートナー企業と2015年ロイヤル・レスタリ・ウタマ(RLU)合弁会社を設立しました。スマトラ島(66,000ヘクタール)とボルネオ島の東カリマンタン(22,000ヘクタール)で、持続可能な天然ゴム生産、原生林保護、生態系回復を目指しています。世界自然保護基金WWFと協⼒して実施したこのプロジェクトは、4,000人の雇用を創出し、数千ヘクタールの環境価値の高い熱帯雨林、スマトラゾウ・虎、ボルネオオラウータンなど地域の野生動物の保護につながりました。2020年には、ブラジル、アフリカ、インドネシアで環境保護プロジェクトを実施しました。

csr sdgs icon 02

農業の生産性拡大に取り組んでいます。農業機械タイヤの空気圧を制御する独自技術「MICHELIN UltraFlexテクノロジー」を開発し、開墾耕作・肥料散布・収穫など作物サイクル全体で、圃場の踏み固めを抑えることによる収穫量の増大と、作業者の身体の負担軽減に貢献しています。

csr sdgs icon 03

交通事故による死傷者を減らすため、多面的な取り組みを実施しています。
●研究開発においては、摩耗末期まで高い性能が維持できる製品開発を探求しています。
●交通安全意識を改善するため、従業員の地域ボランティア、ミシュラン企業財団を通じて、交通安全活動に積極的に関与しています。
●さまざまな組織と長期的に緊密に連携し、世界中でイニシアチブを執っています。世界銀行主導のグローバル・サステナブル・モビリティ(SuM4All)、国連交通安全協会(UNRSC)、グローバル交通安全パートナーシップ(GRSP)、交通安全FIAハイレベルパネル、若年層の交通安全(YOURS)等。

ミシュランは、安全衛生宣言において、「何よりもまず、グループ内で働くすべての人が健康で安全であることが重要」と断言しています。 2020年の社員満足度調査では、従業員の86%が、ミシュランは他の目的(コスト、期限など)を達成するため従業員の安全を損なうことは決してない、と回答しています。

有害な化学物質(すべての製品と製造に使用される物質、製造排出物に含まれる汚染物質、アスベスト使用など)に配慮が必要です。タイヤの摩耗によって生じる粒子が環境や人間へ及ぼす潜在的な影響に対処し、揮発性有機化合物の排出に関しても削減目標を設定しています。ボイラーの排出(NOxおよびSOx)および廃⽔の排出を制限し、土壌汚染を防止するためのアクションを採っています。

csr sdgs icon 04

ミシュラン企業財団による慈善活動およびコミュニティエンゲージメントプログラムを実施しています。
初等教育を受けられない子どもたちの学校教育と、若者にキャリアへの関心を喚起する活動を実施しています。

csr sdgs icon 05

ミシュランは、ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包含)を重要視します。ミシュランでは誰もが尊重されなければならず、現地の慣行・慣習で許可されている場合を含め、理由を問わずいかなる差別も容認しません。特に製造部門におけるキャリアパスを促進し選択肢を増やすことによって、女性と少女へのあらゆる差別と闘います。2030年までに管理職の35%を女性にする目標を設定しました。事務職、技術者、管理職、マネージャーにおける新規採用の3分の1以上が女性です。

csr sdgs icon 06

すべての産業用地で⽔質管理しています。⽔のリサイクルや再利用システムを逐次改善しています。
2050年のビジョンに沿い、⽔使用量を含む産業活動の環境への影響を削減する目標を設定しています。2030年には、タイヤ生産1トンあたりの取⽔量を2019年比で33%減らす目標を掲げています。2010年以降、タイヤ生産1トンあたりの⽔の使用量は29%減少しました。これは2020年の取⽔量が2010年比で1,350万m3少ないことを意味します。
ミシュランは、天然ゴム関連事業が、地表及び地下⽔・湿地資源の質と量に悪影響を与えないようにします。農薬や工業薬品による⽔質汚濁、浸食や沈降を防ぎます。国や地域の規制に準拠し、排⽔を適切に処理し、⽔のリサイクルを最大化します。必要に応じて、排⽔の質や量の改善計画を実施します。

csr sdgs icon 07

ミシュランは、再生可能エネルギーの割合を増やすために、サイトへの再生可能エネルギー設備の設置、⽔素燃料電池ソリューションの開発という2つの分野で取り組みを実施しています。
●ミシュランの18の製造拠点が再生可能エネルギー設備を持ち、2020 年のCO2排出量を約30,000 トン削減しました。
●⽔素エネルギーは、運輸の脱炭素化のみならず、都市部の大気の質改善にも貢献します。さらに、再生可能エネルギー余剰分の貯蔵を可能にします。

フォルシアとの合弁会社 Symbio は、2019 年 11 月から小型・大型電気自動車向け⽔素燃料電池システムの設計、製造、マーケティングに取り組んでいます。2023 年までにフランスで新しいプラントが稼働する予定です。2030 年までに年間 200,000 台の⽔素燃料電池システムの生産を目指しています。

製造拠点のエネルギー削減目標を達成するため、2050 年ゼロエミッションへのロードマップを、技術的な解決策や設備投資予算を含めた5か年計画にまとめています。ミシュランは、2030年のエネルギー効率を 2010年比で37%、2019 年比で24% 改善するという目標を設定しました。

クリーンエネルギーの研究と技術へのアクセスを促進する国際協⼒を強化し、エネルギーインフラとクリーンエネルギー技術への投資を促進します。ミシュランは、企業が単独で気候変動と戦うことはできないと考えています。未来の持続可能なモビリティを創出するには、さまざまな輸送プレーヤーとパートナーシップを組み相乗効果を生み出す必要があります。ミシュランは、気候変動に関するCOP(締約国会議)への広範な関与、60 か国から 250 以上のエンティティが参加するMOVIN'ONサミットで新しいモビリティエコシステムの開発、Open Labによる革新的なアイデアの促進により、統合的な役割を果たしています。

csr sdgs icon 08

エネルギー、原材料、⽔、その他の天然資源に対するタイヤの影響をライフサイクル全体で改善する必要があります。ミシュランは、資源のより良い使用を促進するために4R戦略:Reduce, Reuse, Recycle, Renew で働きかけます。タイヤの転がり抵抗を減らすことは、車両の燃料消費量を削減し汚染物質(NOx、SO2など)の排出、使用段階で発生するCO2排出削減に貢献します。長寿命タイヤ・タイヤの耐久性向上は、原材料の効率的な使用にもつながります。

タイヤのライフサイクルを分析して、製品設計段階から環境への負荷を軽減(または排除)しています。ミシュランは、研究開発に大きな長期投資を行っています。

環境に責任ある製品を提供するために、1.原材料の使用量を減らしながら全体のパフォーマンスを2010年比10%向上、
2.タイヤ寿命全体で2010年比30億リットルの燃料を節約しCO2排出量を800万トン以上削減、3.タイヤに含まれる再生可能素材やリサイクル素材の比率を高め、循環型経済の発展に貢献します。これらのコミットメントを毎年モニターしています。

ミシュランの倫理規定には、いかなる形態の強制労働にも反対することを明記し、子どもの健康、教育、人格を損なう可能性のあるILO条約に沿わない児童労働にも反対しています。サプライヤーにも特別な注意を払います。最もリスクの高いセクター/サプライヤーを特定し、リスクを評価・管理するプロセスを導入しています。特に移民労働者に注意が払われています。移民労働者は、人権の観点から最も脆弱な集団のひとつです。現地語が話せないため、家族や友人からのサポートを得られないことが多く、人材派遣会社や雇用主に特に依存しています。

虐待、搾取、人身売買、子どもに対するあらゆる形態の暴⼒や拷問をなくすため、国際労働機関(ILO)の基本条約を尊重し、国際人権法を遵守しています。特に児童労働については、2017年に詳細に調査され、ミシュランの製造施設がある18か国それぞれの法定労働年齢が見直されました。人権影響研究は未成年者を雇用する潜在的なリスクを体系的に分析しており、現在までの調査結果に基づくと、ミシュランが直接に管理する事業で子供が雇用されるリスクはほとんどありません。

csr sdgs icon 09

ミシュランのパーパスは、すべての人に持続可能なモビリティを提供することです。天然ゴムの責任ある管理や生体材料の使用を通じて、乗用車・トラック用エコタイヤや再生タイヤの世界的リーダーとして、循環型経済に根ざした持続可能なモビリティ戦略を実施しています。クリーンで環境に優しい技術と産業プロセスの採用を拡大し、タイヤ産業に対するビジョンを表明しています。

イノベーションは、常にミシュランの開発戦略の中核にあります。2020年、6,000人のミシュラン従業員が、9つの部門で研究開発に従事しています。

輸送業界の脱炭素化を目指して、フリート向けサービスを開発、⽔素燃料電池を活用した革新的なモビリティソリューションを促進、Movin’On SummitやMovin’On LABを通じて世界をリードする企業と連携し持続可能なモビリティのための共同エコシステムやプラットフォームを開発しています。

csr sdgs icon 10

年齢、性別、障害、人種、民族、宗教、経済的またはその他の地位に関係なく、すべての社会的、経済的、政治的包摂を強化し促進します。ミシュランは、ダイバーシティとインクルージョンを重視し、理由を問わずいかなる差別も容認しません。ミシュランは、多様性を育成するため5つの目標(ジェンダーバランス、年齢・性的指向・民族など個人のアイデンティティ、多国籍管理、障がいのある人の雇用やキャリアパス、機会均等)の達成度を毎年確認しています。管理職に占める女性の割合を業界のベンチマークとなるよう増やし、どの国や地域でも管理職の80%以上は現地採用者です。また、同等プロフィールや役職に対して同一賃金の方針を適用しています。

csr sdgs icon 11

すべての人々、特に脆弱な状況にある人々(女性、子ども、障害者および高齢者)のニーズに注意を払い、安全で持続可能な交通システムへのアクセスを提供します。公共交通機関を拡大することにより、交通安全を改善します。ミシュランは安全なモビリティのため、3つの分野で取り組みを進めています。(1.研究開発、2.地域社会への貢献、3.世界的組織との連携。詳細は、目標SDGs 3 を参照ください。)

持続可能な開発のための世界経済人会議のメンバーとして、ミシュランは「SIMPlify」プロジェクト(旧「持続可能なモビリティプロジェクト」)にも参加しています。ミシュランはオープンイノベーションにも関与しています。ミシュランのMovin'On Labsは、大企業、新興企業、国際機関、企業および学術研究センター、コンサルタント、ヨーロッパおよび北米の専門家を含む250を超えるエンティティを集めて、実用的なイノベーションとソリューションを推進しています。

世界の文化および自然遺産を保護するための取り組みを強化します。2014年に設立したミシュラン企業財団は、スポーツと健康、コミュニティと教育、環境保護、文化と遺産の5つの問題に取り組む革新的で質の高いプロジェクトをサポートしています。 2020年には、98のプロジェクトに1,800万ユーロの財政支援を提供しました。

csr sdgs icon 12

天然資源の持続可能な管理と効率的な利用を実現します。2030年までに、予防、削減、リサイクル、再利用を通じて、原材料の削減と製造時に発生する廃棄物を大幅に削減します。また、化学物質と廃棄物のライフサイクル全体を通じて、環境に配慮した管理を実現し化学物質の大気、⽔、土壌への排出を大幅に削減します。化学物質の製造業者や輸入業者が登録要件を満たし、タイヤのライフサイクルを通して化学物質を管理し、潜在的な影響を軽減するための幅広い取り組みを実施していることを確認しています。

ミシュランは、持続可能な消費に対し長期のコミットメントを表明しています。循環型経済をサポートし、資源をより賢く利用するため、4Rアプローチを展開しています。

ミシュラン 4R アプローチ

●Reduce(リデュース)
より少ない原材料、より少ないエネルギーで、より軽く、より長持ちするタイヤを生産します。エネルギー効率の高いタイヤを作ることで、車の燃費を向上させることが可能になります。

●Reuse(リユース)
再利用。修理、再加工、リトレッドにより、使用段階での原材料の節約、寿命の延長が可能になります。

●Recycle(リサイクル)
ミシュランは長年にわたり、使用済みタイヤのリサイクルプログラムに積極的に関与しています。使用済みタイヤを新しいタイヤに再生するための欧州プロジェクト「BlackCycle(ブラックサイクル)」を運営し、プラスチック廃棄物のリサイクルにも携わっています。タイヤを二次原材料として再利用することで、CO2排出量を大幅に削減することができます。

●Renew(リニューアブル)
ミシュランは 2050 年までにタイヤのすべての材料を持続可能にすると約束しています。この大きな課題に対応するため、持続可能なリサイクル材、天然ゴムや植物由来のオイルや樹脂などバイオソースの使用を推進しています。バイオベース材料の分野では、ミシュランは持続可能で責任ある方法で天然ゴムを開発し調達しています。また、バイオマスから革新的な製品を開発するため、バイオバタフライ、バイオインパルス、バイオスピードなどの研究プロジェクトを実施しています。

廃棄物に関しては、1.再利用によって廃棄物の発生量を削減、2.発生した廃棄物をすべて回収して再利用、3.廃棄物処理工程では、焼却によるエネルギー回収よりも、材料の回収と再利用を重視しています。
2030年のタイヤ生産1トンあたりの廃棄物量を、2019年比で25%削減することを中間目標としています。2020年には2005年比で、廃棄物発生量を約32%削減、埋め立て量は92%以上減少しています。

csr sdgs icon 13

気候変動を防ぐため、気候変動の影響に対処するため、喫緊に行動します。2018年からG20金融安定理事会のもと運営されているTCFDの提言を実施し、2020年には署名企業として支持を表明しています。これは、市場戦略や事業展開を、世界の気温上昇を産業革命前のレベルより2℃に制限するという目標に沿うよう移行し、温暖化から生じる影響に対処することを意味します。

主に5分野で、エネルギー転換と低炭素モビリティを促進するための行動を推進しています。1.製造事業のCO2排出量削減、2050 年までにゼロにする。2.バリューチェーンのCO2排出量削減、3.タイヤ使用時に発生するエネルギー消費削減、4.イノベーションや先進的な研究を活かし、新技術、新しい低炭素エネルギー源、人とモノの新しいモビリティを開発、5.グローバルな炭素価格システムの導入サポート

ミシュランは、SuM4All(Sustainable Mobility for All)運営委員会の一員として、国際的なレベルで持続可能なモビリティの実現:ユニバーサルアクセス、効率性、安全性、グリーン性などに取り組んでいます。また、Transport Decarbonization Alliance(TDA)にも参加し、2050年までに排出量ゼロの運輸業界を実現するため変革を推進しています。

パリ協定は、2050年までに「ゼロエミッション」経済の目標を設定しました。ミシュランは、パリ協定の実施において非政府組織の声を聞くために2015年COP21中に結成されたPPMC(モビリティおよび気候に関するパリプロセス)のメンバーとして、国際レベルで持続可能なモビリティにも引き続きコミットしています。

csr sdgs icon 14

目標14への貢献は、他の目標と関連しています。詳細は、SDGs 2, 6, 12, 15を参照ください。

csr sdgs icon 15

ミシュランは、生物多様性と生態系を保全するため、設計段階から、製品・事業・拠点の環境への影響を考慮しています。
天然ゴムの主要な購入者の一社として、天然ゴム産業の責任ある持続可能な経営に特に注意を払っています。ミシュランは国際人権法を支持し、あらゆる形態の児童労働の廃止に取り組んでいます。
また、ミシュランは「持続可能な天然ゴム政策」を通じて、森林破壊ゼロの目標と生物多様性保護へのコミットメントを再確認しています。具体的には、保護価値の高い地域、高炭素ストック地域、泥炭地の保全や、希少種、絶滅危惧種を含む野生生物を密猟、乱獲から保護し、侵略的な外来種の侵入を防ぐことなどです。

ミシュランは、熱帯雨林の保全と回復、生物多様性の研究と保全のためのプロジェクトを世界中で主導しています。ブラジルのミシュラン・エコロジカル・リザーブ(REM)、インドネシアのRLUプロジェクト、国際植林協会(SIPH)を通じた西アフリカのプロジェクトなどです。

また、2015年から世界自然保護基金(WWF)と連携し、ゴムノキ栽培の主要なステークホルダーへ責任ある行動を促すよう働きかけ、持続可能な天然ゴムのためのグローバルプラットフォーム(GPSNR)設立に重要な役割を果たしました。

csr sdgs icon 16

子どもに対する虐待、搾取、人身売買、あらゆる形態の暴⼒と拷問を終わらせます。
ミシュランは、人権侵害に加担することを避け、強制労働およびあらゆる形態の児童労働の排除に努めています。ミシュランは、国際労働機関(特に児童労働、強制労働、差別の防止)の基本的な条約とOECDの多国籍企業向けガイドラインを認識することにより、国際人権法の促進を目指しています。児童労働は2017年に詳細に調査され、ミシュランの製造施設がある18か国それぞれの法定労働年齢が見直されました。人権影響研究は未成年者を雇用する潜在的なリスクを体系的に分析しており、現在までの調査結果に基づくと、ミシュランが直接に管理する事業で子どもが雇用されるリスクはほとんどありません。

あらゆる腐敗と贈収賄を大幅に削減するため、2010年、腐敗防止に関連するルールとガイドラインを文書化しました。2015年には腐敗防止行動規範を発行し、2020年に更新しました。この行動規範には、贈収賄や違法な手数料、代理店や仲介業者の使用、慈善および政治献金、贈答品や招待状などの事例が含まれ、経営者と従業員の腐敗行為につながるリスクへの認識を高めました。2018 年、汚職防止コンプライアンスプログラムを正式に導入しました。フランスのサパン II 法に準拠し、汚職と贈収賄に関連するリスクとそれらを管理するための手順を説明し、汚職を一切許容しないミシュランの方針を確実に遵守するための措置を定義しています。グループ全体に適用され、すべての地域に展開されています。

csr sdgs icon 17

持続可能な開発のためのグローバルパートナーシップを強化し、すべての国、特に発展途上国におけるSDGs達成を支援するために、専門知識、技術、資金、資源を共有します。パートナーシップの経験と人材調達戦略に基づき、効果的な産学官民のパートナーシップを奨励および促進します。
2010年以降より一層、持続可能なモビリティに取り組んでいるミシュラングループは、国連グローバルコンパクトとその10原則に参加しています。これらの原則とは、自発的な国際的関与、国際ベンチマーク、行動と対話のプラットフォームを表しています。

持続可能なモビリティは、グローバルな持続可能な開発プログラムの重要な部分で、健康、雇用、文化の鍵となる成長をサポートします。持続可能なモビリティを実現するには、政府の支援を必要とします。ミシュランとNGOのグループは、COP21期間中の輸送部門の声を増幅させるために、2015年モビリティと気候に関するパリプロセス(PPMC)を設立しました。PPMCは、2050年までに交通機関を変革するためのグローバルなマクロロードマップを開発しました。ミシュランはオープンイノベーションにも関与しています。ミシュランのMovin'On Labsは、大企業、新興企業、国際機関、企業および学術研究センター、コンサルタント、ヨーロッパおよび北米の専門家を含む250を超えるエンティティを集めて、実用的なイノベーションとソリューションを推進しています。

pdf 英語 ダウンロードはこちら

新型コロナ危機対応

マスクとフェイスシールド生産

ミシュランは、世界的な新型コロナウイルス感染拡大抑制のため、2020年4月、欧州の10拠点でマスクと防護フェイスシールドの生産を開始し、事業展開する国々の医療機関や従業員に提供しました。
この他にも、行政や業界団体と連携を図りながら、人工呼吸器、医療機器部品、医療用クッション、手の消毒剤などの生産プロジェクトを実施しました。

マスクとフェイスシールド生産
使い捨てマスク

使い捨てマスク
欧州10拠点で、毎週40万枚生産(2020年4月)

再利用可能マスク

再利用可能マスク
500万枚生産(2020年6月末迄予定)
洗浄可能で交換可能なフィルターにより100回まで使用可能で、500万枚は使い捨てマスク5億枚に相当

群馬県太田市にマスク寄付

2020年4月、日本ミシュランタイヤ㈱は、研究開発拠点を置く太田市に2,000枚のマスクを寄付しました。

群馬県太田市にマスク寄付

クラブミシュランで「ミシュランガイド掲載店のテイクアウト」無料公開

2020年4月、日本ミシュランタイヤ㈱は、㈱ぐるなびと共同運営する会員制ウェブサイト「クラブミシュラン」で、テイクアウト可能なミシュランガイド掲載店を紹介する特設ページを無料公開し、通常営業が困難となった飲食店の応援、外出を自粛している消費者を支援しました。

※会員制ウェブサイト「クラブミシュラン」は2022年9月30日をもって終了します。
世界のミシュランガイドセレクションは、ミシュランガイド公式ウェブサイトでご覧いただけます。

クラブミシュランで「ミシュランガイド掲載店のテイクアウト」無料公開

「Smile Food Project」を支援

シェフ・レストラン経営者の有志により立ち上げられた「スマイルフードプロジェクト」の趣旨に賛同し、最前線で働く医療現場の皆さまに、シェフの気持ちが込められた栄養バランスに配慮した料理を無償で届けるための活動を支援します。

「Smile Food Project」を支援
You are using an unsupported web browser
本ウェブサイトではサポートされていないウェブブラウザをお使いのようです。一部の機能が正常に作動しない場合があります。閲覧中に動作が不安定になる場合があります。このウェブサイトを最大限活用していただくため、以下のブラウザのいずれかを使用していただくか、アップグレードまたはインストールしてください