MOTOGP 2023 ROUND 15
INDONESIA
■予選:10月14日/決勝:10月15日
■開催地:マンダリカ・インターナショナルストリートサーキット(インドネシア)
■レース周回数:27周(116.127 km)
灼熱の一戦をバニャイア&ミシュランが制す
ミシュランは最高峰クラス通算500勝を達成
二輪ロードレースの世界最高峰シリーズであるMotoGP世界選手権の2023年シーズン第15戦が、インドネシアのロンボク島に一昨年オープンしたマンダリカ・サーキットで開催されました。土曜日のスプリントレースも日曜日の決勝レースも、路面温度が60℃に達する過酷なドライコンディションのもとで行われましたが、出場全車が履いたミシュランタイヤは高いグリップ性能を各レースの最後まで安定的に発揮し、見応えのある勝負を支えました。そして、決勝レースはDucati Lenovo Teamのフランチェスコ・バニャイアが制し、ロードレース世界選手権の最高峰クラスにおけるミシュランタイヤ装着車の優勝回数が通算500勝を数えることになりました。
インドネシアGP優勝
フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・デスモセディッチGP23)
今シーズンの6勝目を飾ったバニャイアを中心に、写真左はミシュランモータースポーツ2輪マネージャーのピエロ・タラマッソ、写真右はミシュランのドゥカティ担当タイヤテクニシャンであるジャン‐クリストフ・カタラノ、そしてミシュランマン。予選は13位に沈んだバニャイアでしたが、良好なスタートを決めると、レース序盤のうちに表彰台圏内へ進出。残り8周となったところで首位に立つと、三つ巴のバトルを制して今季6勝目を獲得しました。これによりミシュランは、ロードレース世界選手権の最高峰クラスにおいて通算500勝目に到達。初優勝の1973年から2001年までの500ccクラスでは277勝、2002年以降のMotoGPクラスでは223勝という内訳です。
復活2年目のインドネシアGPの舞台は、2021年にオープンした1周4.301kmのマンダリカ・サーキット。タイヤにかかる負荷が高いレイアウトで、土地柄、路面温度も非常に高い条件となることから、風光明媚な環境とは裏腹に、タイヤに厳しい試練を化すコースです。
ミシュランはスタイリッシュなPRブースを設けて、やがてはお客様が手にする製品に盛り込んでいく新技術をモータースポーツでまず試す、という挑戦を行っていることをアピール。広がりを見せる一方であるインドネシアの二輪車市場に向けて力強く発信しました。
予選ではMooney VR46 Racing Teamのルカ・マリーニがMotoGPキャリア初のポールポジションを獲得。バレンティーノ・ロッシの異父弟である彼は、3週間前のインドGPで鎖骨骨折を負いましたが、復帰戦でいきなり予選最速タイムを刻むという離れ業を演じました。
土曜日のスプリントレースはPrima Pramac Racingのホルヘ・マルティンが優勝。そして、このレース結果をもって、ドゥカティが今シーズンのコンストラクターズタイトル獲得を早々と決めました。このイタリアのバイクメーカーの戴冠は4年連続・通算5回目です。
#1 バニャイア、#12 マーベリック・ビニャーレス、#20 ファビオ・クアルタラロによる、決勝レース終盤の熾烈なトップ争い。この順でのフィニッシュとなり、MotoGPでは久しぶりに、すべて異なるバイクメーカーのライダーたちが表彰台に上ったレースとなりました。
ミシュランタイヤユーザーの最高峰クラスでの優勝回数が今大会で500回目に達しましたが、そのうちの72%の勝利はタイヤ競争があった時代に勝ち取られたものであり、他のタイヤメーカーの追随を許さない圧倒的な記録です。そしてミシュランはこれからも、二輪ロードレースの最高峰クラスの足元を支えていきます。