グランプリレース今季5勝目のマルク・マルケスがランキング首位に浮上
オールタイムラップレコードと両レースの優勝タイムが更新される
MotoGP世界選手権の2026年シーズン第14戦サンマリノGPが開催され、Ducati Lenovo Teamのマルク・マルケスが土曜日のスプリントレースと日曜日のグランプリレース(決勝レース)の双方で優勝。グランプリレースでは今季5度目の勝利を挙げ、今大会を終えたところでライダー選手権のランキング首位に浮上しました。
今大会の予選ではAprilia Racingのマルコ・ベッツェッキがポールポジションを獲得。彼が叩き出したベストタイム 1分29秒982は、ミザノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェッリにおいて二輪で初めて1分30秒の壁を破る、新しいオールタイムラップレコード(当該サーキットにおけるMotoGPマシンでの史上最速ラップタイム)でした。また、どちらもマルケスが記録したスプリントレースとグランプリレースの優勝レースタイムは双方ともに従来記録を更新するもので、MotoGPに出場するすべてのライダーが使用しているミシュランタイヤのポテンシャルの高さが実証されました。
なお、唯一の日本人MotoGPライダーである小椋 藍は、8月に日本国内のサーキットで行っていたトレーニング走行での転倒によって負った怪我が十分に癒えず、前戦に続いて欠場。ライダー選手権でのランキングは6位に後退しました。
GRAND PRIX RACE RESULT - TOP 6
POS. | NO. | RIDER | MAKE | TEAM | FRONT/REAR TIRE | TIME/GAP |
1 | 93 | マルク・マルケス | DUCATI | Ducati Lenovo Team | F: MEDIUM/R: MEDIUM | 41'13.013 |
2 | 73 | アレックス・マルケス | DUCATI | BK8 Gresini Racing MotoGP | F: MEDIUM/R: MEDIUM | + 0.657 |
3 | 37 | ペドロ・アコスタ | KTM | Red Bull KTM Factory Racing | F: MEDIUM/R: MEDIUM | + 2.326 |
4 | 54 | フェルミン・アルデグエル | DUCATI | BK8 Gresini Racing MotoGP | F: MEDIUM/R: MEDIUM | + 6.027 |
5 | 89 | ホルヘ・マルティン | APRILIA | Aprilia Racing | F: MEDIUM/R: MEDIUM | + 14.021 |
6 | 25 | ラウル・フェルナンデス | APRILIA | SuperFile Trackhouse MotoGP Team | F: MEDIUM/R: MEDIUM | + 18.252 |
SPRINT RACE RESULT - TOP 3
POS. | NO. | RIDER | MAKE | TEAM | FRONT/REAR TIRE | TIME/GAP |
1 | 93 | マルク・マルケス | DUCATI | Ducati Lenovo Team | F: MEDIUM/R: MEDIUM | 19'48.519 |
2 | 72 | マルコ・ベッツェッキ | APRILIA | Aprilia Racing | F: MEDIUM/R: SOFT | + 1.068 |
3 | 89 | ホルヘ・マルティン | APRILIA | Aprilia Racing | F: MEDIUM/R: MEDIUM | + 3.538 |
サンマリノGP優勝 マルク・マルケス(ドゥカティ・デスモセディッチGP)
土曜日のスプリントレースではAprilia Racingのマルコ・ベッツェッキとの一騎討ちになるも、レースリーダーの座を譲ることなく勝利。そして日曜日のグランプリレースでは、同じくAprilia Racingのホルヘ・マルティンに一度は前へ出られたものの、抜き返すと突き放して優勝。スプリントレースでは今季6勝目、グランプリレースでは同5勝目を挙げたマルケスは、負傷による2戦の欠場がありながらも、マルティンと同点のポイントリーダーの座に浮上しました。
アドリア海のそばにあるミザノは、2011年にレース中のアクシデントのため他界したMotoGPライダーのマルコ・シモンチェッリの名が現在は冠されています。ハイスピードで右に車体を倒し込みながら走り続ける区間などが特徴的で、タイヤには高いコントロール性能やグリップレベルの安定性が求められます。
シーズン中盤に負った負傷も癒え、速さを取り戻してきたベッツェッキが、予選で1分29秒982をマークし、2大会連続にして今季4度目の、そしてサンマリノGPでは2年連続となるポールポジションを獲得。ミザノにおいて二輪では史上初となる1分30秒を切るラップタイムを、ミシュランタイヤによって叩き出しました。
13周のスプリントレースでは、多くのライダーがリヤタイヤにソフトを選びましたが、マルク・マルケスはスターティンググリッド上でミディアムに変更し、勝利を手に。「ソフトでも2位までは行けるけど、ミディアムなら1位に手を届かせられる、という思いが走りを後押ししてくれた」と語りました。
27周のグランプリレースではベッツェッキがスタートから先行しましたが、1周目で転倒。これで#93 マルク・マルケスが首位に立ちましたが、レース中盤には#89 マルティンが前へ。しかし彼は腕上がりに見舞われてペースダウンを余儀なくされ、首位を取り返したマルケスが逃げ切って戦いを制しました。
グレシーニ・レーシングは、マルコ・シモンチェリが同チームでMotoGPを戦った時代のものを再現したカラーリングのマシンをグランプリレースに送り込み、そのうちの1台を駆ったアレックス・マルケス(写真)は2位、もう1台を操ったフェルミン・アルデグエルは4位でフィニッシュしました。
今大会では、フロントタイヤにはほとんどの走行セッションにおいて満場一致でミディアムが選ばれました。リヤタイヤに関しては、スプリントではソフトとミディアムに分かれましたが、グランプリレースではミディアムの一択に。いずれも期待されたとおりのパフォーマンスでMotoGPライダーたちの果敢な走りを支えました。