MOTOGP 2019 ROUND 5
FRANCE
■予選:5月18日/決勝:5月19日
■開催地:ル・マン・ブガッティ・サーキット(フランス)
■レース周回数:27周(112.995 km)
日変わりの天候にミシュランタイヤが存分に対応
マルケスがホンダの最高峰クラス300勝目を飾る
2019年MotoGP第5戦フランスGPは、走行初日である金曜日は晴天、土曜日の予選は雨天、日曜日の決勝レースはドライながらもかなり低い路面温度と、コンディションが毎日異なるトリッキーな週末となりました。しかし、ミシュランがル・マンに持ち込んだMotoGP公式タイヤ各種はいずれの走行条件においても高いグリップと安定性、そして確かなインフォメーションを各ライダーに提供。中でも、ホンダのマルク・マルケスがあらゆるコンディションにおいて速さを見せてポールtoフィニッシュを決め、ホンダの世界グランプリロードレース最高峰クラス通算300勝目を飾りました。
フランスGP優勝
マルク・マルケス(ホンダ RC213V)
ポールtoフィニッシュでフランスGPを制し、今季3勝目をマークしたマルケス。「天候の変化でトリッキーな週末になったけれど、ミシュランタイヤはどのコンディションもカバーしてくれた。決勝レースで履いたソフトタイヤを僕はレース前に4周しか試せていなかったけど、ウォームアップセッションで他のライダーたちがソフトを使って速かったのを見て僕もソフトで行くと決め、実際とてもいい走りをすることができた」と語りました。
2度のフリープラクティスセッションが行われた金曜日は晴天に恵まれ、非常に速いラップタイムが記録されましたが、予選が行われた土曜日は一転して雨混じりの天候に。今シーズン初めてほぼ全面的に使用されることになった最新版のMICHELIN Power Rainタイヤを履き、各ライダーは路面が濡れたコンディションとは思えない深いリーンアングルで走行。そして最速タイムを刻んだマルケスが見事ポールポジションを勝ち取りました。
ドライコンディションながらも路面温度は16℃という低温のもとで始まった決勝レース。その序盤は、ドゥカティワークスのダニロ・ペトルッチとプラマック・ドゥカティのジャック・ミラーが相次いでマルケスに挑みかかっていく展開に。特にミラーは2周にわたってレースをリードしてみせましたが、やがてマルケスが首位を奪い返し、ペースを上げて後続に対するリードを広げていきました。
レース後半は2位以下とのギャップを見ながらペースをコントロールしてタイヤをマネージメントしたマルケスが、ほぼ完璧と言える内容でフランスGPを2年連続で制しました。ホンダにとっては最高峰クラスで通算300勝目を挙げた記念すべきレースとなりました。なお、それらの勝利の多くはミシュランタイヤを使用して勝ち取られたものです。
レース終盤にはNo.04 アンドレア・ドビツィオーゾとNo.9 ペトルッチというドゥカティワークス勢同士が熾烈な2位争いを繰り広げました。ペトルッチは先輩ライダーに再三仕掛けましたが、ドビツィオーゾはポジションを譲らず、同じくイタリア人の後輩ライダーを抑え切って2位でフィニッシュ。第2戦アルゼンチンGP以来となる表彰台に上りました。
ドビツィオーゾが2位、ペトルッチが3位、そしてミラーが4位に入ってドゥカティ勢が2-3-4位を占め、5位にはヤマハのバレンティーノ・ロッシが入りました。そして6位にはKTMのポル・エスパルガロが入賞。2017年からMotoGPに参戦しているKTMにとってのドライコンディションにおけるベストリザルトが挙げられました。
今回のフランスGPは、金曜日と日曜日はどちらもドライコンディションで走行が行われましたが、路面温度がまったく異なりました。日曜日の決勝レースは16℃という低さの路面温度でスタートを迎え、ほぼすべてのライダーが前後ともにソフト仕様のMICHELIN Power Slickを使いました。レース前に今回のコンディションにおけるソフト仕様の十分な確認を行う機会はありませんでしたが、ミシュランタイヤは高い性能と安定性を発揮し続け、各ライダーの期待にしっかりと応えました。