MOTOGP 2018 ROUND 3
AMERICAS
■予選:4月21日/決勝:4月22日
■開催地:サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(アメリカ)
マルケス無双
アメリカズGP、6連覇を達成
MotoGP第3戦アメリカズGPがテキサス州のサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催され、このレースの2013年大会でMotoGPキャリア初優勝を飾って以来、同地で負けなしを誇ってきたホンダのマルク・マルケスが今回も他のライダーを寄せ付けずに勝利。今シーズンに入ってからは初めて表彰台の頂点に立つとともに、同グランプリでは圧巻の6年連続優勝を達成しました。
アメリカズGP優勝
マルク・マルケス(ホンダ RC213V)
ひとり旅を続けたすえに優勝を飾り、アメリカ開催のMotoGPレースを10大会連続で制することになったマルケス。クールダウンラップでは、昨年不慮の事故で他界した2006年MotoGPチャンピオンのアメリカ人ライダー、ニッキー・ヘイデンのフラッグを手にしながら走りました。
ホールショットを奪ったのは予選で3番手タイムを叩き出したスズキのアンドレア・イアンノーネでしたが、オープニングラップのバックストレートエンドでマルケスがトップに浮上。その後はタイヤをマネージメントして走りながらも後続を寄せ付けず、今季初優勝を手にしました。
マーベリック・ビニャーレスは、昨年はシーズン序盤においては開幕2連勝を果たすなど好調でしたが、シーズン中盤以降はマシンがコース特性やコンディションによっては大幅に戦闘力を失ってしまう問題につきまとわれました。しかし、今回はトップが見える位置を久々に走り続けたすえに2位に入り、今シーズン初の表彰台に上りました。
今大会でひときわ強い輝きを放ったイアンノーネ。マルケスとビニャーレスには先行されましたが、その後も力強いライディングを続けて3位でフィニッシュし、昨年スズキワークスに加入してから初めてとなる表彰台に上りました。スズキとしては前戦アルゼンチンGPでのアレックス・リンスの3位入賞に続いての2戦連続表彰台獲得となりました。
左から、2位のヤマハのビニャーレス、優勝のホンダのマルケス、3位のスズキのイアンノーネと、異なる3つのバイクメーカーのワークスライダーが立った表彰台。今大会を含む今シーズンこれまでの3戦では異なる8人のライダーが表彰台に上っており、MotoGPの接戦ぶりがそのまま反映された結果となっています。
前戦アルゼンチンGPではマルケスに跳ね飛ばされる格好で転倒・リタイアを喫したバレンティーノ・ロッシでしたが、気を取り直して臨んだ今回のレースは4位でフィニッシュ。2位と4位を占めたヤマハワークスの復調ぶりも印象づけられました。
サーキット・オブ・ジ・アメリカズはこのオフシーズン中に路面が再舗装され、しかし、その新しい路面で事前テストを行うことなく今大会が開催されました。おまけに、新しい路面はタイヤへの攻撃性が高いもので、レース時の路面温度も高く、タイヤには非常に難しい条件が課されることになりましたが、ミシュランのMotoGP公式タイヤは安定して高いパフォーマンスを発揮。優勝を飾ったマルケスは、「この週末、僕らは作業をタイヤに集中させてきた。今日(=決勝レース日)は温度が高くなったけど、ミシュランタイヤはさらに良く機能してくれた」と語りました。