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MOTOGP 2023 ROUND 16
AUSTRALIA

■予選/決勝:10月21日
■開催地:フィリップアイランド・グランプリサーキット(オーストラリア)
■レース周回数:27周(120.096 km)

ホルヘ・マルティンが新コースレコードを樹立
ジョアン・ザルコがMotoGP初優勝を飾る

二輪ロードレースの世界最高峰シリーズ MotoGP世界選手権の2023年シーズン第16戦オーストラリアGPは、金曜日の時点での日曜日の気象予報が、嵐をともなう悪天候となる確率が高いものとなったことを受けて、決勝レースの実施を一日前倒しにして10月21日(土)に行う変則的なスケジュールで開催されました。ドライコンディションで行われたこの決勝レースを制したのは、ドゥカティのサテライトチームであるPrima Pramac Racingのジョアン・ザルコで、このフランス人ライダーはMotoGP参戦7シーズン目にして初の優勝を飾りました。また、決勝レースに先立って行われた予選でポールポジションを獲得したのは、やはりPrima Pramac Racingのホルヘ・マルティンでしたが、彼が記録したベストタイムは新しいコースレコード(オールタイムラップレコード)で、MotoGPの出場全車が使用するミシュランタイヤの進化が今回も明らかな結果で証明されました。

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オーストラリアGP優勝
ジョアン・ザルコ(ドゥカティ・デスモセディッチGP23)

開催サーキットのフィリップアイランドは、路面のタイヤへの攻撃性が非常に高く、そのうえ決勝レースのスタート時の路面温度は34℃と高めであったことから、ミシュランは全ライダーに、リアタイヤにはMICHELIN Power Slickのミディアムコンパウンドの使用を推奨しました。それでも4名のライダーが、ソフトコンパウンドを自らの判断により選択してレースをスタート。その中のひとりであったホルヘ・マルティンが、首位を延々と走り続けました。つまり、ソフトタイヤはミシュラン自身の予想を超えるライフの長さを見せることになったのですが、それでも残り2周となったあたりで大幅なグリップダウンが生じ、最終ラップには4名のライダーがマルティンを相次いでオーバーテイク。真っ先にマルティンをかわしたザルコ(写真中央)が、僅差で続いたライバルたちのチャージを退けて、MotoGP初優勝を飾りました。2位にはフランチェスコ・バニャイア(写真左)、3位にはMotoGP初表彰台獲得となったファビオ・ディ・ジャンアントニオ(写真右)が入って、ドゥカティ勢が表彰台を独占しました。

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フィリップアイランドは、タイヤの左側に強い負荷がかかり続けるコーナーの割合が高く、路面の舗装も粗めのコースです。そこでミシュランは、MICHELIN Power Slickについては、フロント用/リア用ともに、左側ショルダーを大幅に強化したタイヤを用意しました。

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予選ではホルヘ・マルティンが、昨年大会で彼自身が立てた記録を更新する、新しいオールタイムラップレコード(当該サーキットにおけるMotoGPマシンでの史上最速ラップタイム)1分27秒246をマーク。今シーズン3度目のポールポジションを獲得しました。

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土曜日開催となった決勝レースにおいて、リアにソフトタイヤを選択した#89 マルティンは、好スタートを決めると、一気に後続を突き放し、27周のレースの大半で首位を走り続けました。しかし、最後に大幅なグリップダウンを喫することを避けられませんでした。

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最終ラップに訪れたチャンスを逃さず、MotoGP初優勝を飾ったザルコは、フランスはカンヌ出身の33歳。2015年と2016年の2年連続Moto2チャンピオンで、2017年からMotoGPに参戦。最高峰クラス出場が120戦目であった今大会で、念願の勝利をもぎ取りました。

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気象予報のとおり、日曜日は悪天候に見舞われました。朝一番のウォームアップセッションは、ウェットコンディションながらも何とか走行を行えましたが、その後、天候はさらに悪化。正午スタートの予定であった13周のスプリントレースは開催中止となりました。

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ミシュランはこのフィリップアイランドに、タイヤの左右のコンパウンド特性がかなり異なる、特別なMICHELIN Power Slickを投入。マルティンのオールタイムラップレコードの更新と、ザルコらによる決勝レースの安定的な好走により、ミシュランの開発努力が報われた格好になりました。

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