MOTOGP 2018 ROUND 12
GREAT BRITAIN
■予選:8月25日/決勝:8月26日(開催中止)
■開催地:シルバーストーン・サーキット(イギリス)
粘り強く待たれるも天候回復はならず
1980年以来の最高峰クラス決勝開催中止に
2018年MotoGP第12戦イギリスGPの決勝日は、降りしきる雨によってコースの至るところの路面に大量の水が浮くコンディションとなりました。その状況下で走行を行うことは大いに危険が伴うとの判断から、レース運営側はMotoGP、Moto2、Moto3の各クラスの決勝レース開催の順番を変更し、各レースのスタート時刻を遅らせるなどの措置を講じつつ、天候の回復を待ちました。しかしながら、午後4時まで待ったところで状況の改善は見られなかったことから、今回のイギリスGPにおけるMotoGP、Moto2、Moto3のすべてクラスの決勝レースは開催中止となりました。
2018年MotoGP第12戦イギリスGP
決勝日の午後、各チームのピットボックスの前のピットロードには各ライダーのマシンがカバーをかけられた状態で並べられ、ゴーサインが出ればすぐにでもレースを行えるようスタンバイされていました。しかし、最終的には決勝レースの開催中止という、誰にとっても残念な決定が下されることに。二輪ロードレース世界グランプリにおける最高峰クラスの決勝レース開催中止は、雪に見舞われた1980年4月のオーストリアGP以来のことでした。
シルバーストーン・サーキットは、コース全周にわたっての実施としては22年ぶりとなる路面の再舗装が今年の冬に行われました。しかし、路面は新しいものとなっても依然としてバンピーでした。このサーキットでは、1週間前にはWEC(世界耐久選手権)第3戦シルバーストーン6時間が無事行われましたが、MotoGP、Moto2、Moto3の各ライダーは二輪車には酷と言えるほどバンピーな路面のもとでタイヤの跳ねやチャタリングとの格闘を強いられ続けました。
8月25日(土)の予選は雨上がりのハーフウェットコンディションのもとで行われました。セッションの途中でスリックタイヤを装着したマシンに乗り換えるライダーもいましたが、レインタイヤ MICHELIN Power rainでこのセッションをノンストップで意欲的に走り続けた前戦オーストリアGP優勝のホルヘ・ロレンソが最速タイムをマーク。今季2度目のポールポジ ションを獲得しました。
決勝日の午前におけるMotoGPクラスのウォームアップ走行はドライコンディションのもとで行われましたが、その後は雨が降り続くことになりました。それでも一度はMotoGPクラス各車がスターティンググリッドに並ぶところまで行きましたが、コースの至るところに水たまりができていて非常に滑りやすく危険であるということから、レースのスタートは順延に。しかし、夕刻が迫ってきた中でも状況の改善は見られず、安全性を最優先する判断から、MotoGP、Moto2、Moto3の全クラスの決勝レース開催中止が決まりました。