ミシュランが出場全車に公式タイヤを供給しているMotoGPの2023年シーズン第12戦サンマリノGPが開催され、ドゥカティのサテライトチームであるPrima Pramac Racingのホルヘ・マルティンが、予選ポールポジション獲得、土曜日のスプリントレース優勝、日曜日の決勝レース優勝のすべてを果たし、この週末を完全制覇しました。彼の予選タイムはミザノ・サーキットにおけるMotoGPマシンのコースレコードを塗り替えるものであり、そして決勝の優勝レースタイムは従来記録を一気に10秒も縮めるものでした。また、Ducati Lenovo Teamのフランチェスコ・バニャイアによって決勝中の最速ラップタイムも更新され、ミシュランMotoGP公式タイヤの絶対的なパフォーマンスの高さと、その安定的な持続性の双方が明快に示された週末となりました。 また、今大会では、やはりミシュランタイヤのワンメイクによって行われている電動バイクの世界最高峰レース MotoE世界選手権の今シーズン最終ラウンドも行われ、HP Pons Los40のマッティア・カサデイがシリーズタイトル獲得を決めました。
オールタイムラップレコードでポールポジションを獲得すると、土曜日のスプリントレース、日曜日の決勝レースの双方で独走優勝を飾ったマルティン。ミザノ・サーキットを27周するMotoGPのレースタイムのこれまでの最速記録は41分43秒199でしたが、これを9.778秒も一気に短縮してみせました。また、決勝の上位４名のライダーが従来記録を上回るレースタイムでフィニッシュし、特定のライディングスタイルやマシンの特性に偏ることなく高いパフォーマンスを発揮するミシュランタイヤの懐の深さが示されました。
バニャイアは、ドゥカティの往年のレーシングマシンを彩っていたイエローの復刻版カラーリングで決勝レースに出走。７周目に従来記録を上回る決勝中の最速ラップタイムをマークしつつ、３位でフィニッシュしてみせ、選手権リーダーの座を堅守しました。
2018年をもってMotoGPレギュラー参戦を終え、現在はKTMのテストライダーを務めている37歳のダニ・ペドロサが今大会にスポット参戦。並み居る現役勢を退け、スプリントと決勝の双方で４位に食い込み、MotoGP通算31勝の速さの健在ぶりを見せつけました。
スプリントも決勝も、スタート時の路面温度は44℃と高めで、どちらのレースでも全ライダーがフロントにはハードタイヤを選択。リアについては、やはり大半のライダーが、スプリントではソフト、決勝ではミディアムを選び、熱戦を繰り広げました。
全16レースで争われたMotoE世界選手権の今シーズンのラスト２戦が今大会において行われ、その１レース目であった第15戦でHP Pons Los40のマッティア・カサデイが今季５勝目をマーク。MotoEに初年度から出場してきた現在24歳のイタリア人ライダーが、最終レースである第16戦の開催を待つことなく、５シーズン目のMotoEチャンピオンに輝きました。
ミシュランが今シーズンのMotoE全車に供給したタイヤは、二輪用高性能タイヤとしては画期的に高い割合（前輪に34％、後輪に52％）でサステナブル材料を使用したものでした。このMotoE公式タイヤを最たる例として、ミシュランは、将来お客様が手にする製品に盛り込んでいく新しい技術の研究を加速する場としてモータースポーツを活用しています。
４月のスペインGPから９戦続いてきたMotoGPのヨーロッパラウンドも、このサンマリノGPでひとまず終了。この先の７戦は、10月１日決勝の日本GPをはじめとする、環太平洋地域などでの開催に。ヨーロッパ戦にのみ登場するミシュランの巨大なタイヤサービスサイトが次にお目見えするのは、８戦後の今シーズン最終戦バレンシアGPとなります。
