MOTOGP 2023 ROUND 3
AMERICAS
■予選:4月15日/決勝:4月16日
■開催地:サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(アメリカ)
■レース周回数:20周(110.26 km)
ラップタイムも優勝レースタイムも新記録
リンスがホンダに1年半ぶりの勝利をもたらす
ミシュランが出場全車に公式タイヤを供給している二輪ロードレースの世界最高峰シリーズ MotoGPの2023年シーズン第3戦アメリカズGPが開催され、土曜日のスプリントレースではDucati Lenovo Teamのフランチェスコ・バニャイアが、日曜日の決勝レースではLCR Honda Castrolのアレックス・リンスがそれぞれ優勝を飾りました。そして、予選ではバニャイアが、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)におけるMotoGPマシンの新コースレコードを樹立。また、決勝レースにおける最速ラップタイムと優勝レースタイムの双方の従来記録がリンスによって更新されました。
アメリカズGP優勝
アレックス・リンス(ホンダ RC213V)
昨シーズン末のスズキのMotoGP撤退を受けてLCR Hondaに移籍したリンスにとって、ホンダのマシンでの出場はこれがまだ3戦目でしたが、予選で2位、スプリントレースで2位、そして決勝レースでは優勝という見事な成績を残しました。ホンダ車に乗るライダーが勝ったのは、2021年10月にマルク・マルケスが優勝したエミリア・ロマーニャGP以来のことでした。
高低差が大きく、そして路面が粗いCOTAは、特にフロントタイヤに厳しいコースです。高い荷重と、バンピーな路面からの攻撃に堪えるタイヤをミシュランは用意して備えました。
前年王者のバニャイアが新コースレコードでポールポジションを獲得。彼は、予選のすぐ後に行われたスプリントレースも完璧な内容で制して、土曜日の走行を制圧しました。
レース前半は#1 バニャイアと#42 リンスの一騎打ちでしたが、8周目にバニャイアが転倒。これで単独のレースリーダーとなったリンスが、ホンダでの初勝利・通算6勝目をマークしました。
首位を走っていたバニャイアの転倒によって2位争いに繰り上がったファビオ・クアルタラロとルカ・マリーニのバトルでしたが、これを#10 マリーニが制し、MotoGP初表彰台を獲得しました。
開幕以来、思うような結果を出せずにきていた2021年チャンピオンのクアルタラロ。今回は3位でフィニッシュし、自身としてもヤマハ陣営としても今シーズン初の表彰台に上りました。
全般的にバンピーで、タイヤに厳しい試練を課すCOTAですが、リンスは優勝レースタイムの従来記録を約10秒も短縮。ミシュランMotoGP公式タイヤの進化が如実に表れる結果を出しました。また、決勝レースのトップ4はすべて異なるメーカーのマシンに乗るライダーたちで、ミシュランタイヤの偏りのない高性能がまたしても示されることになりました。