MotoGPの2021年シーズン第14戦サンマリノGPが開催され、Ducati Lenovo Teamのフランチェスコ・バニャイアが先週のアラゴンGPに続いてポールtoフィニッシュを飾りました。今大会では、このミザノ・サーキットにおけるMotoGPの最速ラップタイム（オールタイムラップレコード）、決勝レース中のファステストラップ、そして27周で争われる決勝の優勝レースタイムのすべてで新記録が打ち立てられました。また、MotoGPと同様にミシュランタイヤのワンメイクで行われているFIM Enel MotoE World Cupの2021年シーズン第6戦と第7戦（最終戦）も行われ、両レースを終えた結果、HP Pons 40のジョルディ・トレスが昨シーズンに続いてチャンピオンに。3年目であった電動バイクの世界最高峰レースシリーズをミシュランは各車の足元から力強く支え抜きました。
ドゥカティワークスのバニャイアは、MotoGP初優勝を飾った前戦アラゴンGPに続いてオールタイムラップレコードでポールポジションを獲得すると、決勝でも従来記録を上回るレースタイムで走り切って2連勝をマーク。1日の入場者数が2万3000人にまで引き上げられた中、大勢のイタリア人ファンの前でイタリア製バイクに乗るイタリア人ライダーが快勝を収めた一戦となりました。
レースではスタートからNo.63 バニャイアがトップを走行し、一時は大きくリードを広げました。後半に入るとヤマハワークスのNo.20 ファビオ・クアルタラロが接近していきましたが、バニャイアはタイヤのポテンシャルを使い切ってクアルタラロを振り切り0.364秒差で優勝。クアルタラロもこの2位入賞により選手権ポイントのリードをまた拡大しました。
ミザノはタイヤに優しいサーキットではありませんが、オールタイムラップレコード、レース中のファステストラップ、そして優勝レースタイムと、速さの指標となる記録が3つも更新され、ミシュランMotoGP公式タイヤの進化が印象づけられました。なお、ファステストラップは今回3位に入ってMotoGP初表彰台を獲得したエネア・バスティアニーニがマークしました。
MotoEは、第6戦ではHP Pons 40のNo.40 ジョルディ・トレス（写真先頭）が、そしてシリーズ最終戦となった第7戦ではIndonesian E-Racing Gresini MotoEのマッテオ・フェラーリが優勝。この結果、トレスが昨シーズンに続いてMotoEチャンピオンに輝きました。シリーズ2位にはDynavolt Intact GPのNo.77 ドミニク・エガータが入りました。
MotoEにミシュランが供給したドライコンディション用公式タイヤ MICHELIN Power Slickは、フロント用には33％、リア用には40％もの割合でサステナブルな材料を使用。それでいてパフォーマンスを犠牲にしておらず、世界が注目する電動バイクの世界最高峰レースシリーズにふさわしいバトルとスピードの応酬が各レースで展開されました。
MotoGPのプロモーターであるドルナスポーツとミシュランは現在の契約を更新し、少なくとも2026年シーズンまではミシュランがMotoGPにおける単独の公式タイヤサプライヤーを務め続けることを今回のサンマリノGPを前に発表しました。写真はミシュラングループのフローラン・メネゴーCEO（左）とドルナスポーツのカルメロ・エスペレータCEO。
「オールサステナブル」戦略を掲げるミシュラングループですが、タイヤにおける持続可能性の進歩に関する人々の理解を深め、インタラクティブな体験ができる「Regen'Lab」を6月のカタルニアGPに続いてMotoEのパドックに展開。Team SUZUKI ECSTARのアレックス・リンスも訪れて、デモンストレーションを興味深そうに体験していました。
