秩父 堂平天文台 星空とドーム

クルマとバイクがあれば非日常の世界も簡単に体験できる。日帰りで行く、夜景と星空撮影の旅。

都内から2時間ほどクルマやバイクで移動するだけで、景色がグッと変わる。
自然がありのままで存在し、五感が驚くほど刺激される。
エンジンの気持ちいい音、グーンとハンドルを切ったときの心地よさ。
愛車が一緒なら、その感動は倍増する。
星空は見れるだろうか? そんな今日の緊張感すら心地いいのだ。
MEM  バナー 「ミシュランニュースレターに登録」
朝早くに東京を出発!
大人の遠足。これが楽しい。

冬が近づくと空気が乾燥する。これは星空が見えやすくなる季節とも言える。ならば、近場に星を見に行こうか。そんな風に日帰りドライブの計画が立ち上がり、仲良し家族と友人との旅が始まった。一人はバイク、家族はクルマ。日中は互いに自由にドライブを楽しみたいから、星空観察に合わせて現地集合に決まり! 目指すは関東屈指の星空と夜景スポットである「堂平天文台」。ちょうど周辺の紅葉も期待できそうだ。途中、周辺の人気スポットにも寄り道して、夜が訪れるのをゆっくりと待つ。旅気分の高まる1日が早速スタートした。

朝7時に都内を出発。旅のお供のバイクはBMW Motorrad R18 B / MICHELIN COMMANDER III TOURING

朝7時に都内を出発。旅のお供のバイクはBMW Motorrad R18 B / MICHELIN COMMANDER III TOURING

クルマはBMW 5シリーズ ツーリング / MICHELIN PILOT SPORT 4

クルマはBMW 5シリーズ ツーリング / MICHELIN PILOT SPORT 4

「堂平天文台」のある埼玉県ときがわ町の近くには、川下りで有名な長瀞があり、観光スポットとして名高い神社や自然も多く存在する。都内あるいは近郊からであれば、東京・練馬ICから関越自動車道で2、3時間も走れば現地には到着できる。日中はそれぞれの気になるスポットへ向かう。バイクは秩父三社の一社に数えられる「宝登山神社」へ。クルマでは広大な敷地と豊かな自然で知られる「秩父ミューズパーク」をまずは目指すことにした。

歴史ある神社や豊かな自然、そして爽快な峠道。景色の変化を楽しみながらドライブする時間は最高だ

歴史ある神社や豊かな自然、そして爽快な峠道。景色の変化を楽しみながらドライブする時間は最高だ

まずは、バイク。
直進的な走りを愉しめるタイヤだから
高速道路の運転もスムーズ

関越自動車道でのドライブは30km以上。ちょっとした距離になるから、当然走りにもこだわりたい。日本では2021年9月に発売されたばかりのBMWのバイク「R18B」は、いわゆるドイツ生まれのアメリカンクルーザー。まっすぐな道を駆け抜けるには最適なバイクで、その爽快感に思わず笑みがこぼれる。優れたコントロール性能と応答性能を持つミシュランのスポーツタイヤ「COMMANDER III TOURING」が、さらに自由自在な走りを可能にしてくれるのだ。

高い直進安定性を発揮し、ハンドリングも軽快だ

高い直進安定性を発揮し、ハンドリングも軽快だ

BMW MotorradのHERITAGE カテゴリー R 18 B に純正装着されている「COMMANDER III TOURING」は、ツーリングモデルに対応した最新のミシュランタイヤ。優れたコーナリング性能や濡れた路面での高いウェットグリップ性能などが特徴だ

BMW MotorradのHERITAGE カテゴリー R 18 B に純正装着されている「COMMANDER III TOURING」は、ツーリングモデルに対応した最新のミシュランタイヤ。優れたコーナリング性能や濡れた路面での高いウェットグリップ性能などが特徴だ

いっぽうクルマのほうは、長距離ドライブでの快適性が自慢のBMWの5シリーズ「ツーリング」だから、高速道路の走りも楽しいものに。エレガントなインテリアや車内にたっぷりと光を取り込むサンルーフが、車内に心地よい空気を運んでくれるから、二人の会話も当然弾んでいく。

上品でモダンなデザインに気分も高まる

上品でモダンなデザインに気分も高まる

風格に満ちたクルマに引けを取らないMICHELIN PILOT SPORT 4のタイヤデザイン。コントラストが鮮明な「プレミアムタッチ」は、ベルベットのような質感が、ハイパフォーマンスタイヤにふさわしい佇まいを与えている。2016年にはグッドデザイン賞も受賞した

風格に満ちたクルマに引けを取らないMICHELIN PILOT SPORT 4のタイヤデザイン。コントラストが鮮明な「プレミアムタッチ」は、ベルベットのような質感が、ハイパフォーマンスタイヤにふさわしい佇まいを与えている。発売年となる2016年にはグッドデザイン賞も受賞した

ミシュラングリーンガイドで
一つ星を獲得した宝登山神社へ
 

高速を降りてバイクで向かったのは、「ミシュラングリーンガイド」で2011年に一つ星を獲得した宝登山神社。色鮮やかな権現造りが特徴的で、本殿を中心に20カ所近くの見所がある。最寄りの長瀞駅からもほど近い、いつも多くの観光客で賑わっている場所だ。豊かな自然に囲まれたこの場所は空気も澄んでいて、清々しい気分に満たされる。快適なドライブを楽しんだ後の休憩スポットには最適だ。

敷地内にバイク置き場があるので、社殿へのアクセスも容易

敷地内にバイク置き場があるので、社殿へのアクセスも容易

神社へ向かうまでの宝登山参道には多くの店が並んでいるので、散策しがてら腹ごしらえも済ませておきたい。境内入口には夫婦円満や良縁成就を示す相生の松があり、その傍の二の鳥居をくぐれば、社殿まではすぐそこだ。宝登山神社には火災盗難よけ・諸難よけのほか、宝の山に登るという名前から商売繁盛・諸願成就といったご利益があるという。付近にはロープウェイ乗り場があり、宝登山頂へ行くこともできる。

訪れたのはちょうど紅葉シーズン。鮮やかに色付く森に心も癒される

訪れたのはちょうど紅葉シーズン。鮮やかに色付く森に心も癒される

境内を散策しながら黄金だんごを購入。宝登山名物として知られ、もっちりとした食感が美味しい

境内を散策しながら黄金だんごを購入。宝登山名物として知られ、もっちりとした食感が美味しい

快適ドライブの合間に
秩父エリアを散策

さて、クルマの旅はというと、高速出口からは見所満載の長瀞・秩父エリアにほど近く、せっかくならいろんな場所に立ち寄ってみようと、夫婦でクルマを走らせる。向かうのは四季折々の自然が楽しめる「秩父ミューズパーク」。広大な敷地内には宿泊施設や日帰りの入浴施設、アウトドアパークなど、設備が盛りだくさん。あっという間に1日が過ぎてしまう広さなので、今回は都内ではなかなか見ることのできない紅葉を満喫することにした。

高速を降りてクルマを走らせるだけで、次々と紅葉が目に飛び込んでくる

高速を降りてクルマを走らせるだけで、次々と紅葉が目に飛び込んでくる

「森に囲まれたカフェでランチにしようか。」星空観察まで時間はたっぷりあるので、寄り道を存分に楽しめる

「森に囲まれたカフェでランチにしようか。」星空観察まで時間はたっぷりあるので、寄り道を存分に楽しめる

さまざまなアクティビティが魅力の秩父ミューズパークは、実は“都心から一番近い雲海”としても注目を集める場所。秩父盆地では、夜に地表付近の空気が冷えて霧が発生することが多く、条件が揃えば早朝にかけて雲海を見ることができるのだという。発生しやすいシーズンは春と秋。特に10月中旬~11月中旬頃が発生のピークで、展望台から見ることができる。

展望台から一番近い駐車場、展望台駐車場(P10)第二を目指そう

展望台から一番近い駐車場、展望台駐車場(P10)第二を目指そう

真冬には奥秩父の名所
三十槌の氷柱もおすすめ!

関越自動車道の花園ICより約1時間30分の場所にある「三十槌の氷柱」は、奥秩父の冬の名所。岩清水が凍り作り上げられる氷の芸術で、寒さが厳しくなっていくと徐々にその姿を現してくる。今回はシーズン外だったため訪れることはできなかったが、タイミングが合えばぜひ見てみたい絶景だ。見頃は1月中旬から2月中旬頃まで。同時期はライトアップされているので、夜の幻想的な世界も楽しめる。

見学できるのは、ウッドルーフ奥秩父オートキャンプ場もしくは槌打キャンプ場にて。どちらも駐車場あり

見学できるのは、ウッドルーフ奥秩父オートキャンプ場もしくは槌打キャンプ場にて。どちらも駐車場あり

今回の最終目的地
堂平天文台へとドライブ

クルマとバイク、それぞれの立ち寄りスポットから堂平天文台までは約1時間。11月後半だから日が暮れるのも早い。堂平天文台にはバンガローやキャンプサイトもあるので、星空観察までの時間をそこでゆっくりと過ごすのもいい。早々に最終目的地まで愛車を走らせることにした。

堂平天文台までは峠道を使う。幾度と続くワインディングロードも快適な走りだ

堂平天文台までは峠道を使う。幾度と続くワインディングロードも快適な走りだ

険しい峠道での走りも安定するのもMICHELIN PILOT SPORT 4の醍醐味

険しい峠道での走りも安定するのもMICHELIN PILOT SPORT 4の醍醐味

スポーツタイヤでありながら頼もしいウェットグリップを兼ね備えたMICHELIN PILOT SPORT 4。当然、ドライ・ウェット路面でのブレーキの性能も高いので、峠道でも安定した走りを楽しめる。そうして、県道172号線から白石峠ルートで走ると案内板が見えてきた。ついに堂平天文台に到着だ。

堂平天文台。この建物で行われているイベント「星空観望会」は取材時はコロナの影響でお休み中だが、敷地内には入ることができ、宿泊も可能だ

堂平天文台。この建物で行われているイベント「星空観望会」は取材時はコロナの影響でお休み中だが、敷地内には入ることができ、宿泊も可能だ

堂平天文台では、毎月第2・第4金曜日の夜は星空観望会が行われているのだが、残念ながら現在は開催中止中。施設内にある91cm反射望遠鏡から眺める天体観測はかなりの迫力だから、次回はぜひ体験してみたい。予約は必須だが、星空案内人による詳しい説明を聞くことができるのはこの場所ならでは。とはいえ肉眼でもこの周辺から見る夜景は本当に素晴らしい。ログハウスやモンゴル式テントなど、バラエティに富んだ宿泊設備があるので、泊まりでの滞在もおすすめだ。夜空を心ゆくまで眺めることができる。

2wpc2021 2 dome1
2wpc2021 2 18
堂平天文台には宿泊施設もあり。テント泊やデイキャンプもできる

堂平天文台には宿泊施設もあり。テント泊やデイキャンプもできる

星空と夜景の世界に包まれて
非日常的で心躍る時間が過ぎていく

キャンプサイト近くで休憩しながら素晴らしい夕暮れを眺めていると、あっという間に夜が近づいてきた。標高は1,000m以下だが、さすがにこの時期は冷え込む。今回は宿泊しないため16:30に閉まる施設のゲートから出て、すぐ右にある駐車場にクルマを停める。夫婦は快適な車内でタイミングを待ちながら、星空が出た頃に駐車場から歩いて5分ほどの山頂へと移動。入場門の脇にあるトレッキングルートを5分程度登るだけで、視界を遮るものが何もない世界が広がっていた。

山頂から見た夜景。施設外のため24時間出入りが可能。堂平天文台の入場門は16時30分(時期により異なる)に閉まってしまうため、日帰りの場合はそれまでに退場する必要がある

山頂から見た夜景。施設外のため24時間出入りが可能。堂平天文台の入場門は16時30分(時期により異なる)に閉まってしまうため、日帰りの場合はそれまでに退場する必要がある

堂平天文台からクルマで5分ほど下ると、見晴らしの良い駐車場がある。パラグライダーが空に飛び出す場所としても知られ、愛車との撮影スポットとしても人気が高い。昼間は眼下に街並みを見渡せ、日没前には美しい夕焼けが現れる。せっかくだから愛車を撮影。この日は空に多くの雲があったため満天の星空とはいかなかったが、都会では決して見ることのできない夜空に心がどんどん緩んでいく。大きな自然に包まれるだけで、深いリラックスを味わえるのが素晴らしい。快晴時の星空は“関東屈指”と呼ばれるだけに、想像を超えてくるに違いない。観光地が多く点在する秩父・長瀞エリアだけに、再び訪れるのも楽しみだ。

愛車をかっこよく撮影するには、クルマの前面と横のボディを見せるバランスが重要。プロのカメラマンの間では「3対7」がベストと言われているが、実際にはクルマのデザインによって微妙にバランスを変えていく

愛車をかっこよく撮影するには、クルマの前面と横のボディを見せるバランスが重要。プロのカメラマンの間では「3対7」がベストと言われているが、実際にはクルマのデザインによって微妙にバランスを変えていく

プロのカメラマンが指南。
スマートフォンの簡単操作で
夜の景色を素敵に切り取る裏ワザ

大満足だった1日の締めはもちろん記念撮影。大袈裟な機材を持参するのではなく、気軽にスマートフォンで撮影できると最高だ。しかし暗闇では、星空を美しく、愛車をかっこよく撮影するのは素人にはなかなか至難の技。スマートフォンのカメラ機能が格段にアップしたと言えど、理想の写真を残すには撮影テクニックが必要なのだ。プロのカメラマンが教えてくれたアドバイスを元に、早速撮影をしてみよう。

2人で愛車を撮影できる場合は、1人がスマートフォンのライト機能を使って車体を照らしてみよう。通常だと星空と車体のそれぞれがしっかり写る写真を撮るのは難しいが、ライトを入れることで、光のバランスが整う

2人で愛車を撮影できる場合は、1人がスマートフォンのライト機能を使って車体を照らしてみよう。通常だと星空と車体のそれぞれがしっかり写る写真を撮るのは難しいが、ライトを入れることで、光のバランスが整う

ストロボを使わず、夜に被写体をしっかり写す場合は、数秒間カメラのレンズが開いた状態となる“スローシャッター”が便利だ。手振れをしてしまうと写真がボヤけてしまうので、地面やクルマのボンネットなどにスマートフォンを固定しよう。1人でバイクを撮影する場合は、カメラを地面に置いて固定しつつ、もう片方の手で車体を照らす方法がおすすめ。ヘッドランプや小型の懐中電灯など、光があればなんでもOK。下のアングルから撮影することで、バイクの正面をあおるような画角となり、車体に迫力が生まれる

ストロボを使わず、夜に被写体をしっかり写す場合は、数秒間カメラのレンズが開いた状態となる“スローシャッター”が便利だ。手振れをしてしまうと写真がボヤけてしまうので、地面やクルマのボンネットなどにスマートフォンを固定しよう。1人でバイクを撮影する場合は、カメラを地面に置いて固定しつつ、もう片方の手で車体を照らす方法がおすすめ。ヘッドランプや小型の懐中電灯など、光があればなんでもOK。下のアングルから撮影することで、バイクの正面をあおるような画角となり、車体に迫力が生まれる

日本各地の美しい星空スポットを目指して
また次回も旅に出よう

都内から堂平天文台まで、バイクやクルマで駆け抜けること往復5時間。まっすぐな高速道を心地よく走り続ける喜びに浸りながら、多彩なワインディングロードではコーナリングの心地よさや興奮も体験した。途中見る風景は自然豊かで美しく、ドライブはますます楽しいものに。賑やかな観光地から、非日常の世界が広がる山頂まで、わずか1日とは思えないほど充実したドライブ。心地よい疲れを感じるほどに遊んだ夜、帰路へ着くまでの運転も想像以上に快適だったのは、やはり信頼できるタイヤと一緒だから。これならどこまででも走れそうだ。岩手県の「ひろのまきば天文台」や長野県の「野辺山高原」、そして逆さ富士も美しい山梨県「精進湖」など、人気の星空スポットは全国にまだまだある。次はどこへ行こう? 計画を立てている時間もまた、楽しいものだ。

旅を振り返りながら、今日見た風景や愛車と走った極上時間を思い出す

旅を振り返りながら、今日見た風景や愛車と走った極上時間を思い出す

今回のバイク

今回のバイク BMW Motorrad R 18 B
BMW Motorrad R 18 B

たくましいパワーとBMWの歴史を融合させたエモーショナルな最新モデルだ。ハンドルバーにマウントした大型のフロントフェアリングと低いウインドスクリーンが放つ力強い存在感は、乗り手に心地よい満足感を与えてくれる。BMW Motorrad史上最大排気量を誇る1,801ccのボクサーエンジンも特徴で、パワフルな乗り味と安定した走りを楽しめる。
https://www.bmw-motorrad.jp/ja/models/heritage/r18-b.html

今回のクルマ

今回のクルマ BMW 5シリーズ ツーリング
BMW 5シリーズ ツーリング

BMWの5シリーズを牽引する存在として誕生した「ツーリング」が今回の相棒クルマ。ロング・ホイールベースが特徴で、並外れた機能性と長距離ドライブにおける快適性を確保。スポーティかつエレガントなデザインにドライブ気分も高まる。フレキシブルなラゲージスペースで収納力も抜群。大人のロングドライブ&国内トリップをしっかりサポートしてくれるから、心強い。
https://www.bmw.co.jp/ja/all-models/5-series/touring/2021/bmw-5-series-touring-highlights.html

2wpc2021 2 27

2021年12月10日掲載(取材日:2021年11月21日)
※掲載内容は取材時の情報です。

企画・構成・文/ピークス、写真/落合明人

MEM バナー 「ミシュラン ニュースレターに登録」
MICHELIN EXPERIENCE MAGAZINE これまでの記事はこちらから
You are using an unsupported web browser
本ウェブサイトではサポートされていないウェブブラウザをお使いのようです。一部の機能が正常に作動しない場合があります。閲覧中に動作が不安定になる場合があります。このウェブサイトを最大限活用していただくため、以下のブラウザのいずれかを使用していただくか、アップグレードまたはインストールしてください