エコドライブとは?
エコドライブとは、燃料消費を抑えて環境負荷を減らす運転技術のことです。エコドライブの「エコ」には、2つの意味があります。
1つ目はエコロジー(環境保護)です。排出ガスを減らし、地球環境に配慮した運転を指します。
2つ目はエコノミー(経済性)で、燃料を節約してドライバーの家計を助けるという側面です。排出ガスや化石燃料の使用をできる限り削減する総合的な運転方法を指しています。
エコドライブは環境省や警察庁も推奨しており、誰でも今日から始められる実践的な運転スタイルです。特別な装置や改造は必要なく、運転の仕方を少し変えるだけで効果を実感できます。
エコドライブをするメリット
こちらでは、エコドライブを実践する主なメリットを3つ解説します。
環境に優しい
エコドライブは、CO2排出量を削減し、地球環境の保護に貢献します。
自動車から排出されるCO2は、地球温暖化の主な原因の一つです。エコドライブを実践すれば、燃料消費が減るため、排出されるCO2も比例して少なくなります。
国土交通省によると、例えば急発進を避けて緩やかにアクセルを踏む(最初の5秒で時速20km程度)だけで、燃費を約10%改善できるとしています。エコドライブを心がければ、環境負荷を大きく減らせるでしょう。
ガソリン代の節約になる
エコドライブを続けることで、年間数万円のガソリン代を節約できます。
燃費が10%向上すれば、月々のガソリン代は10%減ります。ガソリン代が月1万円の家庭なら、年間で1万2,000円の節約です。
さらに、丁寧な運転はエンジンやブレーキの負担を減らすため、車のメンテナンス費用も抑えられます。長期的に見れば車の寿命が延びて、買い替えコストの削減にもつながるでしょう。
事故の防止につながる
エコドライブは、安全運転と直結しています。
急発進や急ブレーキを避け、車間距離を十分に取る運転は、事故のリスクを大幅に下げることが可能です。前方の状況を早めに予測して速度を調整すれば、急な危険回避も必要ありません。ドライバーや同乗者が安全に目的地へたどり着くためには、エコドライブを意識することが大切です。
エコドライブににつながる具体的な運転方法とは?
ここでは、カーボンフットプリントを減らし、コストの削減に役立つ エコドライブの9つのヒントをご紹介します。
エコドライブ:準備編
エコドライブは、運転する前から始まっています。まずは準備編として、走行前に意識すべきポイントを確認していきましょう。
1. タイヤの空気圧を点検する
タイヤの空気圧が不足していると、燃費が悪化するだけではなく、車両のコントロールにも影響します。一方、タイヤの空気圧が高い場合は、燃料代を節約することはできますが、乗り心地が硬めになり、偏摩耗によりタイヤの寿命が縮まります。タイヤの適正空気圧は通常、クルマのメンテナンスマニュアルや、運転席側ドアの内側、給油口の蓋の裏側などに記載されています。
2. 正しいタイヤを選ぶ
転がり抵抗係数の低い「低燃費タイヤ」も、車の燃費を向上させます。最も効率的なタイヤを見分けるには、タイヤラベリング制度も役立ちます。
このラベルはタイヤの転がり抵抗係数をAAAからC(AAAが最も効率的)で表示しています。
3. 不要な荷物はおろす
車の重量が増えれば、それだけ多くの燃料が必要になります。
例えば週末しか使わないゴルフバッグ、シーズンオフのスタッドレスタイヤ、買い物したまま置きっぱなしの荷物などを降ろしましょう。必要なものだけを積む習慣をつければ、燃費は確実に向上します。
月に一度、車内を整理する日を設けるのもおすすめです。
4. 渋滞を避け、余裕をもって出発する
渋滞に巻き込まれると、発進と停止を繰り返すことになり、燃費が大幅に悪化します。また、時間がないと焦って急加速や急ブレーキをしてしまい、さらに燃料を無駄にしてしまうかもしれません。
出発前にカーナビやスマートフォンのアプリで渋滞情報を確認し、空いているルートを選びましょう。出発時刻を10分早めるだけで、心にゆとりが生まれます。
余裕のある運転は、燃費向上だけでなく事故の防止にもつながります。
エコドライブ:実際の運転編
こちらでは、実際に運転を行う際に知りたいエコドライブテクニックを解説します。
5. 徐々に速度を落とす
例えば、信号機の直前にブレーキを踏むことは避けます。その代わり、早い段階で十分な距離を確保し、緩やかな減速を心がけます。
6. 停車と発進の繰り返しを避ける
クルマは停車と発進を繰り返すことで、燃費が悪化します。都市部ではなかなか難しいことですが、市街地の運転で燃費を向上させる方法の一つは、なるべく渋滞を避けるルートを選択することです。これにより発信と停車の繰り返しを減らすことができます。また、最近では多くの自動車が燃料代節約を助けるエコモードを搭載しています。これは自動で燃費に最適なギアを選び、エンジンの回転を抑えたり、クルマによってはアクセルを離した時や下り坂でエンジンとギアの接続を切り離し、惰性で走ったりするコースティング機能を持ちます。

7. 急な加速を避ける
物体の速度を急激に変えると、それだけ大きな力が必要になります。急な加速はエネルギーを余分に消費し、燃費が悪化します。
8. 制限速度を守る
自動車の制限速度を守ることは、安全上の理由はもちろん、ガソリン代の節約や汚染物質の排出削減にもつながります。
9. 地形を読む
クルマは適切なギアを選び、なるべくアクセルを一定に保ってクルーズすることで、燃費を向上できます。例えば下り坂に差しかかったら、アクセルを緩め惰性で走行します。その後に上り傾斜が続く場合は、坂の下に来たところでアクセルをゆっくり踏み始め速度を一定に保ちます。クルーズコントロール機能は高速道路では便利ですが、緩やかな坂道の多い地形ではオフにするとクルマによってはコースティング機能を使用できるのでおすすめします。但し、安全のため急な下り坂の続く道や悪天候時では逆にエンジンブレーキを積極的に活用できるモードで走行し、速度が上がりすぎないようにしましょう。
10. エンジンをかけたままにしない
お財布にも環境にも優しいのは、必要以上にエンジンをかけっぱなしにしないことです。電話をかけるために停車する時間、迎えにきた子どもを車中で待つ時間、買い物などで短時間駐車する際もエンジンを切りましょう。
11. エアコンの使用は控えめに
エアコンを不必要に使用すると、燃費が悪化し、CO2の排出量も増加します。暖房の使用時は窓が曇らない程度にエアコンをオフにするなどの工夫をしましょう。
エコドライブ:燃料節約のためのヒント
ミシュランのサイエンス&イノベーション・コミュニケーション・ディレクターを務めるシリル・ロジェは、燃料節約に役立つエコドライブの技術を次のように説明しています。
「発進時は、車のトルクを利用して穏やかにアクセルを踏みます」。急発進する必要はありません。スピードに関しても同様です。「燃料を節約するために、高速道路では制限速度を守りましょう。上り坂では速度を保つためなるべく緩やかにアクセルを踏み、下り坂では不必要に加速せずアクセルを緩めて一定速を保つようにすると良いでしょう」
また、都市部での運転について次のように述べています。「前の車と近い距離を保ちたいと思うかもしれません。荒々しいドライビングスタイルが多く見られる都市もあります。けれど、重要なのは自分のリズムを守ること、そしてできる限り先を予測して急な操作を避ける運転をすることです」

燃料の節約における、最も重要な要素の一つとは?それはタイヤです!シリルは、「無駄な」エネルギー(クルマを進めるのに使用されなかった燃料)の多くは、転がり抵抗によるものだと説明しています。「このロスは最大で20%にもなります。つまり、5回の満タン給油のうち、1回分に相当します。1年間に使用する燃料の量を考えると、かなりの量であることがお分かりいただけるでしょう」
トラクションを維持しながら転がり抵抗係数を減らすには、適切なタイヤを選ぶことが必要です。MICHELIN e.PrimacyやEnergyシリーズはその例です。このタイヤは、エコドライブのさまざまな要素を考慮して設計されました。低転がり抵抗性能 を実現し、燃料の節約とCO2の削減をサポートします。
ドライバーが環境のためにできることは?
自動車業界は車が環境に与える影響の改善に向け、大きく前進しています。MICHELIN e.PRIMACYやEnergyシリーズといった革新的な製品がその例です。一方、ドライバーにも大きな役割があります。これまで見てきたように、エコドライブは燃料やコストの節約、安全運転のためだけではありません。エコドライブは、環境に優しい未来を共に作るため欠かすことのできないマインドセットです。
まずはできることからエコドライブを始めましょう
エコドライブは、環境にも家計にも優しい運転方法です。運転前や運転時に意識するだけで燃費効率が高いドライブが実現できます。
燃費効率が高まることは、環境だけでなく、家計にも大きな影響を与えます。ガソリン代が安くなったり、メンテナンスの回数が減ったりと、利用者にもメリットの大きい方法です。
まずはひとつずつでもいいので、できることからエコドライブを始めていきましょう。
エコドライブに最適なミシュランタイヤ
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