MotoGP 2022 ROUND 14
SAN MARINO
■予選:9月3日/決勝:9月4日
■開催地:ミザノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェッリ(イタリア)
■レース周回数:27周(114.102 km)
新記録決戦を制したバニャイアが今季6勝目
4シーズン目のMotoEはエガーターがチャンピオンに
二輪ロードレースの世界最高峰シリーズであるMotoGPの2022年シーズン第14戦サンマリノGPが開催され、ミザノ・サーキットを27周して争われるMotoGPの最速レースタイムを上位3名が更新。Ducati Lenovo Teamのフランチェスコ・バニャイアが、Gresini Racing MotoGPのエネア・バスティアニーニの追撃を0.034秒の僅差で下して、今季6勝目をマークしました。なお、2位のバスティアニーニは、決勝レース中のファステストラップの新記録を最終ラップで叩き出しました。今大会では、電動バイクの世界最高峰レースシリーズ FIM Enel MotoE World Cupの4シーズン目のラスト2戦も行われ、Dynavolt Intact GP MotoEのドミニク・エガーターがシリーズチャンピオンに輝きました。
サンマリノGP優勝
フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・デスモセディッチGP22)
レース前半は、#63 バニャイアがトップを走り、#12 マーベリック・ビニャーレスと#23 エネア・バスティアニーニが食い下がる、というオーダーで進行。レース後半でビニャーレスとバスティアニーニの順位が入れ替わりましたが、トップ3の顔ぶれは変わらず。そして、3人ともに従来記録を上回るレースタイムでフィニッシュし、ミシュランのMotoGP公式タイヤの進化を裏付けるパフォーマンスを見せました。
終盤にはバスティアニーニが激しくチャージしてきましたが、バニャイアは卓越したライディングとタイヤマネージメントにより、ライバルを押え切って今季6勝目を獲得。第11戦オランダGPから4戦連続で勝利を手中にしました。ドゥカティのライダーがMotoGPで4連勝を飾ったのは、これが史上初のことでした。
昨年2月に逝去したチームの創設者ファウスト・グレシーニの125cc世界タイトル獲得時のオマージュとなる特別カラーリングで決勝レースを走ったバスティアニーニ。0.034秒という本当にわずかな差で勝利には届きませんでしたが、最終ラップに新ラップレコードを記録する素晴らしい追い上げを見せました。
アプリリアのビニャーレスは、レースの前半3分の2で2位を走行。最終的にはトップ2台のドゥカティ勢には水を開けられたものの、バレンティーノ・ロッシの異父弟であるルカ・マリーニのドゥカティの追撃は振り切って3位でフィニッシュ。この4戦で3度目となる表彰台登壇を果たしました。
WithU Yamaha RNF MotoGP Teamのアンドレア・ドビツィオーゾが、今大会をもって現役を引退しました。MotoGPで通算15勝を飾ったこのイタリア人ライダーは、今シーズンの自己セカンドベストとなる12位で今大会を終え、ランキング2位を3度も獲得した実力を示してキャリアに終止符を打ちました。
FIM Enel MotoE World Cupの今シーズン最後の2戦である第11戦と第12戦が今大会で行われ、Dynavolt Intact GP MotoEのドミニク・エガーターがチャンピオンに輝きました。エガーターは31歳のスイス人で、全12戦の今シーズンは3勝をマーク。MotoE参戦3年目でついにシリーズを制しました。
4年目であった今シーズンのMotoEにミシュランが投入したのは、フロント用で33%、リア用で46%もの原材料をサステナブル材料としたMICHELIN Power Slickでした。ミシュランはこの先進的なタイヤで、電動バイクの世界最高峰レースシリーズにおける出場全車のすべての走行を下支えしました。