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Vol.02 SUPER GTで活躍するミシュランとパートナーチーム[2024年版]
ミシュランタイヤは様々なモータースポーツで活躍しています。その中でも、ミシュランとして特に力を入れて活動しているカテゴリーのひとつがSUPER GTです。
そこで、2024年シーズンのSUPER GTではどんなマシンやチームがミシュランタイヤで戦っているのか、そしてSUPER GTで活躍するミシュランのレーシングタイヤにはどんな特徴があるのかをご紹介します。

世界一のタイヤ競争があるSUPER GT

SUPER GTは、市販のスポーツカーをもとに作られたレーシングカーであるGTマシンによって行われているレースです。GT500とGT300という2つのクラスがあり、レースでは両方のクラスのすべての車両が一緒に走行しながら各々のクラスでの順位を争います。レースの長さは、2024年シーズンの場合は短くて2時間弱、最長で3時間で、途中では燃料の補給やドライバーの交替、そして消耗したタイヤを新しいタイヤに交換する作業が実施されます。

タイヤメーカーであるミシュランにとってのSUPER GTの一番の醍醐味は、モータースポーツの世界で最もハイレベルなタイヤ競争があることです。SUPER GTにはミシュランを含む4つの世界的なタイヤメーカーが参戦しており、とても高度な競争を繰り広げています。この中で技術を磨き、優秀性を証明することは、ミシュランにとって大変に価値があるのです。

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SUPER GTとミシュラン

SUPER GTは、そもそもは全日本GT選手権として始まった日本発祥のレースシリーズですが、ミシュランはその初年度である1994年のシーズン後半の2戦にテスト参戦を実施。そして、1999年シーズンから正式に参戦を開始しました。シリーズの名称は2005年にSUPER GTに変わりましたが、ミシュランは途切れることなく参加し続けており、日本で最も人気の高いこのレースシリーズでの当社のタイヤ供給活動は2024年シーズンで27年目を数えるものとなっています。 その間一貫して、製造はフランス本国のモータースポーツ用タイヤ専用工場で行い、そうして作ったタイヤを日本やアジアのSUPER GT開催地へレースごとに送り込む、という形を取っています。

SUPER GTにはGT500とGT300という2つのクラスがありますが、GT500クラスでミシュランは4度のシリーズ制覇をパートナーチームとともに果たしています(2011年、2012年、2014年、2015年)。また、GT300クラスでもタイトルを3度獲得しています(2005年、2007年、2008年) 。

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2011年GT500チャンピオン S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)+ミシュランタイヤ

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2015年GT500チャンピオン MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)+ミシュランタイヤ

2024年シーズンのSUPER GTミシュランタイヤ装着車

2024年シーズンからミシュランは、SUPER GTではGT300クラスでの活動に集中しています。この2024年シーズンのGT300クラスには27台のマシンが全レースに出場していますが、そのうちの3台がミシュランタイヤを使用しています。

【No.7 Studie BMW M4】

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BMW M4をベースに、FIA-GT3規定という国際的に統一された車両技術規則に基づいて作られたレーシングカーを使用しているのがNo.7 Studie BMW M4です。SUPER GTに出場している唯一のBMW車であり、BMW専門店のスタディAGが運営するBMW M Team Studie x CRSから参戦しています。

同車を駆るドライバーは、2004年のル・マン24時間でミシュランタイヤを使用して総合優勝を飾っている荒 聖治選手、2023年にはGTワールドチャレンジヨーロッパというレースでゴールドクラスドライバーチャンピオンに輝いているドイツ人ドライバーのニクラス・クルッテン選手、そして2012年のDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)のチャンピオンであるドイツ人ドライバーのブルーノ・スペングラー選手の3名です。
2024年シーズンのSUPER GTで開催されるレースの長さには3種類ありますが、最も長い3時間レースでのNo.7 Studie BMW M4は、荒選手、クルッテン選手、スペングラー選手の全員が決勝レースに出場し、交替で走ります。一方、前半と後半の2つのパートでレース戦略を組み立てるのが基本になる300kmレースや350kmレースでは、走行するドライバーの組み合わせは戦略や状況に応じて変えています。

No.7 Studie BMW M4がミシュランタイヤを使用してGT300クラスに挑むのは2024年で3シーズン目です。このパッケージは、2022年にも2023年にも1回ずつGT300クラス優勝を飾っています。

【No.20 シェイドレーシング GR86 GT】

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トヨタ GR86をベースに、JAF-GT300規定という日本独自の車両技術規則に基づいて作られたレーシングカーを使用しているのがNo.20 シェイドレーシング GR86 GTです。自動車内装部品メーカーの林テレンプが設立したレーシングチームであるSHADE RACINGから出場しています。

No.20 シェイドレーシング GR86 GTは2022年シーズンからGT300クラスに参戦していますが、ミシュランタイヤを履いたのは2024年が初めてです。ドライバーは、ヨーロッパでのレース経験もあるベテランの平中克幸選手と、21歳の若手でSUPER GT参戦3シーズン目の清水英志郎選手。このコンビが2024年のシリーズ全戦でNo.20 シェイドレーシング GR86 GTをドライブしています。

【No.45 PONOS FERRARI 296】

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フェラーリ 296をベースに、FIA-GT3規定に基づいて作られたレーシングカーを使用しているのがNo.45 PONOS FERRARI 296です。GT300クラスへの出場は2024年シーズンが初めてですが、そこで使用するタイヤにはミシュランが選ばれました。

No.45 PONOS FERRARI 296を走らせているのは「にゃんこ大戦争」などを手掛けているゲームメーカーのポノスが運営するPONOS RACINGです。ドライバーは、海外レースやGTカテゴリーのレースで豊富な経験を持つケイ・コッツォリーノ選手と、23歳のフランス人女性ドライバーのリル・ワドゥー選手。コッツォリーノ選手は、イタリア人の父と日本人の母を持つ、日本生まれの日本育ちで、国内外で豊富なレース経験を持ちます。ワドゥー選手は、4輪耐久レースの世界選手権で優勝した初の女性ドライバーで、フェラーリの公式ドライバーでもあります。

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ミシュランはSUPER GTの各レースにおいて、技術スタッフや、タイヤのホイールへの組み込み作業などを行うスタッフ等からなる強力なタイヤサービスチームを組織しています。そして、ミシュランタイヤを履く3台には、それぞれのマシンに専任のタイヤ技術者を配置。マシンの特性や、レースの開催条件(サーキットの路面状態や予想される路面温度など)、マシンを走らせているチームがそのレースで想定している戦略などを考慮しながら、ミシュランはタイヤに関する情報やアドバイスを提供し、各パートナーチームを全力でサポートしています。

タイヤのルールをチェック──2024年シーズンの場合

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【使用できるドライコンディション用タイヤの制限】──SUPER GTでは、大会中に使えるタイヤの本数が制限されています。例えば、レース距離が300kmの大会では、使用できるドライコンディション用タイヤは 16本=4セットまでです。これで、公式練習、予選、ウォームアップ走行、そして300kmの決勝レースのすべてをこなさなければならないルールになっています。
※350kmレースや3時間レースの大会では、上限本数がその都度設定されます。 ※そのシーズン中に当該クラスのユーザー車両が優勝していないタイヤメーカーには、ユーザー車両各車にさらに4本=1セットを追加して用意することが認められています。

【より少ないタイヤ本数で】──近年のSUPER GTでは、使用できるタイヤ本数の制限がどんどん強くなっています。300kmレースで比較すると、2022年シーズンでは24本=6セットまで使えたドライコンディション用タイヤの数が、2023年シーズンでは20本=5セットまでとなり、この2024年シーズンでは16本=4セットまでとなりました。

こうしたタイヤ本数の削減は、SUPER GTが進めている環境負荷低減の一環です。競技的には、1セットのタイヤに要求されるパフォーマンスと耐久性の両立がどんどん高度なものとなっています。

SUPER GT用ミシュランレーシングタイヤの特徴

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「Performance Made to Last」という理念のもと、ミシュランは高性能をライフの最後まで安定的に発揮するタイヤを追求しています。その最たる製品例のひとつがSUPER GT用レーシングタイヤであると言えます。

SUPER GTでは、予選をドライコンディション用タイヤで走り、そして決勝レースもドライコンディションで迎えた場合は、予選で使ったタイヤでレースをスタートしなければならない規則になっています。ただし、予選と決勝では、タイヤに求められる性能は少し異なるところがあります。

予選では、とにかく速いラップタイムを出すために、1周あるいは2周という限られた周回において、非常に高い負荷をタイヤにかけながら走るタイムアタックが行われます。そこで高負荷に対応し、高いグリップ力を発揮するタイヤ性能が予選では問われます。一方、決勝レースでは、1時間近くにわたるレーシングスピードでの走行を通して高い競争力を発揮し続ける能力がタイヤに求められます。その双方の要求を満たす製品とすることを目指して、ミシュランはSUPER GT用レーシングタイヤの開発を続けています。

そして、2024年シーズンからミシュランはGT300クラスに集中して活動しています。3台の車両にタイヤ供給を行っていますが、そのうちの2台は今日のGTマシン技術規則の世界標準であるFIA-GT3規定に基づいて作られた車両です。このFIA-GT3規定用のレーシングタイヤの先行開発を進めるという役割をミシュランはGT300クラス用のタイヤに与えており、その技術開発に取り組んでいます。

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