落ち葉の季節も過ぎ去り、天気予報コーナーにも雪マークが出始めた。家のコタツも大好きだけど、たまにはゆっくりのんびり女子2人旅。今回は歴史と文化の豊かな富山県を周遊しながら、地元の食材を使い地産地消にこだわるSDGs実現に向けた取り組みを行なっているレストランへ。道中はハイブリッド車の静かな車内で、仕事に恋や趣味と話題は尽きない。
冬の富山でのんびり、文化と歴史に触れる旅
ここ数年、海外はもちろん国内旅行ですら行くのが難しい日々が続いていたが、いっぽうで、キャンプやクルマ旅などの人気が高まっていたのも事実。密を回避しつつ移動が叶うクルマに注目が今まで以上に集まるのも無理もない。“ちょっとそこまで”から“遠出”まで、自分好みの行程がフレキシブルに作れるのもクルマだからこそ。気心知れた友人とその場で見つけた感動の導くままに、自由気ままな富山を巡るドライブに、さぁ出発!
旅の相棒は人気のコンパクトSUV、トヨタ「ヤリス クロス」
富山までの旅の相棒は、スタッドレスタイヤ「MICHELIN X-ICE SNOW(ミシュラン エックス アイス スノー)」を装着したトヨタ ヤリス クロス。そして今回ともに旅してくれるのはモータージャーナリストの藤島智子さんだ。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員であり、レーシングドライバーでもある藤島さんと一緒に富山を巡る。
富山ならではのガラスの歴史を現代作品で紐解く「富山市ガラス美術館」
立山の氷の岩脈、あるいは富山で作られる美しいガラスのアートのような外観の富山市ガラス美術館。風情のある路面電車と芸術が共演する街並みが広がる
最初に訪れたのは市内の「富山市ガラス美術館」。新国立競技場でも有名な建築家・隈研吾氏が設計を手掛けており、富山名産のガラスにアルミ・石を組み合わせた外観が特徴。館内は県産杉板ルーバー採用のぬくもりと6階までの吹き抜けで開放感抜群の空間が広がり、観光客はもちろん、図書館やカフェが併設され市民の憩いの場となっている。ほっと安心できる柔らかな温かさと佇まいでついつい長居がしたくなる。最初に訪れたのは市内の「富山市ガラス美術館」。新国立競技場でも有名な建築家・隈研吾氏が設計を手掛けており、富山名産のガラスにアルミ・石を組み合わせた外観が特徴。館内は県産杉板ルーバー採用のぬくもりと6階までの吹き抜けで開放感抜群の空間が広がり、観光客はもちろん、図書館やカフェが併設され市民の憩いの場となっている。ほっと安心できる柔らかな温かさと佇まいでついつい長居がしたくなる。
富山市ガラス美術館の広々としたメインフロアは吹き抜けになっている
「なぜ富山でガラス?」この関係を紐解くには江戸時代まで遡る必要がある。当時、富山藩の藩主が、江戸城内で他の藩の大名の腹痛を越中の薬で救ったという「江戸城腹痛事件」により“越中富山の薬売り”が一躍有名に。その名はやがて全国規模となり、明治・大正時代には「薬瓶」の製造が国内トップに。しかし、戦後になるとプラスチック製造業が急成長。安くて大量に早く作れるプラスチックの入れ物が出回ったことで薬瓶は衰退。ガラス職人を有する富山はその将来性に着目し、若手育成や作家の支援を行うように。やがて、ガラス文化の発信地・その一環として同館が開館した。
富山市ガラス美術館蔵「チャーミングレディ」(2013年・西悦子作)」(撮影:斎城卓・写真提供:富山市ガラス美術館)
同美術館は、富山市立図書館本館や富山第一銀行本店などが入居する複合施設「TOYAMAキラリ」内に“ガラスの街とやま”事業のひとつとして2015年に開館。国内外の1950年以降の現代ガラスアートを中心に400点以上のコレクションを収蔵。見どころは、6階にある常設展「グラス・アート・ガーデン」に飾られている、現代ガラス美術の巨匠デイル・チフーリ氏の工房で制作されたインスタレーション(空間芸術)作品だ。
無料で作品を鑑賞できる「グラス・アート・パサージュ」
美術館の常設展「グラス・アート・ガーデン(観覧料200円)」には、巨匠デイル・チフーリ氏の作品が5点展示されていて、その圧倒的な美しさと大きさ、漂う静けさに時間を忘れて見入ってしまうだろう。また、4階のコレクション展や4階~2階にある「グラス・アート・パサージュ」には、富山にゆかりの深い作家の作品が定期的に入れ替えられ、いろいろな作品を無料で鑑賞ができるのもうれしいところ。
左が富山湾の海の色をイメージした「越碧(コシノアオ)」、右は富山ガラス工房オリジナル素材の「越翡翠硝子(コシノヒスイガラス)」を使ったグラス
もちろんお土産には富山ガラスをチョイス。特におすすめが富山湾の海の色をイメージした“富山ブルー”と言うべく深い碧色が美しい逸品「越碧(コシノアオ)」。これは日本の文化に合った「和の色」を自らの手で作りたいという想いから、富山ガラス工房と富山大学が共同で開発したガラス素材。また、富山県境に近い糸魚川で産出する翡翠を混ぜ合わせた神秘的な色調の富山ガラス工房オリジナル素材「越翡翠硝子(コシノヒスイガラス)」も、富山産ならではの柔らかな色彩のガラスだ。
雪国は除雪能力が高く、市街地のメインストリートの路面はすでに乾いた状態に。夏用タイヤよりも柔らかそうなゴムだし、タイヤ表面の凹凸も大きなスタッドレスタイヤだったけれど、乾いた路面でもしっかり感があって、曲がる・止まるがスムーズなのが印象的だった
富山市ガラス美術館
住所:富山県富山市西町5-1
電話:076-461-3100
営業時間:9:30〜18:00 ※金・土は20:00
URL:https://toyama-glass-art-museum.jp/
雪積もる静かな国宝「瑞龍寺(ずいりゅうじ)」で、大人の雪散歩と参拝を満喫
手前が「仏殿」で、奥に見えるのが「山門」、どちらも国宝だ
続いては、旅の安全を願うために国宝「高岡山 瑞龍寺(ずいりゅうじ)」に参拝へ。瑞龍寺は、加賀藩2代藩主・前田利長公の菩提を弔うために建築されたお寺だ。加賀百二十万石の当時の財力で、約20年の年月をかけて整備された伽藍配置(がらんはいち:寺院において主要な堂塔を配置する際の方式)の優雅さと、城郭を彷彿させる周囲のデザインなど、歴史や寺院、建築好きには見どころ満載。総門から法堂までを一直線に配列し、僧堂と大庫裡(台所)を左右対称に配置したうえで各堂を回廊でつなぐといった禅宗寺院建築は評価が高く、1997年に「山門」「仏殿」「法堂」が国宝指定に。そのため現在も多くの人たちが参拝に訪れる名寺。
松並木にこんもりと雪が積もり、静けさのなか870mの参道「八丁道」を進む
訪れた日は、参道「八丁道」をはじめ、「山門」までの道の両側には雪がたっぷり。冷たく凛と張り詰めた静けさの中、雪道を進むのは心が引き締まるというもの。富山県で唯一の国宝である瑞龍寺と雪の共演はこの時期ならでは。緑の草が生い茂る季節とは異なる美しさを放っていた。
江戸初期の建造物と庭は前日の降雪で美しく雪化粧中。この日は雪の翌日で参拝者も少なく、建造物の美しさと雪とのコントラストをじっくりと堪能できた
なお、参拝の後のお楽しみは併設する「麒麟茶屋」での「麒麟焼き」(あずき 200円〜)。パリッとした生地にアツアツのあずき餡がたっぷり。クルマ旅に美味しいはつきもの。参拝で煩悩を捨てたはずが、思わず出来立ての香りに誘われて頬張ってしまうのだった。
国宝「法堂」での参拝は、1段上がった外陣で行なう。心を落ち着かせて、しばし祈る……。そして帰りに併設されている麒麟茶屋の名物「麒麟焼き」を食す
瑞龍寺
住所:富山県高岡市関本町35
電話:0766-22-0179
営業時間:9:00〜16:30
参拝料金:一般500円/中高生200円/小学生100円
URL:https://www.zuiryuji.jp/
モータージャーナリストの藤島智子氏によるミシュラン最新スタッドレスタイヤ「X-ICE SNOW」のインプレッションは「Car Watch」にてチェックしてほしい
※Car Watch」のページに移動します。
富山の奥深い文化や歴史に触れたあとは、絶景を求めて海岸方向へとクルマを向けた。
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「折り畳みコンテナ」
機材を入れて運ぶのに重宝する「折り畳みコンテナ」は、雪道走行で汚れた車体やフロントガラスの掃除用具を入れるのに大活躍。40Lサイズは、使ったあとの用具もポイッと気兼ねなく入れられ蓋付きなので飛び出すこともなく安心だ。
「エコバッグ /カラビナ付き」
マチ広タイプで最大約17cmまで広がりお弁当などを平置きする際にも便利。ショッピングでサッと出せるようにカラビナ付属でバッグなどにも付けておきやすい。
「Wide open pouchワイドオープンポーチ」
ガバッとがま口のように開く口金入りのポーチは、マチありの大容量タイプで収納力も抜群。大きめのコスメやブラシもしっかり入るのでコスメポーチとして。また、ガジェットポーチとして運転時に使うサングラスなど、ちょっとした小物を収納して車内に置いておくのにも重宝しそう。
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2022年11月25日掲載
※掲載内容は取材時の情報です。