トップ10に8つの異なる自動車メーカーの車両が入賞
タフなコースでミシュランタイヤが偏りのない高性能を披露
世界耐久選手権(WEC)の2026年シーズン第5戦ローンスター・ル・マンが行われ、アントニオ・フォコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセンのトリオがドライブしたフェラーリ・AFコルセのNo.50 フェラーリ 499Pが約1年半ぶりのハイパーカークラス優勝を飾りました。終盤までレースをリードしたのはトヨタ・レーシングのNo.7 トヨタ TR010ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース)でしたが、あと10分強でチェッカーフラッグが振られるというところで油圧系トラブルに見舞われて走行不能状態に陥り、無念のリタイアとなりました。
ミシュランは再生可能素材およびリサイクル素材の使用比率を50%にまで高めた先進的なタイヤを、WECのトップカテゴリーであるハイパーカークラスの出場全車に供給しています。今大会が開催されたサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、今シーズンのWEC開催コースの中で平均速度が最も低いところですが、タイヤにかかる負荷はとても大きく、バンピーな路面が追い討ちをかけてきます。タイヤに厳しいこのサーキットにおいて、MICHELIN Pilot Sportエンデュランスタイヤは高いグリップ性能の高度な持続的安定性を発揮。各パートナーチームが自信を持って各々のレース戦略を遂行することを可能にし、トップ10に8つの異なる自動車メーカーの車両が入るというリザルトをもたらしました。
FINAL RESULT / Hypercar class - TOP 6
POS. | NO. | TEAM | DRIVERS | CAR | TIRE | TIME / GAP |
1 | 50 | Ferrari AF Corse | A.フォコ/M.モリーナ/N.ニールセン | フェラーリ 499P | MICHELIN | 6:00'07.219 |
2 | 38 | Cadillac Hertz Team Jota | E.バンバー/S.ボーデ/J.エイトケン | キャデラック Vシリーズ.R | MICHELIN | + 0'04.471 |
3 | 35 | Alpine Endurance Team | A.F・ダ・コスタ/C.ミレシ/F.ハプスブルク | アルピーヌ A424 | MICHELIN | + 0'06.116 |
4 | 007 | Aston Martin THOR Team | H.ティンクネル/T.ギャンブル | アストンマーティン・ヴァルキリー | MICHELIN | + 0'09.045 |
5 | 36 | Alpine Endurance Team | F.マコヴィッキィ/J.グーノン/V.マルタン | アルピーヌ A424 | MICHELIN | + 0'10.885 |
6 | 8 | Toyota Racing | S.ブエミ/B.ハートレー/平川 亮 | トヨタ TR010ハイブリッド | MICHELIN | + 0'21.389 |
ローンスター・ル・マン ハイパーカークラス優勝 No.50 フェラーリ 499P
レース前半では変則的なピットストップ戦略を採ったNo.50 フェラーリでしたが、レース中盤のアクシデント処理のために導入されたセーフティカーランによって、ノーマルなピット戦略に。その時点では6番手付近につけていましたが、先行していたNo.007 アストンマーティン・ヴァルキリーやNo.35 アルピーヌ A424らを仕留めていき、レースも残り約30分となった時点で2番手に浮上。ただし、このとき首位を走っていたNo.7 トヨタ TR010ハイブリッドとのギャップは大きく、今大会での50号車は2位でフィニッシュするものと思われました。ところが、残り時間が10分強となったところで、No.7 トヨタがトラブルのためにストップ。首位に繰り上がったNo.50 フェラーリが勝利をつかみました。
テキサス州の州都オースティンの郊外にあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、高い横Gがかかり続ける区間や、ハードなブレーキングゾーンなど、1周のうちに様々な要求をタイヤに突きつけてくるコースです。今大会で使えるスリックタイヤは2種類に限られており、ミシュランはミディアムコンパウンドとハードコンパウンドを供給しました。
金曜日に走行を開始して以降、ハイパーカークラスの各チームは2種類のスリックタイヤの特性の違いや、その切り替え時の挙動についての理解を深めることに集中。予選と決勝で使用できるスリックタイヤは18本までに限られており、その中でミディアムとハードを何本ずつとするかを判断し、レース戦略や車両セットアップの最適化を進めました。
予選のハイパーポールセッションでは、フェラーリ・AFコルセのNo.51 フェラーリ 499Pとキャデラック・ハーツ・チームJOTAのNo.38 キャデラック Vシリーズ.Rが、ともに1分52秒445と、1000分の1秒まで同じなトップタイムを記録。規定により、先にこのタイムをマークしたNo.51 フェラーリがポールポジションということになりました。
予選では9位だったトヨタ・レーシングのNo.7 トヨタ TR010ハイブリッドですが、レース前半でじりじり順位を上げると、折り返し点過ぎには2番手に浮上。やがてNo.38 キャデラック Vシリーズ.Rを抜いて首位に立ち、レースをリードしました。ところが、残り10分強となったところで油圧系トラブルに襲われ、痛恨のリタイアを喫しました。
今季初優勝を得たNo.50 フェラーリ 499Pのドライビングクルー。写真左から、ニクラス・ニールセン、アントニオ・フォコ、ミゲル・モリーナ。このトリオの優勝は昨シーズンの開幕戦カタール以来。そして、フェラーリにとっては待望の今シーズン1勝目でした。なお、WECの次戦は日本の富士スピードウェイにおいて、9月27日に決勝レースが行われます。
レースの3分の2は45℃以下の路面温度のもとで行われ、主に使用されたミディアムタイヤは余裕を持って2スティント連続使用をこなしました。また、今回のレースでは、トップ5に4メーカー、トップ10には8メーカーの異なる車両が入る結果となり、全車に同一のタイヤを供給しているミシュランの偏りのないパフォーマンスが実証される結果となりました。