MOTOGP 2023 ROUND 9
GREAT BRITAIN
■予選:8月5日/決勝:8月6日
■開催地:シルバーストーン・サーキット(イギリス)
■レース周回数:20周(118.00 km)
アプリリアのエスパルガロが今季初優勝
悪条件のもとミシュランタイヤの高性能が光る
二輪ロードレースの世界最高峰シリーズであるMotoGPの2023年シーズン第9戦イギリスGPが行われ、Aprilia Racingのアレイシ・エスパルガロがDucati Lenovo Teamのフランチェスコ・バニャイアを最終ラップでかわして今季初優勝。MotoGPキャリア通算2勝目を飾りました。今大会は不安定な天候のもとでの開催となり、ミシュランのMotoGP公式タイヤのドライ用MICHELIN Power Slickとウェット用MICHELIN Power Rainの大半の種類が使用されました。この週末を通じて、路面温度はこの時期としては低く、さらに雨がちな天候となるなど、条件は良好ではない走行セッションが多くありましたが、どの種類のミシュランタイヤも各ライダーから寄せられた期待に応える高性能を発揮し、ハイレベルな戦いを支えました。
イギリスGP優勝
アレイシ・エスパルガロ(アプリリア RS-GP)
決勝はドライコンディションのもとで行われましたが、レース後半では雨粒がパラつき、出走22名のうち4名がウェットタイヤを履いたマシンに乗り換えました。しかしトップグループのライダーたちは、ミシュランタイヤの性能を信じて、ドライ用であるMICHELIN Power Slickのまま走行。とりわけ果敢な走りを最終ラップで見せた#41 アレイシ・エスパルガロが、先行していた#1 フランチェスコ・バニャイアを見事にかわし、今季初優勝をもぎ取りました。
6週間ぶりのMotoGPの舞台となったシルバーストーンは、タイヤへの攻撃性が比較的高いサーキットですが、今大会は午後でも20℃を少し上回る程度の路面温度にしかならず、タイヤを守りながらもその温度を高く保ち続ける、という走りが問われました。
土曜日は雨模様となり、午前も午後もMICHELIN Power Rainが使用されました。午前中に実施された予選ではソフト仕様が使われましたが、午後に10周の周回数で行われたスプリントレースでは、出場ライダーの全員が前後にミディアム仕様を選択しました。
スプリントレースを制したのはGresini Racing MotoGPの#73 アレックス・マルケスでした。兄より3歳年下であるマルク・マルケスの弟は、2周目で首位に立つと、スムーズな走りを続けて逃げ切り、キャリア3年目のMotoGPで初めて表彰台の中央に立ちました。
日曜日に行われた決勝レースでは、ドライ路面ながらも雨粒がパラつくコンディションの中、MICHELIN Power Slickで果敢な走りを見せたアレイシ・エスパルガロが優勝。彼にとってもアプリリアにとっても、昨年の第3戦以来の勝利でした。
今大会では、幅広いコンディションに対応するミシュランタイヤの懐の深さが、不安定な天候のもとで遺憾なく発揮されました。土曜日のスプリントレースは雨上がりのウェット路面での開催でしたが、転倒者はなく、MICHELIN Power Rainの高性能が光りました。
フロント用には34%、リア用には52%もの割合でサステナブル材料を使用した公式タイヤをミシュランが供給している電動バイクレース MotoEの今季5ラウンド目も開催。2レースともウェットで行われましたが、MICHELIN Power Rain MotoEは高いグリップ性能を発揮。各ライダーはタイヤに厚い信頼を寄せ、アグレッシブな走りを披露していました。