マルコ・ベッツェッキ&アプリリアが母国GPを初制覇
ミシュランタイヤの高性能が数々の重要記録の更新に貢献
世界最高峰の二輪ロードレースシリーズであるMotoGP世界選手権の2026年シーズン第7戦イタリアGPが開催され、土曜日のスプリントレースではTrackhouse MotoGP Teamのラウル・フェルナンデスが、日曜日のグランプリレース(決勝レース)ではAprilia Racingのマルコ・ベッツェッキがそれぞれ優勝。イタリア人ライダーであるベッツェッキは母国GPを初めて制する栄冠に浴しました。イタリアのバイクメーカーであるアプリリアにとってもこれが初めての母国GP最高峰クラス制覇でした。また、2位にはベッツェッキのチームメイトであるホルヘ・マルティンが入りました。
今大会が開催されたムジェロは、今シーズンのMotoGP開催サーキットの中でも屈指の難易度を誇るコースですが、オールタイムラップレコード(当該サーキットにおけるMotoGPマシンでの史上最速ラップタイム)、グランプリレース中の最速ラップタイム、そしてグランプリレースの優勝レースタイムが更新され、出場するすべてのライダー&マシンが使用しているミシュランタイヤの安定的な高性能がここに大きく貢献しました。また、ミシュランタイヤの進化はコーナーの脱出速度とそれに連なるストレートでのトップスピードの向上にも寄与しており、今大会ではムジェロにおけるMotoGPマシンの最高速度記録も更新され、マルティンが駆るアプリリア RS-GPが368.6km/hをマークしました。
GRAND PRIX RACE RESULT - TOP 6
POS. | NO. | RIDER | MAKE | TEAM | FRONT/REAR TIRE | TIME/GAP |
1 | 72 | マルコ・ベッツェッキ | APRILIA | Aprilia Racing | F: MEDIUM/R: MEDIUM | 40'57.347 |
2 | 89 | ホルヘ・マルティン | APRILIA | Aprilia Racing | F: MEDIUM/R: MEDIUM | + 3.559 |
3 | 63 | フランチェスコ・バニャイア | DUCATI | Ducati Lenovo Team | F: MEDIUM/R: MEDIUM | + 5.098 |
4 | 79 | 小椋 藍 | APRILIA | Trackhouse MotoGP Team | F: MEDIUM/R: MEDIUM | + 5.132 |
5 | 49 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | DUCATI | Pertamina Enduro VR46 Racing Team | F: MEDIUM/R: MEDIUM | + 5.453 |
6 | 37 | ペドロ・アコスタ | KTM | Red Bull KTM Factory Racing | F: MEDIUM/R: MEDIUM | + 7.467 |
SPRINT RACE RESULT - TOP 3
POS. | NO. | RIDER | MAKE | TEAM | FRONT/REAR TIRE | TIME/GAP |
1 | 25 | ラウル・フェルナンデス | APRILIA | Trackhouse MotoGP Team | F: MEDIUM/R: MEDIUM | 19'28.408 |
2 | 89 | ホルヘ・マルティン | APRILIA | Aprilia Racing | F: MEDIUM/R: MEDIUM | + 1.289 |
3 | 49 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | DUCATI | Pertamina Enduro VR46 Racing Team | F: MEDIUM/R: SOFT | + 3.287 |
イタリアGP優勝 マルコ・ベッツェッキ(アプリリア RS-GP)
開幕3連勝を決めた後の過去3大会におけるグランプリレースでは勝利に手を届かせられずにきていたベッツェッキですが、今大会では開幕戦以来となるポールポジションを獲得すると、そのスピードをグランプリレースで遺憾なく発揮。念願の母国GP初優勝をポールtoフィニッシュという最高の形でつかみ取りました。ベッツェッキはレース後、「走り出しから抜群だった。(だから)攻めまくることができた。チームがやってくれた仕事、そして何より(ミシュラン)タイヤのパフォーマンスにすごく満足している」と語りました。
フィレンツェの町の近くにあるムジェロは、1.141kmという非常に長いストレート、極めてハードなブレーキングゾーン、登り勾配や下り勾配のコーナーなど、様々な特徴を備えています。このサーキットでは、ライダー、マシン、そしてタイヤが、あらゆるフェーズを高度にこなせる能力が求められます。
ムジェロのオールタイムラップレコードは昨年大会においてドゥカティのマルク・マルケスによって更新されていましたが、今大会ではそれを約0.25秒も塗り替える1分43秒920という新レコードをベッツェッキがマーク。なお、同じ排気量のMotoGPマシンで行われていた10年前の予選最速タイムは1分46秒504でした。
周回数12周のスプリントレースは路面温度が50℃近くにまで上がった中で行われました。大半のライダーがリヤタイヤにソフトを選んだ中、フェルナンデスとマルティンだけはミディアムを選択。このふたりがスプリントレースのトップ2を占める結果になり、フェルナンデスは初のスプリント優勝を決めました。
グランプリレースも50℃の路面温度のもとでの開催に。周回数はスプリントの倍近い23周でしたが、すべてのライダーが前後ともに選択したミディアムコンパウンドのMICHELIN Power Slickが一貫性のある高性能を発揮。イタリアのバイクメーカーであるアプリリアが母国GP初優勝を1-2フィニッシュで飾りました。
アプリリア RS-GPを使用するTrackhouse MotoGP Teamの小椋 藍は、予選では13位となり、5列目のグリッドからのスタートになりましたが、グランプリレースでは目覚ましいポジションアップを果たし、ラストラップには3番手のフランチェスコ・バニャイアの真後ろに。0.034秒届かなかっただけの4位でフィニッシュしました。
MICHELIN Power Slickはこの週末を通してパフォーマンスの優れた一貫性を発揮し、MotoGPライダーたちの攻撃的なライディングを支えました。特にフロントタイヤに関しては、高いブレーキング性能と安定したコーナリンググリップを実現したミディアムコンパウンドがスプリントレースとグランプリレースの双方において全ライダーから選ばれました。