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MOTOGP 2020 ROUND 5
AUSTRIA

■予選:8月15日/決勝:8月16日
■開催地:レッドブルリンク(オーストリア)
■レース周回数:20周(86.36 km)

MICHELIN Power Slick計6種のうち5種類が活躍
ドゥカティのドビツィオーゾが1年ぶりの優勝を飾る

当初は28周=120.904kmで予定されていた2020年MotoGP第5戦オーストリアGPの決勝レースは、2台のマシンが絡む大クラッシュが発生して赤旗中断となり、クラッシュ発生前の周回の終了時点での順位をスターティンググリッドとした20周=86.36kmのレースとして仕切り直されました。これを制したのはドゥカティワークスのアンドレア・ドビツィオーゾで、昨シーズンの同じオーストリアGP以来となる勝利を手にしました。今回のレースではタイヤ選択がライダーによって千差万別の様相を呈し、MICHELIN Power Slickのフロント用3種類・リア用3種類=計6種類のうち5種類が使用されました。

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オーストリアGP優勝
アンドレア・ドビツィオーゾ(ドゥカティ・デスモセディッチGP20)

今大会を前にドゥカティワークスは、過去3シーズン連続でランキング2位を獲得してきたドビツィオーゾを来シーズンは起用しないことを発表。これに発奮したか、34歳になったこのイタリア人ライダーは仕切り直しの20周レースの半ばでトップを奪うとそのまま逃げ切って優勝。実力と存在感を改めて示しました。

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前戦チェコGPでは不本意な11位に終わっていたドビツィオーゾですが、得意とするレッドブルリンクでの今大会ではやはり速さを見せました。そして、仕切り直しの20周レースの10周目にプラマック・ドゥカティのジャック・ミラーをかわして首位に立つとリードをじりじりと広げていき、同コースで通算3回目、MotoGPキャリアを通じて15回目、そしてドゥカティとしては通算50回目となるMotoGP優勝を飾りました。

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今大会ではスズキ勢も速さを見せ、20周レースの序盤からアレックス・リンスとホアン・ミルがそろって上位を走りました。そして10周目にはリンスが2台のドゥカティを立て続けにかわして一気にトップへ。しかし、リンスはその直後に転倒を喫してしまいました。これでミルが3位に浮上することとなりましたが、彼は最終ラップでジャック・ミラーをかわすという大仕事をやってのけて2位でフィニッシュ。この22歳のスペイン人ライダーはMotoGP参戦2年目にして初めての表彰台に上りました。

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プラマック・ドゥカティのNo.43 ジャック・ミラー(写真先頭)は、優勝したドゥカティワークスのドビツィオーゾに劣らぬスピードを今回披露。彼は仕切り直しの20周レースでフロントとリアの双方にソフトタイヤを選んだ唯一のライダーでしたが、巧みにタイヤマネージメントをしながらトップ争いに絡み続けました。最終ラップでスズキのミルに抜かれはしましたが、ミラーは3位でフィニッシュして今季初の表彰台を獲得しました。

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MotoGP出場がまだ3戦目であった前戦チェコGPで自身にとってもKTMにとっても初の優勝を飾り、一躍脚光を浴びる存在となったブラッド・ビンダー。今回のレースの終盤ではヤマハのバレンティーノ・ロッシとの熾烈なバトルを演じ、見事これを制して4位に入賞。彼とKTMの速さが前戦だけのものではないことを証明してみせました。

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4年連続王者であるホンダワークスのマルク・マルケスは第2戦スペインGPでの右上腕骨折のために前戦に続いて欠場。その弟で同じくホンダワークスのアレックス・マルケスはデビューしたばかりのMotoGPに悪戦苦闘中。一方、LCRホンダの中上貴晶はMotoGP参戦も3年目となってパフォーマンスが大幅に向上してきており、今大会ではロッシに続く6位でフィニッシュ。今季これまでの全レースにおいてホンダ勢の最上位となる結果を残しています。

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今回の決勝レースではフロント3種類のすべてとリア3種類のうち2種類の計5種類のMICHELIN Power Slickがいずれかのライダーによって使用され、トップ5でフィニッシュしたライダーたちのタイヤ選択はすべて異なることになりました。それでいて、優勝ライダーから最下位ライダーまでのレースタイムの差は30秒以内に収まることに。様々なライディングスタイルやマシンの特性に対応するミシュランMotoGP公式タイヤの懐の深さやバリエーション設定の適切さが、拮抗した結果に表れた一戦となりました。

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