乗用車・SUV・商用車用タイヤのアドバイス
タイヤの空気圧は、クルマの安全を確保するための重要な要素です。特にタイヤの空気が少ないとでないと、タイヤの摩耗が早まったり、燃費が悪くなったりして、クルマの管理コストにも影響します。
ここでは、タイヤの空気圧を点検するタイミングと、タイヤの空気の入れ方を3ステップでご紹介します。タイヤの空気圧は、タイヤの温度によって異なります。また、スペアタイヤも定期的に点検する必要があります。
また、ポータブルタイヤ空気入れについての疑問や、窒素を入れた方が良いかといった事も紹介します。
タイヤの空気圧が適正でない場合のリスクとは?
タイヤの空気圧が不足している場合
- 燃費が悪くなります。
- 摩耗が早くなったり、偏摩耗がおきます。一般的に空気圧が20%不足すると、タイヤの寿命が20%短くなるとされています。例: 仮にタイヤが40,000km走れる場合、タイヤの寿命は8,000km短くなる可能性があります。
- ハンドリングに危険が生じます。高速走行時のタイヤの過剰な発熱により、タイヤがバーストするおそれがあります。
- 燃費の悪化によりCO2排出量の増加にもつながります。
タイヤの空気圧が過多の場合
- トレッド中央部の摩耗が早まり、タイヤの寿命が短くなります。
- 特に濡れた路面でのハンドリングが危険です。
タイヤの空気圧を点検するタイミングは?
タイヤは自然に空気が抜けていきます。通常、1カ月に約0.1kPaの空気が減ります。
空気が減る要因は、次のような状況、状態でより早く減ります:
- 不慮のパンク。
- ゴムバルブの劣化: タイヤ交換のたびにバルブを交換してくだい。
- バルブキャップの紛失: バルブキャップにより密閉性を確保するので不可欠な部品です。
- リムの状態: タイヤを組みこむたびにタイヤが密着する部分のリムを清掃してください。
このため、タイヤの空気圧は月に1回、また長距離ドライブの前には点検することをおすすめします。
空気圧の低下の原因については、こちらで詳しく解説しています。
例えば、年に2回、夏タイヤ/冬タイヤを交換するなど、長期間タイヤを使用しない場合は、装着時に空気圧を確認してください。
適正な空気圧を保つことで、より安全で、経済的な、環境に優しい走りを可能にします!
タイヤの空気の入れ方 3ステップ
ステップ 1: タイヤの推奨空気圧を知る
推奨空気圧はタイヤのサイドウォールには記載されていません。
推奨空気圧の確認方法はおおよそ次のとおりです:
- 運転席ドアピラーまたは燃料給油口フラップ裏のステッカー
- グローブボックス内の車両取扱説明書
ステップ 2: タイヤの空気圧の点検
- ガソリンスタンドのタイヤの空気充填機を利用します。
- 空気入れのエアチャックをタイヤバルブに差し込みます。
- タイヤエアゲージに内圧が表示されます。
- シューッという音はタイヤから空気が漏れている音です。空気漏れが出ないようにチャックをバルブに差し込んでください。
ステップ 3: タイヤの空気圧を調整する
- タイヤエアゲージに表示された空気圧を自動車メーカーの推奨空気圧と比較します。
- 表示が推奨空気圧を上回る場合、推奨レベルまで空気を抜きます。
- 表示が推奨空気圧を下回る場合、推奨レベルまで空気を入れます。
タイヤが冷えている時、温まっている時の空気の入れ方
- できればタイヤが冷えている状態で空気圧を点検してください(車を2時間以上使用していない、または低速での走行距離が3km以下の時)。
- タイヤが温まっている時に点検する場合は、推奨空気圧に30kPaを加えます。その後、タイヤが冷えた状態で空気圧を確認し、再度調整してください。
- タイヤが温まった状態で空気は絶対に抜かないでください(温度によって圧力し空気圧は高めに表示されます)。
スペアタイヤの空気圧も点検すべきですか?
タイヤの空気は自然に抜けるため、もちろんスペアタイヤの点検も必要です。ただし、毎日使うものではないので、年に1~2回程度で良いでしょう。
キャリブレーション(校正)されたタイヤエアゲージの重要性
空気充填機を使用する場合は注意が必要です。タイヤエアゲージは定期的にキャリブレーション(校正)されているとは限らず、精度を欠く場合もあります。
そのため
- 時々、タイヤ専門店で空気圧を点検してもらいましょう。
- または、タイヤの空気圧をキャリブレーション(校正)されたタイヤエアゲージを使用して、自分で点検しましょう。
携帯用タイヤ空気入れ
携帯用タイヤ空気入れは、圧縮した空気をタイヤに送り込むツールです。シガーライターソケットや電源ソケットに接続して使用するモデルもあります。圧力ゲージが内蔵されているため、適正な空気圧を確認することができます。
携帯用タイヤ空気入れはどこで手に入りますか?
携帯用空気入れは、自動車用品店や一部のスーパーマーケットなどで販売されています。
タイヤに窒素ガスを入れた方が良いでしょうか?
窒素ガスとは?
簡単に説明すると窒素とは、空気から酸素を取り除いたものです。空気の約79%は窒素です。
窒素の使われ方は?
タイヤをリムに組み換え時は、主に圧縮空気が充填されます。一方、販売店の中には窒素ガスの充填をする方もいます。
多くのタイヤは、自動車メーカーが推奨する空気圧を順守する限り、空気充填でも、窒素ガス充填でもどちらでも問題ありません。
窒素ガスと圧縮空気は非常によく混ざります。
窒素ガスのメリット
空気の代わりに窒素ガスを使うと、空気に比べタイヤの内圧がさがりにくくなりますが、空気より抜ける速度が緩やかなにるだけで定期的な補充は必要です。また窒素ガスには水分がふくまれていないので発熱によるタイヤ内部の圧力変化が水分を含んだ空気より抑えられます。
窒素ガスが充填されている場合でも、タイヤの内圧は点検しましょう。
空気漏れの原因はいくつもあり(タイヤとリムの接触部分、バルブ、バルブとリムの接合部分など)、空気でも窒素ガスであっても、適正空気圧を永久に保つことはできません。タイヤの空気圧は月に1回以上、また長距離ドライブの前には必ず点検しましょう。
タイヤに窒素ガスを入れることができる場所は?
窒素ガスをタイヤに入れることのできるタイヤ販売店を利用してください。このサービスは多くの場合有料です。
タイヤバルブの役割とは?
- タイヤの空気圧を推奨値に保ちます。
- タイヤ内部への水分の侵入を防ぎます。
- バルブキャップはバルブにゴミが詰まるのを防ぎ、バルブの密閉性を確保する重要な役割を担っています。質の良いキャップを使用することをおすすめします。